思い出の片付け
カールがいなくなった日から我が家には猫がいなくなった。
同時に、猫がいたときに使っていたものは必要なくなった。
でも、はい!亡くなりましたあ〜
って簡単に片付けられますか?
幸い、、、というのか
カールはだんだんと衰えていって、できなくなったことは少しずつ減らしていって
まず、大きなトイレは外枠を処分して、トレーにトイレシートだけ
腎機能が落ちてからとにかく水を飲むので、そのために買った給水機は最後には飲まなくなり、電源を切ったままだった。
そしてカールが小さな箱に入って帰ってきてから、
よしっ!と始めた
もう飲まない腎臓のお薬
フィガロが逝ってからはなかなか減らなかったカリカリ
2つだけ残った缶詰
大量のちゅーる
毎朝の歯磨き粉とガーゼ
テレビを見ながら使っていたからテレビ台に入っていたバリカン ブラシ、
トイレの横に吊るしていたゴミ袋いれ
いつも咥えて持ってきたカラフルな毛糸玉と遊ぶのが大好きだった紐は棺に入れてカールと一緒に行ってしまった
それら全てが17年間当然あるものだったのに、一つ一つ消していった。
捨てられないアレッシーの猫型フィーダーはカールの方の尻尾がガキガキに噛まれている
なぜって食いしんぼうのカールはフィーダーの下に落ちてしまったご飯も食べようと尻尾を咥えて退けたから。
そのフィーダーにご飯をよそっていた赤い取手のスプーンは一緒に私の仕事部屋の棚に収めた
私の座布団はもう猫を乗せることはなく、洗面台の蛇口は猫に水をやることもない
いつもあったものが目に入らなくなる居心地の悪さは、陽が沈んでは、上るのを繰り返すうちに、慣れたくなくても慣れてくる。
そして10日が過ぎた日
廊下の窓の下に緑色のタイマーを見つける
あ、、、まだあった、、
このタイマーは、猫たちが洗面所の蛇口から水を飲んでいた頃、それを待っているのが長かったので、途中でその場を離れて、水を流しっぱなしにしてしまったことがあったから、水を止めるのを忘れないように2、3分タイマーをかけていたもの
他に目的もないのに、当然そこにあるものだった。
無意識になるのが習慣
そしてその習慣を思い出に変える時間は経つのがゆっくりです
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