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Fieldism必聴新曲リスト October 2022 (Part.2)

前回の新曲特集はこちらから↓

Buried Alive II、ありがとうございました。↓


 春先から計画していたBuried Alive IIが無事に終わってひと段落、つかの間の虚無タイムを甘受しておりました。しかし来年6月には ''N.L.N.S.'' が控えているので切り替えて準備を進めております。Ryotaです。

 TLの反応を見るに、直近で行われたいろんな同ジャンルの企画と比べても大きな反響は頂いているっぽく、「これはマジで時代作っちゃったな」って自画自賛していたんですが、先日行ってきた大阪若手SUBLIMINALSのデビューEP ''Catharsis'' (特集は後述)のレコ発で思いっきり喰らいました。

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 この日は定時ダッシュでトッパーのDimraysに間に合わなかったため、ライブレポは上げる予定がないんですが、シークレットゲストのLAST DAY DREAMの出演が発表された段階ではほぼソールド間近、最終的には150人以上を動員して初のレコ発にして満員御礼というとんでもないことに。もちろん実際のライブの盛り上がりがどうだったかは言うまでもありません。

 SUBLIMINALSだけでなく、12月には同じく関西の若手SheeSawHarmも企画を主催。こちらも結構チケットの動き早いっぽいです。今の関西メタルコア/ポストハードコアシーン、盛り上がってるからチェックしといたほうがいいですよ?


前置きはこれくらいにして、今回も行きましょう。

リストアップの条件ですが、下記2点です。
1. 10/15~10/31にフィジカル/ストリーミング/DL販売/MVのいずれかが解禁された作品(基本的により多くの人にアクセスできる手段を優先します)。
2. フルアルバム or EPのリリース時期がある程度明確にアナウンスされている作品の先行シングル、既存楽曲のリマスターやカバー、コンピレーションアルバム等は選出対象外。ただしアルバムのデラックス盤のみetc.に収録予定の楽曲は選出対象。

1. SUGGESTIONS: South of Heaven

シングル (10/20)

 大阪を拠点に活動しているダウンテンポメタルコアバンドの最新シングル。Seize The Throne/CYANSEAでも活動しているBa. Kameが正式加入して初の楽曲になります。今年の3月にリリースされた前体制最後のシングル ''OUTCAST'' では退廃的なエレクトロアレンジ・ピアノをふんだんに取り入れた史上最大にスケールの大きい楽曲や、トラップ・ローエンドな非バンドサウンドクラブイベントでも踊り狂える楽曲を取り入れたことで個人的に彼らの中でも最高傑作認定しています。

 新体制初の楽曲になる今作 ''South of Heaven'' は過去作 ''Hunger Affection'' ''Hellawaits'' などでも見られる、ライブではオーディエンスに安らぎを一切与えないインタールード的な一曲。約2分の短い非バンドサウンドとはいえ、トラップ・ローエンドな退廃感あふれるビートに乗せてVo. NiiKが狂ったように叫んでは不気味に囁いていくのは一種の緊張感を感じます。あとは1:17~の大胆なテンポチェンジもブチ上がりポイントの一つ。クリエイターチームTMSBとしても活動しているBa. Kameの手掛けるMVもSUGGESTIONSのホラーな世界観にピッタリ。

 現在は体制が整うまでライブ活動を一時停止しており、東京方面で活動できるギタリストとドラマーは募集しているらしいです。彼らと芸術的な音楽を創りたい方は応募してみましょう。


2. CABAL: Magno Interitus

アルバム (10/21)

 デンマーク・コペンハーゲンを拠点に活動するブラッケンドデスコアの最新アルバム。2019年に来日して各地のライブハウスを暗黒に染め上げたのも話題になりましたね(大阪公演はスタジオライブで、Buried Aliveにも出演いただいた不祀 & オーセンティックなデスコアDesperate Death Paradeがゲスト)。極限まで下げたチューニングにブラックメタル・Djent・ダウンテンポなどを織り交ぜたデスコアサウンドはメタルレーベルの名門Nuclear Blastと契約したのもうなづけるクオリティ。

 2年ぶりのリリースになる3rdフルアルバム ''Magno Interitus'' はその荒涼とした北欧特有の寒々しく暗い世界観とサウンドを限界まで押し上げた作品。今作の一番のポイントは、多くのデスコアバンドが取り入れる壮大なオーケストラ・シンフォニックサウンドとは一線を画した不気味なインダストリアル・エレクトロサウンドでしょうか?その要素が顕著に表れるのはTr.3 ''Existence Ensnared'' や Tr.6 ''Blod af Mit (feat. John Cxnnor)'' やTr.11 ''Plague Bringer'' あたりですが、陳腐にならないのは彼らの緻密な構成故でしょう。

 ノイズ・インダストリアルサウンドを取り入れて更なる成長ぶりを見せつけるCABALの暗黒デスコアサウンド、先述のSUGGESTIONSあたりが好きな方なら間違いなくハマります。



3. Architects: the classic symptoms of a broken spirit

アルバム (10/21)

 イギリス・ブライトンを拠点に活動するメタルコアバンドの最新アルバム。前々作 ''Holy Hell''~前作 ''For Those That Wish To Exist'' の2作でそれまでのマス・プログレッシブメタルコア要素から徐々にオーケストラ・エレクトロサウンド+よりシンプルな展開やリフワークの構造へとゆっくりと形を変えていったのは周知の事実ではありますが、今回もそれまでのArchitectsを踏襲するシリアスで悲観的な世界観を引き継ぎながらも、より解像度が高くかつ表現豊かなサウンドへ変化していきました。

 前作から1年半と短いスパンでリリースされた10thアルバム ''the classic symptoms of a broken spirit'' は上述したとおり前作の路線を踏襲&拡張した作品。さらに無駄がそぎ落とされたシンプルかつキャッチ―な構成なのは今作もおなじですが、大きな違いは再生ボタンを押してTr.1 ''deep fake''を聴けばわかる通り、安直なストリングスから離れてサブ・ベースやシンセ・ベースを用いたインダストリアル・サウンドを積極的に取り入れており、音のレイヤーが何層にも重なっていてそのシリアスな世界観の厚みと説得力を持たせています。

 2015年にCROSSFAITHが招聘してから一度も来日していませんが、それは信条上の理由で行きたくないとかではなくシンプルに誰からもオファーが来ないだけらしいです。BLARE FESTで実現ありませんか?


4. Inclination: Unaltered Perspective

 アルバム (10/21)

 Knocked LooseのGt. Issac Hale, Ex. SeeYouSpaceCowboyのDr. Bryan Prosser, Ex. ExpireのBa. Caleb Murphyなどが在籍している、アメリカ・ケンタッキー州ルイズビル出身ストレートエッジ・ハードコア・スーパーグループの最新アルバム。90'sハードコア影響下の攻撃性とグルーブと社会的・信条的なメッセージ性が強いリリックは、(今は活動していませんが)大阪の若手ハードコアUNMERGEにも影響を与えております。今作も「思想強め」の一口では表現しきれない強烈なパンチをお見舞いしてくれます。

 Inclination待望のフルレングスアルバムになる今作''Unaltered Perspective''は、高音のパニック・コード・フランジャー・ワウ・渦巻くリバーブなど起用に切り替えていくギターワーク、フロアを揺らすベース & ドラムグルーヴがはじき出すモッシュ/ツーステップ必至の展開に、Vo. Tyler Shortが製薬会社、政治家、メディア、営利目的の保険などアメリカを取り巻く腐敗に対して痛烈に批判していくリリックをお見舞いしていきます。Knocked LooseでもおなじみGt/Cho. Issacのタフガイな方向はこのバンドでも健在です。

 90年代の影響を受けた破砕的なサウンドを現代的にアップデートしたInclinationの作品、ヘビーなリフやブレイクダウンを求めてInclinationを聴くのか、リリックに込められた自己主張を求めて聴くのか、どちらであっても良い作品です。


5. SUBLIMINALS: Catharsis

EP(10/22)

 導入でも言及した、問題の大阪発新鋭メタルコア・ポストハードコアバンドのデビューEP。昨年 ''World is over'' で鮮烈なデビューを飾ったのは話題になりましたが、あれからツインヴォーカル体制になったり音楽性が変わったりと徐々にバンドとしてのスタンスも変化していった印象があるというのは以前リリースしたライブレポでも触れていますね。あの時は殆ど予習する材料がなくてオーディエンスの異常な盛り上がりに困惑していましたが、ついに待望の音源がリリースされました。

 Tr.1はデビュー曲 ''World is over'' の再録版は今作で一番ストレートなメタルコアサウンドですが、それ以降は近年のPaleduskにも共通するヒップホップやトラップサウンドや大胆なテンポチェンジなどを積極的に取り入れたぶっ飛んだ展開が聴いてて興味を持ってかれます。クリーン/スクリーム/ラップなどを器用にこなすATSUSHI & Sleep Dawのツインボーカルは言うまでもないですが、歌うようにリードを弾き倒すGt/Main Composer. KENCHANや、Graupelのサポートとしても活躍しているDr. Keikiのドラミングを始め楽器隊も同世代で活躍するバンドよりもパフォーマーとして一際光っている印象です。

 デビューEPのレコ発が満員御礼と完璧なスタートを切ったこのバンド、大阪だけでなく県外も暴れまわる日々もそう遠くないでしょう。


6. Demoralizations: Slow Waker

アルバム (10/26)

 Akky a.k.a. DEATHBED(ex. EMBARK, HEARTPLACE) が''エモーショナル・アンビエント・メタルコア''を標榜して活動しているバンドプロジェクトの2ndフルアルバム。個人プロジェクトという体裁は取っておりますが、経験と才に秀でたメンバーが集結した制作チームとして活動している様子。直近では制作チームの一員であるSuzutaのバンドUMBER MISTとのスプリットをリリースしましたが、よりデスコア成分が増した苛烈な作品に仕上がっていましたね。

 2ndフルアルバムかつVo. Yuki (R.I.P.) & Yuduruが携わる最後の作品となる本作 ''Slow waker''はDEATHBED曰く「明暗を曲やパートでわかりやすく分断する」ことを意識した作品。アンビエント要素~硬質なリフ~叙情リードが忙しく顔を出すギター隊や苛烈なグロウルを放つボーカルコンビもそうですが、nu~叙情~カオティックと多種多様なジャンルを混ぜ込み一つの世界観を作り上げている展開には驚かされるばかり。Tr.3 ''Nethermost shelf''ではex. AFTERGLOWのVo. Keitoが、Tr.7 ''clear moon''ではスペインのバンドWhere The Waves Are BornからVo. Luigi & Gt. Nauがfeat.しており、アルバムに華を添えています。

 今後の活動の見通しは不明ながら、バンド自体はボーカルを募集しているので気になる人はコンタクトをかけてみてください。


7. The Gloom In The Corner: Trinity

アルバム (10/28)

 オーストラリア・メルボルンを拠点に活動しているメタルコア/ニューメタルコアバンドの最新アルバム。彼らの楽曲の物語には当記事で言及しませんが、モダンなニューメタルコアにCrown The Empire(初期)Ice Nine Killsあたりのシアトリカル要素を積極的に取り入れたストーリーテリング・スタイルの作品は、競合の多いオーストラリアのメタルコアシーンでも異彩を放っています。今作も''シネマコア''を自称するバンドに相応しいアルバムをリリースしてきました。

 アルバムとしてはデビュー作 ''Fear Me'' 以来6年ぶりとなる今作、彼らが今まで培ってきたスタイルであるシアトリカル要素+ローチューニングモダンメタルコアを、多くのアーティストの客演により史上最大規模まで押し上げています。先行リリースされたキラートラックTr.3 ''Ronin'' はEx. Crystal LakeのRyo Kinoshitaがfeat.、ヘヴィなブレイクダウンに華を添えています。アグレッシブ一辺倒なわけではなく次のTr.4''Black Rot''ではVo. Mikey ArthurとMonica Strut (The Last Martyr)のクリーンの掛け合いを前面に押し出したり、Tr.8 ''Behemoth''ではラップメタル的要素も垣間見え、作風に幅を持たせております。

 全13曲約54分、全11人のゲストアーティストで彩られた、キャリアの集大成ともいえる作品。


8. Fit For A King: The Hell We Create

アルバム (10/28)

 アメリカ・テキサス州タイラーを拠点に活動しているクリスチャンメタルコアバンドの最新アルバム。個人的にこのバンドのマーチ何枚も持ってた時期があったり(全部誰かにあげたけど)、アメリカに留学中 & 卒業旅行中に生でライブ観に行ったりしていて思い入れの強いバンドです。レーベルメイトPhinehasのGt. Daniel Gaileyが加入した影響もあってか、前作 ''The Path'' はリードトラック ''Breaking The Mirror'' を聴けばわかる通り、よりギターのリードがメロディックかつ王道に傾倒した印象がありました。

 ドラマーにInvent Animateでも並行で活動しているTrey Celayaが正式に加入して初になる6thアルバム ''The Hell We Create'' でも、大きな路線変更は見られない様子で、今作もヘヴィかつソリッドな作品に仕上がっています。先行リリースされたTr.2 ''End (The Other Side)''やTr.6''Times Like This (feat. Jonathan Vigil from The Ghost Inside)''ではよりメタル要素が色濃く表れたメロディックなリードやドラムのダブルキックが前面に押し出されていますが、Tr.5 ''Reaper'' や Tr.7 ''Eyes Roll Back''のようにヘヴィ路線も忘れてません。ただ個人的にはTr.8 ''Fracture'' 以降のエモーショナル・アンビエント路線も捨てがたい。

 ゆっくりと路線を変えていった王道メタルコア路線をよりメロディックな方向に深化させたFit For A Kingの新作、ここ最近はあまりしっくりこなかった面もあるのですが今作はカッチリハマった印象です。


9. Void Of Vision: HELL HELL HELL

シングル (10/18)

 オーストラリア・メルボルンを拠点に活動しているニューメタルコアバンドの最新シングル。昨年に入ってからモノトーン主体のモード/ゴシック感あふれる退廃的なヴィジュアルイメージが強烈なインパクトを残すのは、このnoteをご愛読いただいている方であれば周知の事実だと思いますが、音楽性に関してもリリースを重ねるごとにクリーンボーカル & ブレイクビーツ/クラブミュージック要素などニューメタルコアにとどまらない幅広いアプローチが見られているのもまた事実です。

 4月にリリースされた傑作EP ''CHRONICLES II: HEAVEN'' 以来約半年ぶりと短いスパンでリリースされた新曲 ''HELL HELL HELL'' は、前作 ''DOMINATRIX'' あたりを彷彿とさせるブレイクビーツ/テクノ要素を取り入れたエレクトロサウンドを主体とさせたシーンの最先端を進み続ける一曲。どこかオーストラリアとは違う異国情緒を感じさせる背景に、相変わらず異様な出で立ちのメンバー達、もはやギターを弾かずにシンセを手に取っているJames McKendrick、ギターとシンセが同化しつつソリッドすぎるサウンドなど、今回もトピックが目白押し。

 作品をリリースする度に独自のサウンドと世界観が先鋭化していくVoid Of Vision、次の音源はどんなサプライズを仕掛けていくのか気になります。


10. The Plot In You: Divide

シングル (10/25)

 アメリカ・オハイオ州を拠点に活動するメタルコア/オルタナティブロックバンドの最新シングル。このバンドに関してもアメリカに留学しているとき(大体3rdアルバム ''Happiness in Self Destruction''リリースして少し経った頃)に一度生で観たことがあります。3rdの時点でも片鱗は見せていましたが、Fearless Recordsに加入してからは4th ''Dispose'' ~ 5th ''Swan Song''とリリースを重ねるごとにオルタナティブ要素やメロディを前面に押し出したアンニュイな作風のイメージが強いです。

 そんな脱メタルコア化が進んでいる印象が強いThe Plot In Youでしたが、新しくドロップされたシングル ''Divide'' はダウンチューニングのギターリフが際立つ3rdアルバム以前のメタルコア要素を取り戻したかのような作品。ただヘヴィネス一辺倒というわけではなく、直近の2作で築き上げてきた陰りを感じさせるエモーショナルなメロディ要素は健在。また、パーソナルな経験に基づいたリリックを書くことが多いVo. Landon Tewerが珍しく政治や企業や権力etc...などに焦点を当てているのもポイントでしょうか?

 今月の初めからSilent PlanetAVOID(次回新譜取り上げます)やCane Hillを引き連れて全米ツアーを行っているTPIY、次回のアルバムはヘヴィとエモーショナルを両立させた作品になるのか、動向に注目。


11. Sailing Before The Wind: Rain or Shine

シングル (10/28)

 中心人物のBa. Bitoku氏を中心に、東京を拠点として活動するメタルコア・ヒーローの最新シングル。先日行われたワンマンライブ(祝ソールドアウト)を除いて年内のライブ活動を終えたわけですが、短いペースでのシングルリリースは変わらず計画されているようです。今作も10年以上のキャリアに裏打ちされた確固たる信念が感じられる、論理的で知性溢れるメロディックメタルコアを提供してくれます。

 今年に入って4度目のシングルリリースになる ''Rain or Shine''はタイトル通り「何があろうとこの道を進み続ける」というBitoku氏の折れない意志を再認識させられる一曲。''Eclipse'' ''Iolite'' ばりの高速リフ→転調から畳みかけていく展開が一番気に入ってるのですが、イントロや途中のインタールードを聴いていてディレイやリバーブで余韻を持たせる展開は流石だなと言わざるを得ません。ゲストLost in SeparationのVo. Milad Parsaのハイピッチなシャウトや終盤の天から降り注ぐかのような神々しいリードギターのメロディも聴き所。クソデカ音圧と人道に反した重低音に晒されてグロッキーだった自分にとってリフレッシュになりました。

 Mix/Masterはカナダのメタルコア/デスコアバンドBlind WitnessのGt. Maxime Lacroixが担当。As Blood Runs Blackばりの高速ドラミング+単音リフと時折見せる叙情的なリードの対比が素晴らしいバンドです。


Honorable Mensions

今回は多め。

HEAVENSGATE: CHEMICAL HEAVEN
シングル (10/21)

 オーストラリア・メルボルンを拠点に始動したニューメタルコアバンド。以前にEx. DealerのJosh Angを中心に結成されたPincer+を取り上げましたが、受け継がれる「Dの遺志」というべきかこちらもかつてDealerで活躍していたDavid Wilderが在籍。ローチューニングのヘヴィリフや不気味な雰囲気からして、Pincer+よりもこちらの方がDealerの要素が色濃く残っている印象です。


ALSEID: Define Oneself
シングル (10/26)

 ''00's Metalcore meets Melodic Hardcore'' 改め、''Militant Animation'' を掲げて活動している東京・秋葉原初ハードコアバンドの最新シングル。先月初めて大阪に来てくれて観に行ったのですが、その反響の大きさにも驚かされました。ニュースクール/メタルコア要素と叙情ハードコア要素を織り交ぜ、テンポチェンジを繰り返しながら駆け抜けていく展開、終盤のアニソン的転調は膝をついて天を仰ぐこと確定。来年2月に再び大阪来るらしいので楽しみです。


PLEIADES: 夕凪、無彩色、遠い日の夢。
シングル (10/25)

 コンポーザー斎藤による、千葉発オルタナティブ・マスロック・エモを基軸としたサウンドを放つ音楽プロジェクトの3ndシングル。Fall of TearsのMochinagaや相良心など毎回意表を突くオタク心をくすぐるゲストボーカルが注目を惹くのですが、今回はアイドルグループであるポエトリープが参加。変拍子を伴ったエモーショナルなピアノ・ギターサウンドと、ポエトリープの透明な歌声ともの悲しいポエトリーがオタクの心にストライクです。


A Mourning star: A World Beyond
シングル (10/25)

 カナダ・ブリティッシュコロンビア州バンクーバーを拠点に活動する90'sメタルコアバンドの最新シングル。バンド曰く「Undying, Poison the Well, At the Gatesあたりの90~00'sメタルコアやメロディックデスメタルに色濃く影響を受けた」サウンドが特徴で、この曲に関して言えばハードなモッシュパートやメロディックな単音リフを前面に押し出しています。噂では来年にデビューアルバムを出すとか出さないとかいう話があるそうですよ。


ASK ME ANOTHER: SLIGHT HOPE
シングル (10/29)

 沖縄を拠点に活動しているメタルコアバンドのデビューシングル。沖縄のメタルコアと言えば、先日WORLD END MANの縁で本土に襲来したIlluminatiや同じく同郷で活躍しているAs Allianceがおりますが、その後輩的な立ち位置にいるかともいます。まさにモダン・メロディックメタルコアの様式美というべき疾走感とリフワークで拳が上がるわけですが、途中にはモッシュパートも搭載されていて踊ることも可能。今週は東京からMAKE MY DAYDelusionistを呼んで企画するらしいので要チェック。


Penetrate: Step Zero
シングル (10/30)

 静岡を拠点に活動しているプログレッシブメタルコアバンドの最新シングル。コロナ禍や度重なるメンバーの脱退にもめげずに、この夏から新体制でのライブ活動を再開したのも記憶に新しいですね。SHIDOW & Kantaのツインボーカルや、鋭いDjentサウンドや奥行きのある空間を形作るリバーブの対比に注目してほしいところ。曲中の加工されたボーカルはどこか近年のNovelists FRを彷彿とさせるのは自分だけではないと思います。


Hymn Above Traumatic Emotion: 死季彩
シングル (10/30)
※フィジカルリリース日、BandcampでのDL販売は10/31~、サブスク解禁は11月下旬~

  耽美なビジュアル系要素を取り入れた、女性クリーンVo.をフィーチャーしたメロディックデスメタル・メタルコア同人サークル。Gt/ComposerのKUHLEはポストブラック明日の叙景でサポートを務めておりますが、本来活動しているサークルでは負の感情をブラストビートやギターメロディに入れ込んだ激しく切ないメロデスサウンドを奏でます。前作のEPは割と変化球多めでしたが、こちらはストレートな作風に回帰。ゲストVo. ぬの(あくたむし)とScream Vo. RINNE(ナイスネイチャとセイウンスカイ推し)の掛け合いも特徴。


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