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【SaaS】エンタープライズマーケで取り組んだ良かったこと・悪かったことをご紹介

株式会社FiNC Technologiesの小林寿之です。SaaSサービス「FiNC for BUSINESS」マーケ&セールス等を担当しています。

<FiNC for Businessのサービス概要>
・法人企業向けに「産業保健・健康経営領域の業務負荷軽減」「従業員の行動変容を支援する」クラウド型ソフトフェア
・健康診断結果や過重労働管理ができるFiNCウェルネスストレージ/心身の健康状態を測る「FiNCウェルネスサーベイ(ストレスチェック)」/行動変容のきっかけを促す「FiNCアプリ」の各種プログラムを提供。https://company.finc.com/business/

FiNC for BUSINESSが、エンタープライズ企業をターゲットにマーケ&セールスを開始してからまだ日が浅いですが、これまでの取り組みと見えてきた結果を書いていきます。

1.はじめに

FiNC for BUSINESSのサービスリリースからターゲットとする企業を幅広く捉え、「展示会出展」「某有名経済誌への広告出稿」「アウトバウンド」「テレアポ」「交流会への参加」「企業同士のマッチングサイト」など、予算を大きく投下しながら様々なチャネルにチャレンジしました!
しかしながら、リード・アポ獲得の観点では一定の成果を残すことができたものの、受注の観点では関係性がある企業・自社の役員紹介によるものが大半(約9割くらい!?)を占めており、正直他のチャネルは取り組む価値があるのか。。。という悩みを当時のメンバーは持っていたのではないかと思います。
今振り返ってみると、ターゲットを絞り込むことの重要性や、企業規模・担当者レベルごとの適切なチャネルの知見を蓄積できたのではないかと思います。

2.エンタープライズをターゲットに出直し

その後、これはマーケいうよりも事業部全体とプロダクト観点から、ターゲットを明確にエンタープライズとする方向性が打ち出されました。このあたりの経緯は事業責任者 執行役員 長田(おさだ)のnoteをご覧ください。

まず取り組んだのは、これまで実施したものを含め、マーケチャネルの洗い出しでした。長田から紹介された「トラクション ―スタートアップが顧客をつかむ19のチャネル」という本や、才流様の「BtoBマーケティングの手法大全」がとても参考になりました。

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出典:株式会社 才流『BtoBマーケティングの手法大全 – 社内会議で使える79個の施策アイデア』 https://sairu.co.jp/doernote/0136

そしてコストや効果などの軸で各チャネルの優先順位を付けていきましたが、今思えばここはあまり正確性を求めたり軸を増やして時間をかける必要はなかったかなと感じます(というのもやってみないと分からないことが多すぎて、社内で悶々と悩んだり、打ち合わせを続けても一銭の得にもならなかったので)。

3.チャネル別での取り組み

<既存リードの掘り起こし>
エンタープライズをターゲットにした時点で、すでに既存リードへのアプローチは何度も行っており、電話やメールする先が無い状態。。
しかし、長田による指導や向井さんの記事や講演を聞いていくうちに、掘り起こしはあくまで売り手都合と考えを改め、売り込むのではなくGiveの精神で参考になりそうな他社事例の紹介をフックにしたり、過去商談時の経緯からアプローチ方法を見出し、その中から優先すべきリードを営業とも1件ずつすり合わせを行いました。またその連絡を事業責任者から送ってもらうことで、月1件くらいしかなかった既存リードからのアポが、瞬間風速ではありますが数倍に増え、その後も定期的に行っています。

<自社経営陣からのアプローチ>
経営陣からの紹介はこれまで何度も取り組んでおり、そのままの方法でこれ以上伸ばすことが難しかったため、直接の面識はないが繋がりがある企業へとアプローチ対象を切り替えました。
具体的には各業界のエンタープライズ企業を抽出し、経営陣が過去在籍した企業出身者(OB)が役員を務めている企業を有価証券報告書などから探し出し、そのOBへ経営陣から手紙を送付しました。手紙の内容も同じ企業のOBであること、当社の目指す世界観をお伝えすることで、2桁の割合でご返信を頂くことができました。※経営陣の人徳によるところが大きいと思いますので再現性は低いかもしれませんが…

<アウトバウンド>
ピンポイントで役員向けに手紙を駆使し、アプローチをしています。直近はリモートワークの影響もありアポ率は高くはないのですが、案件化率は約70%と他のチャネルと比較し抜群に高く、大型受注も生まれました。
これは数千件のターゲットリストをフィールドセールスと1社ずつ精査したことも効いているかと思います。というのも過去に取り組んだ際にはアポは取れていたものの、当時の案件化率は今回よりも低水準でした。
というわけでこのような経験を活かし、他部署から異動してきてくれた未経験のメンバーが早速、アウトバウンドを実施し、アポを獲得してくれています。手紙を活用したアプローチは、既にSalesforceさんをはじめ多くの企業で使い尽くされたチャネルであり、上辺だけ真似しても限界はあるのかと思いますが、メンバーが日々PDCAを繰り返してくれているので、今後のさらなる発展に期待大です!

<LPの改修・リスティング広告>
こちらも別のメンバーが担当してくれて、他のSaaSプロダクト企業などを参考にLPを改修し、法人事業として初のリスティング広告も開始したことで、1年で問合せ数・問合せ経由でのアポ数はそれぞれ約4倍に増加。まだまだ検証段階であり、問合せが殺到して対応できない!という状態にはないですが、webマーケの基盤はできてきたのではないかと思われます。

<イベントへの参加>
これまでも大型展示会へのブース出展、セミナー枠での登壇などを複数回行ってきたが、参加者が幅広く(エンタープライズ~SMB)、関心の度合いもまちまちであったため受注に繋がるものはほぼ無く、短期的なROIは悪かったです(プロダクトがPMFしていたのか!?ということは大いにあるのですが)。
そこで、次に参加者としてイベントに参加することにしたのですが、もちろん展示会形式のものだと同業の方と名刺交換することになるだけなので、ターゲットの方(人事労務など)が登壇されるイベント・勉強会へ参加。勉強のために参加というスタンスで、登壇者の発表内容にも触れることで、みなさん快く名刺交換に応じて頂けました。その後のアポにつながったのはごく僅かで、あくまで勉強目的での情報交換でしたのですぐに案件に繋がることは無かったですが、登壇されるような方と繋がりが持てたことや、実務に携わっている方からお話しをお伺いできるという効果がありました。

<ウェビナー開催>
自社・共催セミナーを複数回開催しましたが、あまり効果はありませんでした。原因はいくつか考えられます。
①共催の場合は参加者の興味が幅広い
②ウェビナーは、関心度が高くない方が参加されている可能性がある
③当社の商材がニッチかつPMF前の可能性がある
とは言え他社ではウェビナーを有効活用されている企業もありますので、今後改善していきたいチャネルの1つです。


ここまで書いてきた通り決定的な成功パターンはまだ見出せていませんが、毎月の目標達成に向けて、あの手この手で色々な手法を試しています。
新たな取り組みが増えてきたら、またnoteを更新していこうと思っておりますので、ぜひフォローください。

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