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本に勝る知恵は無い

今回は、齋藤孝さんの著書「読書する人だけがたどり着ける場所」
という本の内容をご紹介します。

たまにネットニュースなどで取り上げられますが、現代の人はあまりにも
本を読まなさすぎると言われており、読書時間ゼロの大学生が
過半数を超えたという恐ろしいデータがあるほどです。

しかし、読書時間ゼロの大学生が本を読まないと言っても、
文章を読んでいないということではないようで、
インターネットやSNSで文章は毎日のように読んでいるらしいのです。
そして彼らは「本なんで読まなくてもネットでいいじゃん」と
考えています。



皆さんは、ネットで文章を読むときに、どのようなものを読みますか?

おそらくは、面白そうなものや、目を引くタイトルに引き寄せられて、
サクサク短時間で流し読みをしているのではないでしょうか。
これは、私たちがネットで文章を読むときには読者ではなく消費者に
なっているということなのです。

面白そうなものをサクサク短時間で流し読みしていると、時間を費やして
いる割には何も後に残らないという点が、本を読む事との大きな違いです。
浅い情報は持っているが、人生に影響を与えそうな深い知識は
1つも得ることができていません。

それに対して、読書というのは著者の話を辛抱強く聞くようなもので、
ちょっと退屈な所があっても簡単に逃げるわけにはいきません。
本を最後まで読むと、まるで自分も疑似体験したような気持ちになり、
このことが読者の心にもしっかりと刻み込まれます。

実際に、読書で登場人物に感情移入している時の脳の反応は、
自分が体験してる時の脳と近い動きをしているという話もあるほどです。
著者の斎藤さんは「読んだ本の差で人生は変わる」と言い切って
いますので、本の内容を通して読書の必要性を理解していきましょう。





読書と体験は矛盾しない

実際に自分の足を動かして体験することも大事ですが、その体験を
解釈するための知識や思考能力が無ければ、体験から自分の人生に
プラスとなるものを引き出すことができません。

例えば、全く本を読まない人と、たくさん本を読んでいる人が、
現実の同じ体験をした場合、全く本を読まない人は解釈するための
知識がないので、「あ~楽しかった」で終わりです。

一方、たくさん本を読んでいる人は、読書を通していろいろな知識や
教養が身に付いていますから、その体験をより深く理解することが
出来るようになり、今後の人生に活かすことができるのです。





読書をする人だけが辿り着ける深さ

例えばホリエモンのように、面白いコメントができる人は本質的なものを
理解している深い人と言えます。
誰もが彼らの意見を聞いてみたいと思っているので、あらゆるメディアで
引っ張りだこになっているのです。

では、誰もが思っている浅いことしか言えない人と、
ホリエモンのような深い人とでは何が違うのでしょうか?

それはズバリ!教養です。



教養とは、独立した人間が持っているべきと考えられる
様々な分野にわたる知識や常識のことです。
カギとなるのは、物事の本質をとらえて理解することで、
バラバラとした知識があってもそれを統合的に使いこなす事が
出来なければ意味がないのです。

単なる物知りは深い人ではありません!
教養や人格が人生にまで活きている人が深い人です。

そして、深い人になるには読書ほど適したものはありません。
歴史上の偉大な人物は、常に本を読み、教養を深めていたのです。
西郷隆盛も、高杉晋作も、数多くの本を読んでいたことが
知られています。

さらに、本を読むことによるメリットはもう1つあり、
コミュニケーション能力が文字で磨かれるということが分かっています。
コミュニケーションにも浅い深いがありますので、表面的なやりとりに
終始し、信頼感も生まれにくいのが浅いコミュニケーションです。

それに対して深いコミュニケーションができる人は、相手の深い部分に
触れることができるので、親身になってくれたという印象を与えることが
できるし、信頼を獲得することもできるのです。

そして、コミュニケーション能力の根底にあるものが認識力です。
認識力とは、見たり聞いたりした相手の状況や感情を理解する能力の
ことですが、分かりやすく言えば空気を読む能力ということです。

例えば、文学には複雑な感情が書かれているので、文章から複雑な
感情を読み取ったり、それが理解できるということは、
あなたのコミュニケーション能力が高い証拠でしょう。






読書で魅力的な人になれる

魅力的な人とは一体どんな人でしょうか・・・・

もちろん見た目が良いことは十分魅力的だとは思いますが、
教養や知性でも魅力は出せるのです。
話が面白くて、深いコミュニケーションができて、
人間力が高い人はとても魅力的な人です。

そんな教養や知性を備えた魅力的な人になるには、
やはり読書しかありません。
例えば、ソクラテスは美男子ではありませんでしたが、
若者たちにとても人気がありました。
その知性、教養、人格の豊かさで人を引き付けていたのです。


あなたが結婚したいと思える人は、どんな人でしょうか?

もちろん最初は見た目も重要でしょう・・・
しかし、結婚すればお互いに年を取っていくのですから、
見た目の重要性はどんどん下がっていきます。
お互いに50歳を超えて、もはや見た目が関係なくなると
残るのは何でしょうか?

・・・・・

「そこで大事になってくるのが、内面にある教養や知性なのです」

教養や知性がある人との会話は本当に楽しいものです。
自分が知らないことを教えてくれたり、自分とは違う角度からの
物事の捉え方を話してくれたり、一緒にいてとても勉強になります。



たまに、「この人天才なんじゃないか!何でこんな発想が
できるんだろう?」
と感じることがあるかもしれませんが、
それは、その人の発想の前提となる知識や情報を私たちが
知らないからであり、知識を得るほど私たちの世界は広がり、
理解は深まっていくのです。

世の中には知らなくてもいいけれど、知っている人だけが
得をしていることがたくさんあります。
例えば健康のこと、普段何気なく食べていたものが
実は体に悪かったとしても、病気になってから気付いたのでは
もう手遅れかもしれません。

あるいはお金のこと、我慢して定年まで会社勤めをしなければいけないと
思っているかもしれませんが、時代とともに新たな価値が誕生して
いますので、もっと楽にお金を稼ぐ方法があるかもしれません。

いずれにせよ新たな知識が増えて得することはあっても、
損することはまずありません。

だとすれば、読書を習慣にして時間の許す範囲で読書を継続していけば、
人生を有利に運ぶことが出来るのではないでしょうか。



終わり

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