見出し画像

日本蜜蜂の養蜂①

壱岐島での養蜂は、日本の固有種である日本蜜蜂が主だ。
西洋蜜蜂の養蜂をされている方はとても少ない。
平山旅館、会長平山敏一郎氏が、お世話しているのも日本蜜蜂でその数は50以上にもなる。

平山敏一郎氏

お隣の国境離島仲間、対馬でも、日本蜜蜂の養蜂が盛んだ。

壱岐では、重箱型の蜂箱を組むやり方で、対馬は丸太の内側をくり抜いた蜂洞を使っているところが多い。

日本蜜蜂は、西洋蜜蜂に比べて採蜜できる量が少ない。
そして、巣がちょっと気に入らないと、もっと気に入る場所を探して出ていってしまうらしいのだ。
日本蜜蜂は、全国的に減少傾向にある。おそらく農薬(ネオニコチノイド系)の影響による。

壱岐島では、圧倒的に日本蜜蜂が息づいている。その価値を掘り下げてみたいと思っていた。
壱岐島にはじめて来た時、当たり前に島民の方たちの間で養蜂と、蜜の話が出ている事に驚いた。
日本蜜蜂の蜂蜜は希少で、食材としての価値がとても高いからだ。
平山旅館さんでも、オーガニックの圃場と蜜蜂の活き活きとした活動は、とても良い循環を生み出している。圃場を廻って、蜜蜂が人間と生きてきた(人間が飼育してきた)理由を体感した。
蜜蜂たちがいてくれるだけで、受粉がスムーズで、果実も順調に多く結実する。

分蜂の蜂だま

日本蜜蜂は、4月から6月にかけて、巣の中に新しい女王蜂が生まれる。
そして、もとからいた女王蜂が、巣から出て新しい巣に引っ越しをするのだ。
その引っ越しを”ぶんぽう”と呼ぶ。

4月から大忙しだった分蜂も落ち着き、ラスト縄文人(会長)の巣箱の見回りに同行していた。

会長は、ほぼほぼひとりで日本蜜蜂の管理をしている。
巣の分蜂から、見廻り、巣箱をつくり、巣箱を足して、蜂箱を切り出し、巣を引き渡すところまで。
分蜂も、元気で勢いのある巣と、そうでもない群れを見極めている。


スムシのついた巣を掃除する

見回り、スムシという(ハチノスツズリガ)の幼虫が、住み着く原因になりやすいので巣箱の最下段をこまめに掃除する。巣がちょうど下につきそうだったら一段足してあげる。
(ちょうどで足してあげるのがいいいらしい)
分蜂の時に、元気で勢いのあった巣と、そうでもなかった巣を、記録、記憶していて、巣を足しに行くタイミングを図っている。
巣箱が、3段4段になっていって、蜂が外に溢れるようになったら、採る蜜の合図だ。


巣箱足しの様子

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?