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幸せな風景は子どもと共に。

この土日、僕は知人が経営するパン屋さんのお手伝いをした。
と言っても、出店スタッフとして売り子をしただけだけど。

イベント自体はとても平和な雰囲気で、その空間だけ時間がゆっくりと流れているようだった。
皆がニコニコしている。

テレビを点ければ「ジャニーズが・・・」とか「不審人物が・・・」とか、そんなニュースばかり。
でも、この空間だけは誰にも邪魔できない暖かさに包まれていた。

僕もゆったりと緩く接客をしていた。
すると親子がやって来た。
父と母は20代後半~30歳になったばかりだろう。
2人の子どもはどちらも女の子。とても可愛らしい。

いくつかパンを買ってくれた親子たちは、近くのベンチでむしゃむしゃとパンを頬張り始めた。

どうやら母と父は違う店でコーヒーを買ったらしい。
子どもと一緒に束の間のランチタイムを楽しんでいる。

そしたら、お母さんのほうがコーヒーを父親に預けて違うほうに歩いて行った。

母から預かったコーヒーをこっそり飲む父
それを見た子どもは「あ!お母さんの好きなやつなのに勝手に飲んだね!あとで言っちゃおうかな」と言った。
「それは困るなあ」と笑う父

すぐに帰ってきた母は、父と子どもがニヤニヤしている理由に困惑しながらも談笑を始める。

僕も近くで”父の隠し事”をこっそり見ていた。
でも、この秘密は墓場まで持っておこう。きっと子ども達もそうするだろうから。


平和だ。とても平和だ。
こんな光景だけを見ていたいと心から思った。
そこにある一点の幸せだけを噛み締めて、あの家族は生きている。
小さな幸せだけど、その小さな幸せこそが人生を彩ると知っているみたいだった。

この土日は、そんな”幸せそうな家族”を何組も見られた。
僕的に今年は落ち込むことが多いけど、そんな風景を見ているとなんだかフッと心が軽くなった気さえした。

きっと、全ての家族に事情がある。
楽しいことなかりじゃないだろう。
子育てだって大変に感じる場面のほうが多いかもしれない。

「子どもは可愛がらなきゃいけない」
「でも言うことを聞いてくれない」
「親なのに子どもを嫌いになりそうな自分が嫌になる」

こんな風にネガティブな感情を抱く瞬間だってあるはずだ。
でも、それでも子どもが見せる一瞬の笑顔が、愛くるしい仕草が全てを忘れさせてくれる。

この小さくて可愛らしい唯一の存在を悲しませちゃダメだな。なんて思った。
かと言って僕にできることなんてゼロに近いけど。

でも、純粋無垢な彼らに笑顔を届けることくらいはできるはずだ。
イベント中も、ちいかわの話とかアンパンマンの話題で子どもからウケをいただいたシーンあったし。
意外と子どもから好かれんのよ俺って。

自分の子どもってどんな存在なんだろう。
そりゃ何よりも可愛いだろうけど、同時に分身みたいで不思議な感じなんだろうな。
「子どもにも自我がある」って当たり前のことだけど、受け入れるのは簡単じゃない。
自分たちで生んだ存在だからこそ、言うことを聞いてくれって気持ちにもなるだろうし。

ただ平和に暖かい幸せを感じさせたい。
ただ何となく「子ども可愛い~!」って感情で子作りしちゃいけないなと感じた土日だった。
いや、彼女すらいないんだけどね。

いつか自分の子どもが出来たら、高校生くらいになったタイミングで僕のnoteを読ませようかな。

「おやじ、めっちゃメンヘラじゃん笑」
「お父さんさ、意外といいこと書くよね」
子どもからこんな風に言われたら嬉しいな。

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