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「市民パワーで国分寺に種をまく!」【東京都国分寺市】鈴木ちひろさんに政治に挑戦する思いを聞いてみた!

こんにちは!FIFTYS PROJECTです。
『推しを見つけて応援しよう!』FIFTYS PROJECTインタビュー企画#4
引き続きFIFTYSPROJECTが応援する皆さんをご紹介していきます!

「なぜ市議会に挑戦しようと思ったの?」「どんな政治家を目指しているの?」インタビュー第4回では、東京都国分寺市の鈴木ちひろさんに気になることをインタビューしてきました!

政治に興味を持ったきっかけは何ですか?

 さまざまな社会問題を考え始めたら行き着いたという感じですね。
例えば3.11の原発事故、奄美大島に住んでいた時に知った環境問題・気候危機であったり…。ジェンダーの問題は子どもの頃からひしひしと感じていたのでそういったところです。誕生日が3/11なので、ちょうど原発事故の日は15歳の誕生日で。海外と日本では原発・放射能に関する報道のされ方が全然違うと知り、複雑な気持ちになったのを覚えています。
 でもその時はそこまで自分事としてという訳ではなくて。そのあと自分が有機農業や環境問題の活動をしている時にすごくつながってきたというか、いろんな社会問題が政治や社会の構造的な問題とつながっているんだなというのを後に知ったんです。

透き通る青い海の中、鈴木さんとウミガメ。
奄美大島へ住んでいたとき、白化したサンゴを見て気候危機を実感。

ー有機農業が政治とつながったことも気になります。どうして農業を始めたのでしょう?
 そうですよね(笑)。大学を卒業して日本語教師という職に就いたのですが、働いていた奄美大島の学校が閉校して解雇という形になりました。その時は島での生活を通して温暖化が進んでいることを実感していたので、何かできないかなと思っていました。個人でのアクションに限界を感じていた時に、一般的な農業からのCO2排出量がすごく多いということを学んだんです。でも生きるためには食べなきゃいけないじゃないですか。
 当時ほぼヴィーガンだった私も野菜は食べなければいけないので、どうしていけばいいのだろうと考えていた時に、環境に優しくて持続可能な農法なら私たちが食べていくこともできるし、生物多様性を守りながら野菜を育てていくことができるとわかって。持続可能な農業を学ぶことになったんです。

ーそこから政治につながったのはどのような経緯でしたか?
 1年間お世話になった有機農業コミュニティが、那須という福島第1原発の100キロ圏内にありました。なのでベクレルセンターという場所で、原発事故から10年経っても収穫物の放射能を毎回測っていたんです。それが15歳の時の私とつながりました。原発、気候危機の課題から有機農業の法律まで政府が決めるわけで、私たちの暮らしってすごく政治につながっているって自然と分かってきて。その頃から、新聞を読み始めました。
 また、コミュニティは外国の人が多く住んでいたこともあり、政治の話も日常的にするので普通の感覚だったんです。

収穫した様々なオーガニック野菜。
90%以上の食料自給率を誇る「アジア学院」で生活していました。

どうして政治家を目指そうと考えたんですか?

 待っているだけじゃだめだなと思ったからですかね。あとは知り合いの元市議会議員の方からの猛アプローチを受けて、福島に連れていってくれたりいろいろな議員さんに会いに行かせてくれたり、引き込まれました。その人とのつながりで私を今支えてくれている方たちともつながっています。
 その方は当時数少ない女性議員で、当選した時には議会で「可愛い女の子」と言われていたみたいです。今になっても、私も言われるので「若い女の子は政治のことは考えられない」と思われているのが世の中のデフォルトなんだとひしひしと感じます。

活動を通して心配な部分はありますか?

 やっぱり資金面ですかね、あとは選挙を手伝ってくれる人員。私を支えてくださるのは年配の方が多くて、ノウハウもあるし話も合うし、すごくありがたいと同時に未来のことを考えると、年齢が近くて長く一緒に走ってくれる伴走者がいてくれたらありがたいです。
 あと(困ることは)無所属なので、チラシやSNSにプライベートな連絡先を載せていることです。この前はその電話に「国分寺はすでにジェンダー平等だ」というお叱りをいただいて。私は政党に所属していない上に、女性で若いので言いやすいというのはあると思います。それでも毎回頑張って向き合っていて、「いや、ジェンダー平等じゃないんです」って。やっぱり数字が一番なので国分寺の市民アンケートや議会報告書を読んで勉強しています。
 でもこれは、いい意味でも悪い意味でも目立っているんだと思っています。いろいろな意見が来るのも、見てもらっているからなんだと思えば救われます。

政治家になったらどんな行動をとっていきたいですか?

 気候危機・環境活動が私の軸なので「ゼロカーボンシティ」の実現に向けての具体的な計画を策定したいです。具体的な目標達成のための計画を市民の人と一緒に決める市民会議を開きたいです。
 もう1本の私の軸であるジェンダー平等に関しても、職員のクォータ制を導入して、非正規雇用の方の時給をまずは上げたいというのがあります。また議員のクォータ制実現のために市として都や国に意見を出していきたいです。
 貧困問題、まちづくりのこと、社会問題はつながっていると思っています。もちろん4年(1期)でできるとは思っていないので、「グリーンウォッシュ」のサステナビリティではなく本当に未来に向けて種をまく活動を長期的にしたいと思っています。

※グリーンウォッシュとは
企業や製品が環境に与える影響を実質的に削減することなく、環境に配慮しているように見せるために用いられるPR戦術のこと。

グリーンウォッシュとは? – エコを売りにしたSDGsマーケティングの問題点をひもとく3つの事例
(国際環境NGOグリーンピース)
気候アクションに参加。
「"All Hands on Deck!" 全員参加!! Act Now!」というメッセージを掲げて立つ鈴木さん。

鈴木さんならではの強みは何ですか?

 私は体力や精神力があるわけじゃないけれど、勇気は出しました。ブレネー・ブラウンというアメリカの心理学者が「快適さよりも勇気を出す人生を選ぶ」ということを言っていて、私はそれがすごく心に響きました。元々自然がすごく好きなので、田舎に行って有機農業の自給自足のライフスタイルを送ることに憧れていたんですけど、気候危機とジェンダーの問題は待ったなしで、自分の将来への不安にものすごくなっているなと。今、自分が動かないと将来後悔するかもしれないのでチャレンジする人生を選びたいなと思っています。

昔から縁があったわけではない国分寺を選んだ理由はありますか?

 トライする場を選ぶときに、有機農業をやっていた人間として食料自給率1%の東京がいいなと思いました。やっぱり色々なアクティビズムが生まれるのって東京だし、チャレンジしたいというのもあって。そう思っていたとき、今私が働いているカフェスローのオーナーから働かないかという誘いをいただいて国分寺というまちが自分の中に舞い込んできました。「こんな縁もないかな」と思って一応国分寺を見に行ったら、すごく素敵なまちだったんですよ。歴史も文化もあるし、人も魅力的だし。東京でチャレンジするにはすごくもってこいの場所だなと思って。自然がないと住めないなと思っていて、これからもずっと暮らしていくって思うと、国分寺がちょうどいいんです!

都市農業が盛んな国分寺。赤米の稲刈りの様子。
稲を抱いて笑顔で立つ鈴木さん。

市民や支援者の皆さんとは、活動を通じてどのように関わっていきたいですか?

 政治って選挙だけではないとすごく思っていて。選挙をきっかけに今後ずっと政治活動を一緒にできたらいいなと思っています。例えば議会や委員会に傍聴に来てくれるとか、いろいろな陳情を出したり、市民団体をつくったり、そういう市民パワーってめちゃくちゃいいなと思っています。

ー具体的にどう行動している、していこうと思っていますか?
 
自分の事務所をサードプレイスみたいな場にすることです。ちょっとしたお茶を飲んだり、映画を見たり、気軽に相談できるみんなの居場所づくりができたらすごくいいなと。自分の話を誰かが聞いてくれると思える場所があったり、シングルの親御さんが「ちょっと子ども見ていて」とかできたらすごく良くないですかね。居場所が少ない高齢の方や若者のための場所づくりもできたらいいですし、市民の声を吸い上げる機会になればいいかなと思います。

最後に、読者のみなさんに一言お願いします!

 たくさんの人と一緒に作りあげる選挙にしたいし、選挙だけじゃなくその後も参加型・民主主義でサステナブルにやっていきたいなと思っています。あまり難しく考えずいろいろな人に是非選挙に遊びに来て欲しいし、今後もつながりたいと思っています!

インタビューを終えて
ちひろさんが「つい話しすぎてしまう」というほど、政治に対する熱意が溢れたインタビューでした!全部載せきれなくて残念です…。(ちな)
様々な経験を通じて政治にたどり着いた経緯を聞き、きっと等身大で市民と向き合ってくれると感じました。楽しいインタビューをありがとうございました!(ななみ)
取材・執筆:ちな&ななみ
取材日:2022年12月31日

鈴木ちひろ(基本情報)
1996年3月11日生まれ。大学卒業後、日本語教師を勤めた後、那須塩原市の「アジア学院」にて有機農業を学ぶ。現在は国分寺市でカフェスロー店員、重度障がい訪問介護に従事。気候危機対策とジェンダー平等を軸に、国分寺市議会に挑戦予定。

鈴木さんについてもっと知るには?✨
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『推しを見つけて応援しよう!』FIFTYS PROJECTインタビュー#4では、国分寺市の鈴木ちひろさんのインタビューの様子をお伝えしました!
次回もお楽しみに!✨

FIFTYS PROJECTとは?
私たちは政治分野のジェンダー不平等の解消を目指し、20代・30代の女性(トランス女性を含む)やノンバイナリー、Xジェンダー等の方に対して2023年4月統一地方選をはじめとした地方議会議員選挙への立候補を呼びかけ、一緒に支援するムーブメントをつくろうと活動しています。


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