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Fieldism必聴新曲リスト February 2023 (Part.1)

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 最近ちょっとプライベートでいろいろあって、執筆のほうもスランプ気味でペースが崩れています。早く調子を戻せるよう頑張ります。いつもお世話になっております。Ryotaです。

 もうすぐ初めてライブイベントを主催してから3年経つんですが、パンデミックを経て''Buried Alive II''を開催して確信したことが一つあります。共催だった初回と比べて反響が大きかったのはもちろん、あの時のイベント後記を読めばわかる通り、関西の若手ポストハードコア/メタルコアバンドの方々も観に来ていただいてたんですが、SUBLIMINALSEvilgloomとの共演が決まったり(3/10)、Sleepless With IsabelleSheeSawHarmNimbusと共演することになったり(4/7)と、いい感じで関西と県外の橋渡しができたんちゃうかなと思ってます。

 今年は6/24のN.L.N.S. & 9/30のBuried Alive IIIの2回自主企画を開催する予定ですが、両公演とも初関西上陸のバンドが決まっているので今後の動向にチェックしてほしいです。



前置きはこれくらいにして、今回も行きましょう。

リストアップの条件ですが、下記2点です。
1. 2/1~2/14にフィジカル/ストリーミング/DL販売/MVのいずれかが解禁された作品(基本的により多くの人にアクセスできる手段を優先します)。
2. フルアルバム or EPのリリース時期がある程度明確にアナウンスされている作品の先行シングル、および既存楽曲のリマスターやカバー等は選出対象外。ただしアルバムのデラックス盤のみetc.に収録予定の楽曲は選出対象。


①An Empty City:To Whom or Whither Should My Darkness Flee

アルバム (2/2) ※サブスクは2/16~

 中国・広州を拠点に活動するニューメタルコアバンドの最新アルバム。2017年にリリースされたデビューアルバム ''Bled'' ではメロディックハードコア/メタルコアの中間的なサウンドだったものの、2020年リリース ''Monoliths'' ではAlpha Wolfあたりを意識したニューメタルコア(+プログレッシブメタルコア要素も少し)へ転向。以降中国のバンドの中ではLife AwaitsINCHAOSと並んでヘヴィかつトレンドの最先端を行くサウンドを提示しています。

 前作からボーカリストが代わり(Cancer Gameというバンドのフロントマンも兼任)、新体制でリリースされた今作 ''To Whom or Whether Should My Darkness Flee'' は前作のニューメタルコア路線をさらに推し進めた作品。無慈悲かつヘヴィなサウンドとブレイクダウンはさらに切れ味を増し、イントロ ''Is It Really Drill'' や Tr.3 ''Snake in Disguise'' や Tr.6 ''Pink Venom'' ではEDM・トラップなどの要素もふんだんに盛り込み、さらにドープかつ中毒性の高いサウンドに。中国のバンドでもずば抜けてハイクオリティなのはもちろん、基本英語詞でもあるのですっと入り込めるかと思います。

 今作はTr.5 Slipknotの ''Eyeless'' 、Tr.8 アニメ「Re:ゼロから始める異世界生活」のED ''Stay Alive'' のカバーを収録しており、彼らのルーツとオタクな一面も垣間見えます。


②Dream State: Unthered

EP (2/3)

 イギリス・サウスウェールズを拠点に活動するポストハードコア/オルタナティブ・ロックバンドの最新EP。2017年にDreamboundからリリースされた ''White Lies''のMVは現在Youtubeで1,300万回以上再生されているとおり、当時は鮮烈なデビューで話題になりました。2019年にはデビューアルバム ''Primorose Path'' をリリース。ポストハードコアの王道を征くヘヴィかつエモーショナルなサウンドはもちろんのこと、ドラマティックなシンセアレンジ、女性Vo. CJ Gilpinの力強くも感情豊かに歌い上げるメロディは組み合わさって感覚に染み入る良作でした。

 数年の間にGt. Aled Evensを除いてメンバーが様々な理由でバンドを脱退し、今後どうなるのか心配されていましたが、バンドは新たにメンバーを加えて活動を再開して今作のEP ''Untethered'' をリリース。前作の路線からよりシンセアレンジを前面に押し出した作風に仕上がっていますが、最大のトピックは新Vo. Jessie Powellのパフォーマンスでしょう。Tr.1 ''Comfort In Chaos'' ではあいさつ代わりにエッジを利かせた力強い歌声を放ってくれますが、ドライブ感のあるリズムとシンセが特徴的なTr.3 ''Chain Reactions'' では繊細なコーラスワークも飛び出してきて、Jessieのメロディの幅の広さをリスナーに提示してくれます。


③Stand Atlantic: kill[h]er

シングル (2/3)

 オーストラリア・シドニーを拠点に活動しているポップパンクバンドの最新シングル。先月Survive Said The Prophetの企画 ''MAGIC HOUR'' で待望の初来日を果たし、日本中のポップパンクリスナーが沸いたことも記憶に新しいです。昨年リリースした最新アルバム ''f.e.a.r.'' は個人的にも昨年リリースされたポップパンクのアルバムの中ではトップクラスに良い作品だったと思いますし、実際かなりヘビロテしてました。実際のライブも盛り上がってて最高でしたね(直近で行った公演をおさらいするミニライブレポ、近日中に公開予定です)。

 そんな ''f.e.a.r.'' で自作へのハードルを上げに上げた末リリースされた最新シングル ''kill[h]er'' は、前作でも随所に顔を出していたnothing,nowhereあたりのエモラップ要素(実際feat.した曲もありましたしね)を前面に押し出した一曲。「自分の良い部分や本物の部分を否定してはいけない」という真摯なメッセージ性を打ち出したリリックに合わせたMVもダーク&バイオレンスを感じさせる作風になっていましたが、どこかほの暗い感情をエネルギッシュに歌い上げるVo. Bonnie Fraserのメロディは相変わらずキャッチー。今回もヘビロテ確定のようです。

④Years of the Knife: Dust to Dust

EP (2/3)

 アメリカ・デラウェア州ニューアークを拠点に活動しているメタリックハードコアバンドの最新EP。Knocked Loose, Sanction, Chamberなどと一緒にPure Noise Recordsの若手ハードコアバンドの看板を背負っています。90年代のメタリックハードコア/ニュースクール/エッジメタルからビートダウン、デスメタリックなエッセンス融合させたまさに ''Ultimate Aggression'' なサウンドはUSだけでなく日本でも注目されており、来日が期待されているバンドとして名前が挙がることも多いです(というかこの間日本に遊びに来てたそうです)。

 最新EP ''Dust to Dust'' は編成が変わったことでそれまでベースを務めていたMadison WatkinsがVo.に転身してから初の音源リリースとなっており、前Vo. Tyler Mullenにも負けず劣らずの暗黒シャウトで攻め立てています。粒の粗さとヒリついた鋭さを際立たせたTaylor Youngサウンド(KRUELTYの作品にも携わっています)もあってか、今作はよりデスメタルのエッセンスを色濃く取り入れた印象です。特にTr.2 ''Victim'' の(いい意味で)ポンコツなドラムビートはそう聞こえてしまいます。ザクザクと刻むメタリックなリフワークと目まぐるしくギアを切り替えていくビートダウンでモッシュ不可避です。



⑤In Flames: Foregone

アルバム (2/10)

 4月のKNOTFEST JAPAN 2023で来日が控えている、スウェーデンの伝説的メロディック・デスメタルバンドの最新アルバム。90年代初頭に同国のイエテボリでAt The GatesDark Tranquilityらとともに「メロディック・デスメタル」の礎を築き上げ、メタルコアなど後発に多大な影響を与えたことは言うまでもないですね。30年以上のキャリアの中でミドルテンポ主体のオルタナティブメタル路線へ転換したりと賛否両論が常に付きまとっていましたが、先行シングルでは初期への回帰を強く感じさせる楽曲がリリースされたことでメロデスオタクはニチャニチャした笑顔で歓喜していたのも記憶に新しいです。

 通算14作目、4年ぶりのフルアルバムになる ''Foregone'' は、「メロディとアグレッションとの組み合わせ。それが俺たちの音楽のDNAなんだ」とVo. Anders Fridénが語る通り、過去の遺産と現在までの音楽性の探求を総括した集大成的な作品。先述の通り先行リリースされた際話題になったTr.2 ''State Of Decay'' や Tr.5 ''Foregone Pt.1''では初期のメロデス路線を踏襲したダークでアグレッシブな楽曲から、キャリアのターニングポイントになった ''Come Clarity'' 期を彷彿とさせるTr.7 ''Pure Light Of Mind'' まで、振れ幅がありながらも「まさにIn Flamesだ」とリスナーを納得させるバランスを持たせているのは流石大御所というべきところです。


⑥View From The Soyuz: Immaculate

EP (2/10) ※LPには''Stick In The Mud'' 再録版が収録

 東京を拠点に活動しているハードコアバンドの最新EP、2021年にデビューEP ''In Misty Path'' がリリースされて瞬く間に話題になったのも束の間、昨年はGates of Hopelessuniverse last a wardなどメンバーが大きく影響を受けたバンドとの共演に始まり、BLOODAXE FESTIVAL (秋)やNERDS FESTにも出演を果たし、年始にはUnearthの来日公演のオープニングアクトを務めたりと、ハードコア/メタルコア/メロディック・デスメタルの垣根を越えて活躍の幅を広げ多くのリスナーに支持されている…って説明するのも今更野暮かもしれないレベルで今大注目のバンドです。

 LPはハードコアシーンでもホットなレーベルDAZEからリリースされたのも話題になった2nd EP ''Immaculate'' では、ハードコアらしい「いなたさ(良い意味で)」「粗さ」とモダンさを網羅した作品に仕上がっており、それを最も体現したのは現行ニュースクールの影響を多分に含み、大御所NUMBのVo. SENTAをゲストに迎えたTr.3 ''When My World Collapse'' かと思います。極悪ハードコア/ニュースクールの要素を感じさせまたイントロ合唱コンクールが行われそうなTr.1 ''Chronostasis'' から、Vo. Masaが多大な影響を受けた90年代メロデスへのリスペクトをこめたTr.5 ''Frozen Black'' まで、上記のサウンドに加えメンバーのルーツをすべて盛り込んだハイブリッド具合には目を見張るものがあります。

 海外の音楽メディアでも注目されているView From The Soyuz、ソビエト/ロシアの宇宙船から名を借りたそのバンドが世界に打ち上げられる日が来るのもそう遠くないと思います。


⑦Distant: Heritage

アルバム (2/10)

 オランダ・ロッテルダムを拠点に活動しているブルータル・デスコアバンドの最新アルバム。多弦ギターを用いたヘヴィ極まりないリフワークにこれでもかとビートダウンとブレイクダウンを詰め込んだ殺人的なサウンド、過去作のダウンテンポの強烈な圧迫感はコアなリスナーの間で人気を博しているバンドの一つです。ヨーロッパではPalefaceWithin Destructionなど時たま世界のリスナーをビビらせるデスコアバンドが出てきますが、それはこのバンドも例外ではありません。

 ドイツの名門メタルレーベルCentury Mediaとの契約を経てリリースされた4thアルバム ''Heritage'' はこれまでのダウンテンポ路線は減退したものの、ストレートに残虐なリフワークと無慈悲なブレイクダウンをブラッシュアップさせた、デスコアシーンのメインストリームへ飛躍するターニングポイントとなるべく生まれた1枚。それを証明するのは世界中のデスコアバンド12組のフロントマンを集結させたデスコア界の ''We Are The World'' となるTr.6 ''Agent Justice'' でしょう。あとはジャケットの世界観が示す通り全体的に洗練された印象も強く、モダンな音像とデジタルっぽさが随所に出てくるシンセアレンジも特徴的です。


⑧Crisis Slave: REVIVED

EP (2/10)

 東京を拠点に活動するメタルバンドの最新EP。メロディックデスメタルを基軸にしつつも、After The Burial, Veil of Maya, Born Of OsirisあたりのSumerian直系プログレッシブメタル・Djentの要素を吸収し、変態的な展開で独自の世界観を構築することで定評があります。昨年4月に久しぶりの新曲 ''LIMBO'' をリリースした際はVo. が明かされなかったものの、その後かねてからサポートを務めていたNo-Name (ex. REVIVAL OF THE ERA)の正式加入が発表され、以降少しずつ新曲やMVも公開されていきました。

 EPとしても久しぶりのリリースとなる今作 ''REVIVED'' はCrisis Slaveが新体制として復活したことを見事に体現した作品。得意としているジェットコースターのような展開+シンフォニックで荘厳なアレンジ+絶え間なく襲い掛かるピロピロシュレッドと手首破壊系チャグの乱れ打ちが容赦なく襲い掛かってくるのはもちろんのこと、暗くねじ曲がった陰鬱で狂気的なNo-NameのスクリームはREVIVAL OF THE ERA時代から健在。個人的には再録されたTr.3 ''LIMBO'' の処刑用BGM的アウトロとTr.4 ''PREY'' のワーミーを用いたブレイクダウンが変態で気に入っています。

 先日レコ発として大阪と東京で自主企画を開催したCrisis Slave、大阪編が先述のSSTPの企画と被ってて行けなかったのでどこかで観れるタイミングを探っています。


⑨Day of Mourning: Coming Home

シングル (2/9)

 韓国を拠点に活動しているメタルコアバンドの最新シングル。2010年代の韓国のヘヴィーミュージックを代表するバンドの一つで、日本にも複数回の来日経験があります(Club Asia時代のBLOODAXE FESTIVALにも出演していたとか)。2018年に1stアルバム ''This Too Will Pass'' がリリースされた次の年には2度の来日を果たしており、筆者はどちらもその場面を目の当たりにしています…というか欧米のバンドの来日公演があったときはお忍びでメンバーが遊びに来ていることだってあります。CounterpartsSilent Planetが一緒に来日した際、その話が弾んだ流れでEighteen Aprilの1stアルバムをGt. Mankeyにもらった日のことは忘れません…。

 話が横道にそれましたが、最新シングルとなる ''Coming Home'' はメロディックハードコア寄りだった前作 ''Nord'' から一転、Day of MourningのスタンダードとなるAugust Burns Red, Erra (初期), Elitistあたりから影響を受けたテクニカルなメタルコアを展開。プログレッシブで複雑なドラムワークと繊細に絡み合うツインギターのユニゾン、テンポを変えながら駆け抜けていくドラマティックかつ叙情的な展開はこのバンドの魅力をこれでもかと凝縮した作品になっています。序盤のAt The Gates的リズムで展開していくメロディックなリフワークと終盤のカタルシスあふれる大サビは必聴。

 

⑩Sin Scripture: Sin Scripture

シングル (2/13) ※フィジカルは3/5から~

 東京を拠点に活動しているブラッケンドデスコアバンドのデビューシングル。2022年1月結成ながらも、精力的なライブ活動を続けてきたこともあり、秋にはVictim of Deception & HOTOKEの国内ツアーファイナルのサポートアクトを務めたりと着々とその存在感を発揮してきたバンドという認識です。Gt. YamaがデスコアバンドDivertimento (活動止まってますが、再始動に向けて準備中)でも活動しているつながりでこのバンドを知ったのですが、ここに来て国内デスコアシーンの急成長株として今後駆け上がっていく作品をドロップしてきました。

 自らのバンド名をタイトルにした名刺代わりの1作 ''Sin Scripture'' 、狂気と陰鬱さと暴力性の中に一種の神々しさを見いだせる邪悪かつ神秘的な作品に仕上がっています。地獄の最下層から名付けた不気味なイントロTr.1 ''Cocytus'' に始まり、Tr.2 ''△rrog▽nce'' 以降は8弦ギターが織りなす極悪な重低音とブラックメタル影響化の寒々しいリフワーク、ライブではマスクで顔を隠しているVo. SaNatのグロウルとホイッスルの高低差あふれるボーカルアプローチで畳みかけていき、おどろおどろしく展開していく楽曲の世界観に失禁すること請け合いでしょう。

 3/5にはDIVINITIST, 不祀, Optimist, Ode To The Endと錚々たる顔ぶれを集めた初の自主企画 ''COCYTUS'' を開催する彼ら、これからの活躍に目が離せません。


⑪Bubble Baby: Violet

シングル (2/8)

 新たに結成された沖縄のポップパンク・スーパーグループによるデビューシングル。2020年代に入ってMachine Gun Kellyをはじめとした多くのアーティストがポップパンク路線に回帰していく中、日本でもその流れに共鳴するかのように生まれたバンドがBubble Babyです。国内最高峰のラッパーRude-α、ex. ACE COLLECTIONのBa. 奏、The Winking Owl(無期限活動休止中)で活躍してきたDr. KenT、そしてNO BRIGHT GIRL(こちらも無期限活動休止中)のGt. Q汰からなるこのバンド、いったいどんなサウンドを奏でるのでしょうか?

 デビューシングルとしてリリースされた楽曲 ''Violet'' は、それぞれ違ったバックグラウンドを持つ各メンバーがポップパンクのフィルターを通して化学反応を起こしたことを体現する一曲で、エネルギー溢れる疾走感と明るくメロディックなギターワークで背中を押してくれるのはもちろんですが、Vo. Rude-αの「ラップという概念にとらわれない自由なフロウ(某サイトからの引用)」を活かしたちょっと後ろノリっぽい歌い方は沖縄出身というのもあって特徴的だなと感じました。

 本日行われた東京での初ライブもソールドアウトして抜群のスタートを切ったBubble Baby、ポップパンクシーンに新たな息吹を吹き込むことが大きく期待されています。


HONORABLE MENSIONS

Avoid Silence.: Dark Horse
シングル (2/1)

 東京を拠点に活動している新鋭メタルコアバンドのデビューシングル。キャッチーなコーラスを前面に押し出したメタルコアを基軸にしながらも、シンフォニックなストリングスはメタルコアシーンにいたころのREVIVAL OF THE ERAを感じさせますが、一瞬ジャズを感じさせるサビ前の展開は初めて聴いたときに「そんなのアリかよ」って思っちゃいました。自分の記憶が正しければVo. Mutsukiは自分の過去の企画 ''Stay Nerd / Stay Emotional'' を認知してくれてた記憶がありますが、どうだったかな…。


Sanctus: The Sinner

シングル (2/2)

 大阪を拠点に活躍している新鋭メタルコアバンドの最新シングル。2021年にシングル ''Darkside'' をリリースした際はUNIONSThe Misery In Augustあたりの王道ポストハードコアバンドな印象でしたが、思いっきりプログレッシブ路線へ転換。DyslexiaSkygraph以来関西のメタルコアシーンでこのようなバンドは出てこなかった印象なので、ライブ活動も含め今後の動向を良くチェックしておきたいバンドの一つですね。


Where The Waves Are Born: Burden
シングル (2/3)

 スペインを拠点に活動しているポストハードコアバンドの最新シングル。直近ではエモーショナル・アンビエント・メタルコアDemoralizationsの最新作''Slow waker''にもfeat.で参加し、プロジェクトリーダーのakkyとも親交が深いバンドです。2010年代中盤ごろに出ていたDreamboundのバンドを彷彿とさせる、抒情的なメロディを奏でるリードギターと後半の3拍子へなだれ込んでいく展開が美しいです。ツインボーカルの掛け合いもバンド名に劣らず波のように緩急を持たせてます。


Lost in Seiren: Pray
シングル (2/11)

 名古屋を拠点に活動しているポストハードコアバンドの最新シングル。轟音の中にVo. Ryutoが紡ぐ繊細なメロディーが泳ぎ回るメタルコアサウンドは独自の世界観を作り上げることに定評があり、昨年リリースしたアルバム ''For The Feeling As I Drown'' は彼らのこれまでの集大成的な作品でした。今作は''赤羽メタルコア'' ex. YuzurihaのVo. 夏目がfeat、おぼつかない足取りで暗い道を歩くようなサウンドに絡む激情的なシャウトは、悲痛な祈りなのでしょうか?



Safeword: Hollow Tongue
シングル (2/10)

 アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルスを拠点に活動しているニューメタルコアバンドの最新シングル。ニューメタルコアとはいえ、イントロやサビのどこかきらびやかなコード感と浮遊感あふれるギターサウンドはシューゲイザーの影響も強く感じます。しかし中盤のヘヴィなリフワークはメタルコアのそれ。まだ2枚目のシングルで知名度は皆無に等しいものの、個人的にはすごい面白いバンドだと思っています。



Nicor in Punishment: SMA/Full Counter
シングル (2/11)

 名古屋を拠点に活動しているハードコアバンドの最新シングル。Gt. ナベが加入して5人体制が復活して以来初のリリースになります。再始動してからドラムワークや展開がより展開が複雑化し「曲が賢くなった」と評されることも多いですが、凶悪極まりないビートダウンは過激さを増すばかり。直近のライブレポでも言及しましたが''SMA''は ''Shamimomo Mental Attitude'' の略だそうです。どう見ても「まちカ〇まぞく」です、本当にありがとうございました。


Un-wasted Fear: Heaviest Heaviness
EP (2/9)

 ex. kOTOnohaPsalms of Planetsのメンバーも在籍している、長野県を拠点に活動しているニューメタルコアバンドのデビューEP。最近の洗練されたサウンドとは対照的な、KornLimp Bizkitあたりの彷彿とさせる90~00年代のニューメタル/ミクスチャーへの回帰的なサウンドを提示する彼らですが、モッタリとしたバウンシーなリフワークやいい意味でチープなシンセアレンジはEMMURE(中期あたり)が好きなリスナーなら刺さるかと思います。


Heriot: Demure
シングル (2/14)

 イギリスのカオティックハードコアバンドの最新シングル。昨年リリースされたEP ''Profound Mortality'' は本国では圧倒的な高評価を受けて上がったハードルを越えるべく公開された今作、ドゥーミーな雰囲気に、スラッシュメタルのエッセンスをブレンドした切れ味抜群のサウンド、そしてGt/Vo. Debbie & Ba/Vo. Jakeの狂気的な掛け合いは震えること必至。後半アップテンポになるパートはフルモッシュする光景しか浮かびません。



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