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おだやかで、優しい気持ちを

 外では雨が降っている。
この季節の雨音は、なんとなく詩的で風流だと私は思う。ライターの仕事を始めてから、書くということが、生活の一部から逸脱して、身体の一部になりつつある。始めて実感したことは、ライティングの仕事とは、その殆どが「リサーチ」だということだ。ひたすら、ネットのあらゆるツールを駆使して、一つのネタについて調べ上げて書き出していく。私はそれは今までやったことがなく、私は寧ろ、自分の豊かな感性を使って、自由な文章を書いていた人間なので、この前完了した2本のシナリオライティングのお仕事は自分の感性を駆使することが出来たので良かったが、リサーチ系のお仕事はかなり根気がいる。でも、どこか面白さを感じて私はゆっくりやることにしている。書く仕事でも、自分がやりたいだけの仕事ばかりしていては、スキルアップが望めない。だから、多少難しくとも果敢に挑んで書いていこうと思う。

 もう一つの課題として、来年に出す詩集のことだ。私は今、詩集用の詩をコツコツと書き溜めている。詩に関しては、今まではインパクトとか、社会性とか、社会と自然を結びつけた作品とか、色々拘って書いてきたが、これからは「書く」ことの愉しさや悦びを穏やかな川の流れのような気持ちで、ゆったりと綴っていきたい。人の魂は、いつか風に乗り海へと還っていくのなら、歯を食いしばり、行く先を睨みながら前のめりで歩いていく人生よりも、
大地のように、ゆったりとしたあたたかな優しい気持ちで生きたほうが良い。
詩人・葉祥明の言葉のように、「おだやかで 優しい気持ち それが愛するということ」
私も、そう思うから。

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