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転機をどう考える ステップ2

転機をどう考える

私はキャリアカウンセラーとして、これまで5,000名以上の方のご相談をお受けしてきました。その中で最も多かったのが「転機」に際してのご相談です。
退職するべきか否か、退職したら次に進む道はどうしたらよいのか・・・
そんな時私は、シュロスバーグが唱えた「4つのS」の考え方に沿って相談者に問いかけをすることがあります。

ステップ2>「リソースを点検する」

全米キャリア開発協会(NCDA)の会長を務めたナンシー・K・シュロスバーグは転機を乗り越えるために「4つのS」が必要だといっています。
転機に直面したときには、転機の影響度を測りながら、自身のリソース(資源)である「Situation(状況)」「Self(自己)」「Support(周囲の援助)」「Strategies(戦略)」の4つの「S」を点検し、変化を受け入れることが重要です。

4つのS」について、私なりの解釈も交えてお伝えします。
皆さんも自分に問いかけてみてください。
1.状況(Situation)
・その転機はどの程度のものか、決断すべき時なのか?
・その転機は今の、そして今後の生活をどう変えるか考えてみたか?
・その転機は予定していたものなのか、タイミングは良いのか悪いのか?
・転機に対するコントロールはできるのか?
2.自分自身(Self)
・転機となるような出来事に直面するとき、自分は奮起して立ち向かうタイプか、途方に暮れるタイプか?
・自分自身を理解しているのか
・自分は本当に転機を考えているのか?
3.支え(Support)
・この転機において周囲から自分に必要な好意、肯定、援助がそれぞれ得られるだろうか。
・配偶者や、親密な家族や友人、同僚・協力者・隣人・組織、他人、制度などからサポートを受けることができるか?
4.戦略(Strategy)
・転機をつくり変える戦略を持っているか。
 交渉する、アドバイスを求める、自分を主張する、ブレーンストーミングで別の道を拓く等
・転機に向けてリハーサルをする、転機のプロセスに当てはめて状況をとらえることができているか。
・転機に際し困難を予測したとき、ストレスを難なく処理できるか

自らが望んでいなかった転機が訪れたときは、それを乗り越えるのが難しく、戦略を立てることがなかなかできない場合もあります。
ただ、自らが選択する場合は上記の4つをじっくり考えてみては、どうでしょうか。

退職したいのご相談を受ける際、4つのSを考えていただき、じっくりお話を伺うと本当は退職がしたかったわけではないというケースもあります。
上司や同僚との関係性に問題がある、急な辞令での部署異動に気持ちがついていけない。マネジメントが上手くいかないなどの要因から、退職に気持ちが動いてしまっていることがあります。
それで安易に退職を考えてしまうと、転機を上手く乗り越えることができません。
まずは、自分の本当に気持ちを知ることから始めてみる。
そして原因となっている事柄の解決策を模索する これが重要です。
そして本当に転職したいと思ったら、4つのSに従って、リソースを点検してみてください。

転機をどう考える 続きは次回にて



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