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【戦争を知らない世代に素晴らしい反戦映画】は作れるのか? その2

タイムトラベル映画大好きりゅうさんです。

ここ数回にわたり「素晴らしい戦争映画を作るには戦争体験という共通プラットフォームが必要か?」をテーマに書いております。

ここで言う素晴らしい戦争映画の定義は、その映画を観る事で「もう戦争は絶対に起こしたくない」と思えつつ、映画としても面白くて何度でも観たくなる心に残る作品っていう事です。

前回のブログでお話した通り、私が一番恐れているのは「実際の戦争を知らないと良い反戦映画は作れないのではないか?」という事です。

お隣の韓国やアメリカでそれなりに素晴らしい戦争映画が出来る理由も、未だに戦争や戦争の脅威と隣り合わせであるのと少なからず関係があるの思えます。

邦画も実際に戦争を体験をした人々が作っていた時代には確実に素晴らしい戦争映画は存在していました。
例えば、高畑勲監督の「火垂るの墓」(1988年)や岡本喜八監督の「独立愚連隊」(1959年)「日本の一番長い日」(1967年)、増村保造監督の「兵隊やくざ」(1965年)などは間違いなく反戦映画としても娯楽映画としても上手くいっている例ではないかと思います。

(ちなみに、岡本監督の「独立愚連隊」は最初は好戦映画と勘違いされたそうです。)

もし素晴らしい戦争映画を作るのに戦争の実体験という共通のプラットフォームが必要なら、戦争のない今の日本では、もう良い戦争映画は作れない事になってしまいます。

個人的な結論を言ってしまえば、作品の世界観を共有して感情移入させられれば、実際の戦争を知らなくても素晴らしい戦争映画を作るのは可能だと思います。ただ実際に戦争を体験していればいるほど、よりリアルな世界観に引き込みやすいという事なのだと思います。

ところで個人的に最近の戦争映画が物足りないと感じるもう別の一つの理由は、私が昔観た名作をベースにしてしまうので、相対的に満足度が低いというのがあるかのしれません。もしそういう知識が無ければ、最近の戦争映画も素晴らしいと思えるのかもしれません。

例えば、
岡本喜八監督の「日本の一番長い日」(1967年)
原田眞人監督の「日本の一番長い日」(2015年)
を観ると、どうしても岡本監督の作品の方が良く思えてしまいます。

これが正しい感覚かどうか確かめるには、もし可能なら岡本監督作品しか観ていない人と、岡本監督作品と原田監督作品の両方観ている人で作品の評価点がどれだけ違うか比較してみたいものです。

最近の戦争映画で心が動かないもう一つの理由として、一部の作品は戦闘シーンや空爆シーンを出来るだけリアルに描くことが良い戦争映画と思っている感じがする点です。

戦争は良くない、良くない、戦争はこんな悲惨だ、血が出るぞ、痛いぞ、死ぬぞと、リアルなシーンを単に直接的、一方的に見せるだけだけで、ドラマがついていっていない作品が多いような気がします。

良い映画は、言いたい事と反対方向に一回大きく振る、つまり泣かせるならまず笑わせる「フーテンの寅さん」的な世界観を実現していると言えば理解してもらえるでしょうか?

だから良い戦争映画もまずは楽しませて、幸せにさせてから、一気に不幸のどん底に落とす事が必要なのでは無いでしょうか?

皆さんは最近の戦争映画についてどう思いますか?
りゅうさんでした。

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