第7波で新型コロナに感染した話
第7波の間に自宅療養期間が変更になりました。2022年9月7日発表。
>> 新型コロナウイルス感染症 陽性だった場合の療養解除について
それは突然の発熱で始まった。
夕方に「だるい」と思って体温をはかったら37.5℃。おかしい。左右で2回測り直した。ちょうど4回目のワクチン接種券が届いた当日のことだった。
2時間後には38℃。すぐに市販の解熱剤を服用した。1時間ほど経つと37.5℃になり、いくらか希望が持てた。熱が出たのは10年前のインフルエンザ以来か??
この記事は、私自身のコロナ感染と自宅療養の備えを振り返るノンフィクションnoteです。
兆候だったかもしれないこと
兆候だったのかどうか真実はわからない。ただ、発熱する前の数日間を思い返してみると、
食欲が落ちていた
だるくて夕方のウォーキングをサボっていた
喉の違和感(ちょっと気になるぐらいで、悪くもならず、クーラーにやられたと思い込んでいた)
このような事象があった。
療養開始後にTwitterで見つけた、焼肉専門医さんのツイート。まさにこれに近かった。私の場合、喉の痛みは大して強くならなかったのだけど、もし同じような喉の違和感を感じていたら、人と会うのを控えることを勧めたい。
症状の一覧をあらためて眺めてみる。
約12時間の発熱と倦怠感、上腕〜肩〜腰にかけての筋肉痛のような痛み、鼻水、少々の喉の痛み。これだけだと思っていた。が、数日後に他の症状に気づいたことは後述する。
少し前に美容院に行ったとき。そこで聞いた話によると「先月3回目ワクチンを打っていなかったスタッフが同時に数名ダウンして、全員ノドのものすごい痛みが3日ほど続いた」とのことだった。
彼らに比べたら、3回目のワクチンから半年経過していたにしては、症状が抑えられたのではないかと感じた。
7月に出ていた「第7波に向けた提言」によれば、
とある。ざっくりとした話ではあるが、全国の大規模イベントに参加している若者の半分ぐらいは3回目の接種が終わっていない(接種済みの方に比べて感染リスクが高い)ということも知っておきたい。
ワクチンが出始めた頃は接種の広報が進んでいた。また、当時は接種予約が取りにくく、今ここで打たなければ取り残されるという心理的影響も接種に拍車をかけたように感じる。
後学のため、3回目のワクチンを打たなかった理由を美容院のスタッフさんに尋ねてみると「もう大丈夫かなと思って。でも今回ノドが痛すぎたので、ワクチンはちゃんと打とうと思ってます。」との模範解答をもらった。
無症状なもの、たとえば高血圧や糖尿病は予防行動に繋がりにくいケースがあるけど、苦痛はやっぱり予防の動機づけになるよなぁとぼんやり思ったりした。
ウイルスのように目に見えないものや、痛みのないものの予防教育がむずかしいことは、痛いほどによく分かる。大事かどうかより「誰に言われたか」「みんながやっているか」のほうが大事だったりする。
過去の自分に「グッジョブ」と思ったこと
不要不急の外出がNGとなったとき、過去の自分にグッジョブと思ったことがいくつかあるのでメモしておきたい。備蓄に関することです。
冷蔵庫の食品
きざみオクラ(ニチレイ)、水餃子、稲庭うどんといった冷凍食品は備蓄してあった。他には買い物かご2つ分ぐらいに、災害時用の食品、コーン缶、缶詰めパンもある。1年中常備している切り餅と小豆水煮缶もある。グッジョブ。
おそらく数回分の食事は大丈夫という。ただ、最近業務スーパーでタンパク質系(鶏肉団子やハンバーグ、シーフードミックス)を買いだめしてなかったことは少し悔やんだ。
すぐにアミカ(楽天市場)でいくつかポチった。ついでに別の八百屋さんで野菜詰め合わせセットも一箱注文。インターネットとお友達でよかった瞬間。
飲料
以前のnoteでも紹介したことのあるゼリー飲料。
そして普段は買うことのないメイバランス(明治)。やせすぎの高齢者に栄養食品を勧めることがあって、試しに買い置きしてあった。
ゼリー飲料とメイバランスは、療養中でも摂取しやすいことと、消化の負担も少ないのがメリットです。
私の場合、もともと8割に低下していた食欲が、発熱後に6割ぐらいに低下したので、これも助かった。個人的にはヨーグルト味が好き。
非常時は、栄養補助食品を取り入れるのもありだなと思った。口当たりは飲むヨーグルトに似ている。
あとから気づいたこと
発症から4日目のあたりで「まだダルいけど、熱もないことだし筋肉が落ちるのが心配だから少し体を動かしておこう」と、家の運動器具(自転車漕ぎのできる足の部分だけのやつ)を使った。これ↓
それから、YouTubeを見ながらラジオ体操に挑戦した。しかしながらラジオ体操第一は半分でやめてしまった。全身の倦怠感が思ったよりしぶとかった。
6日目にラジオ体操に再チャレンジした時には難なくできたのでホッとした。
若くても意外とラジオ体操を通して出来ない方がみえるので、もしよければYouTubeのラジオ体操にチャレンジしてみてほしい。東急建設の多言語対応ラジオ体操がおすすめです。
中でも再生回数が多いのは津軽弁のラジオ体操です。東急建設のホームページで音源DL可。
聴くだけでもどうぞ。
6日目、新たに気づいたことがある。臭覚異常である。
家族が暇を持て余してクッキーを焼いていた。「良い匂いする!」という声が聞こえたときに「あれ?全然匂いがしない…」と気づく。食欲が落ちたのはこれも原因だったのかー。
ふたたび症状一覧を見返すと「味覚または嗅覚の消失」とある。味覚はあるのだ。いや、でも多少味覚も低下しているのかもしれない。評価しづらい。
臭覚の異常には6日目までまったく気づかず、自分で自分に驚いた。
コーヒーを飲んでも、ただの苦い液体。匂いを失ってみて、コーヒーを香りで味わっていたことがよくわかった。私にとって唯一の嗜好品なので、著しくQOLが低下したと感じる。
コロナによる嗅覚・味覚障害が長期持続する人の割合
成人の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による嗅覚障害の長期持続者は5.6%に認められ、女性は男性に比べ回復しにくい傾向がみられたという研究がありました(原著は下記リンク)。臭覚に関する論文があればまた読みたい。
Tan BKJ, et al. BMJ. 2022;378:e069503.
家の中でマスクをするのが面倒になってきた8日目から、たまに乾いた咳が出ることに気づきました。呼吸器に何かあるのか心配になりましたが、ごく軽いままなので様子見。
参考情報
治験への参加について
診断を受けた後に厚生労働省から届くSMS(ショートメッセージ)からは、健康や医療相談の情報が見られる。
文字量が多すぎて、すべてに目を通す人はなかなかいないと思うし、ましてや治験のところはスキップされがちではないかと思う。
被験者あっての治験。数々の治験があったからこそ、世界中の治療が発展してきた経緯がある。ご興味があれば、次の情報をチェックしてみてほしい。
住まいの地域ごとの検索サイトにアクセスすると、数個の質問に回答して、治験への参加が可能かどうかチェックできる。すでに満員だったのか、除外基準に当てはまったのかは定かではないが、私の場合は残念ながら参加できる治験はなかった。
個人的には数年前に治験の被験者リクルートに携わった経験があることから、被験者のご協力あっての研究もあるということで、ここに掲載してみました。
保険金は自宅療養でも対象になる可能性あり
入院しないと保険がおりないと思いきや、新型コロナウイルスに関しては自宅療養でも対象となる商品がある。まずは加入している入院保険をチェックすることをお勧めする。
あまりに感染者が増えすぎて、保険会社は保険金の申請を打ち切らないのか疑問ではある。10日あまりの日常の損失を考えると請求しないと損である。
おわりに
コロナは予防するに越したことはありません。これからもきちんとマスクやワクチンなどで感染対策をとろう。
今回の療養では、たまたま息苦しさがなかった点、ありがたかった。あとは
10日間、家で気を紛らわせることもあって良かった。
メディアでは酷評が目立っていたハーシスについては、体調報告、療養証明書が取得できる仕組みに感心した。感染してみてはじめてよく分かったシステムでした。
家族が何人か感染した時、1台のスマホやパソコンで複数の方の健康情報が登録できるそうです。
HER-SYS(新型コロナウイルス感染者等情報把握・管理支援システム)を活用した健康観察
療養中に欲しかったものは何か?と尋ねられたら「自分の分身」と答える。自分の分身が替えの服を用意してくれたり、上げ膳据え膳、洗髪してくれたりしたら、QOLがだいぶ違ったなぁと。とはいえ、家族にやってもらったことは多かったです。
もしあなたの家族がコロナに感染したら、替えの服を用意したり、食事を用意したりしてあげてください。子どもさんのいるご家庭では静かに気を紛らわせる選択肢をふだんからたくさん持っておいたほうがいいですね。
あとは臭覚がちゃんと戻って、美味しいコーヒーが飲めますように。
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読んで下さりありがとうございます。読みやすいコラムを目指します。