小学低学年に教えたいお金のこと。~お金を使う・寄付する~
「お金がどこからきて、どこへ行くのか」という流れを意識した金融教育を目指しているフィナンシェの会。新年度のはじまり、ということもあって、小学校低学年の子どもにフォーカスし、「寄付」を中心にどのように家庭でお金のことを教えるかをまとめました。
「寄付は教わるもの?」という疑問が出てくるかもしれません。でも、寄付を通して身に付けることのできる力は、思った以上にたくさんあるのでは、と思っています。
まずは、寄付を身近に感じることで、「楽しい」と感じられるところからスタート。たとえば、カードのポイントが余ったとき、どんな寄付先にポイントを寄付しようか? と子どもと考える。「犬やネコを助けたい!」とか「ゴミが減った方が良いのでは?」とか、考えることで、【世の中の困った】を自然と知ることができます。
また、何かを集めるコレクターの趣味がある子どもには、ペットボトルのキャップを寄付する、という方法も。そのうち、キャップを集めることが楽しくなり、キャップで遊びだすこともあります。こうやって家の中で、楽しみながら寄付に親しむことが、大人になっても寄付を楽しめる力になるのではないでしょうか。
意外に思うかもしれませんが、寄付は1人でやるものではないようです。こちらのインタビューをきっかけに、「周りの人を巻き込んで、寄付を集める」ことの重要性を感じました。
米国では子ども自身が寄付をするのはなく、例えば子どもが走った距離や周数によって大人が出す寄付の金額を変える、という仕組みや、家庭を訪問してクリスマスグッズを買ってもらうことで寄付金を得る、という大人を巻き込む力を身に付けているようです。
賛同者を得る、ファンドレイジングができるというのは、大きくなっても大事なスキル。とは言っても日本ではなかなか実現するのは難しいので、まず第一歩として家の中でけん玉をどのくらい成功できたか?で、小学校の緑の羽根や赤の羽根の寄付の金額を決める、ということを試してみました。
そのほかにも、親子でヘアドネーションにチャレンジし、周りの友達にそのことを伝えるだけでも、「周りの人を巻き込む力」につながってくれると思っています。
最後の寄付を通して育みたい力は、やはり想像力。
まずは、自分の周りでどんなことで困っている人がいるのだろう?と想像してみる。それができたら、自分のちょっと離れたところではどうだろう?・・・このように思いやりのある想像の機会が増やしていく。今、世界的にも注目されている社会課題の解決にも、自身の行動がどう世の中につながるかを想像する力が必要だと思います。
その想像を助けてくれるのは、絵本。まだまだ寄付をテーマにした絵本を探しきれていないのですが、こちらの2冊は寄付や誰かを助けたい気持ちに気付ける暖かいお話です。
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