一連のzineイベントが終了しました!そのまとめとオンという名前の話
ASDのzine『オン』の創刊号が参加した一連のイベントがすべて終了したので、そのまとめ。どれくらいの方の手元に届いたのか書いています。オマケでなぜ『オン』という名前になったのかも書いています。
オンの詳細やzineイベントの時系列はこちらの記事が分かりやすいです。
最終的に、ネットプリントで10部、さらけだすzineピクニックvol.2で3部、さらけだすzine WEBで3部、お友達購入が2部、さらけだすzineアーカイブ展@おひるね諸島で1部、合計19部がどなたかの手元に届きました!
嬉しい…ありがたい…嬉しい…ですね。
※この数は筆者が印刷しくじった等自分用は除いています。
とりわけ嬉しかったのは、オンを作ったのを機に定型発達者(健常者)や発達障害者の境目なくいろんな方とASDについてお話しができたことです。
毎度個人的な話が挟まっちゃって恐縮ですが、普段の生活では自分がASDであることをクローズにしてきました。自分でも上手く特性について説明ができないせいで言い訳がましい人間だと思われたくなかったし、どことなく「話したところで理解されるわけない」という諦めや排他的な思いがあった気がします。
ただ、オンを作ったことによりリアルなASDの特性を広く見れました。そのおかげで自身の特性についても以前に比べ把握できたし、オンを使って説明しやすくなったように思えます。
もちろん、ポジティブな意見や感想ばかりではなかったけれど、「オンを読みたい」という声を未だに頂戴しているのは事実で、こんなにありがたいことはありません。
『オン』という名前は、英語の前置詞である「on」から来ています。
「私は自閉症者です」を英語にすると「I’m on the spectrum」となるそうです。日本語の表現と違っていて面白いな〜とはいえそのまま名前にするのは直接的過ぎて違うかな〜。本誌は複数の当事者で制作し、個人企画ページとアンケートページがメインでASDの思考や感覚、暮らしに重きを置きたかった関係で、いろんなASDのお宅訪問するイメージ、「Apartments on the spectrum」という造語を作りました。念のため検索にかけてみたら、なんとアメリカに似た名前のアパートメントが(笑) 加えて、雑誌名として長すぎるかな?想像の幅が狭まるかもしれないという懸念からボツに。ただ、今後どこかの企画名として使おうかな?とは思ってます。アンケートページのタイトルとか。「n/ASD」も結構気に入ってますが。ちなみに、Apartmentsと複数形にしたのは、ASDは単体であることが稀(ADHDや睡眠障害など他の障害や症状を持っていることが多い)かつ、健常者や動物や植物、オープンやクローズなどいろんなものや世界と共生していていろんなアパートメントに出入りするイメージから複数形にしました。スペクトラム(連続体)上にあるさまざまなアパートメント。こっそり表紙も出来ていて気に入ってましたが、前述した理由からさよならしています。
もっとシンプルで分かりやすい単語がないか悩んだ末、共同著者である方々にアイデアを募ったところ、素敵すぎる案がたくさん出ました!Atypical、Untamed、Deviants、はみだす、空気は読みません etc. どうですか?どれも甲乙つけ難いですよね。当初はAtypicalに決まりかけました。しかし、諸事情で採用が叶わず……。悔しかったので、表紙裏表紙にランダムに入れています!オンをお持ちの方は是非見てみてください。Apartments on the spectrum同様、どこかの企画で使っていく気満々です。
そんなこんな紆余曲折あり、最終的に『オン』になりました。前置詞のonは、"どこからしらが接している"という意味があります。学校では"〜の上に"と訳されがちですが、別に上じゃなくても下でも右でも左でも斜めでもどこか触れてくっついていたらonが使えます。べったり!すべてを包み込んでほしい!自分から入っていく!までじゃない。どこかしら接している。ちょうどいい気がしました。
最後に、オンに関わってくださったすべての方、読者の皆さん、ありがとうございました。決してお手頃とは言えない価格の冊子でした。あなたの時間とお金を使ってオンに触れてくれたこと忘れません。
今後はしばらく印刷や出版について勉強し、また次を出せたらなと考えています。不定期刊行ですがどうぞオンをよろしくお願いします!
そして、引き続き、「オンを置いてもいいよ」という優しすぎるイベント様、書店様のご連絡をお待ちしております!!!!!
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