真夜中の散歩中に見たもの(ドストエフスキーと貧困について)
(読まれる方にとって不愉快な表現が多々あると思います。ごめんなさい)
ドストエフスキーの描く街の雰囲気が好きだ。
たしか高校生の頃だったが、ドストエフスキーの「罪と罰」や「悪霊」に出てくるペテルブルクの描写に「リアルだ」という感じを味わっていた。
雨が上がったばかりの路上の油臭さとか、家の前に捨てられた卵の殻のわきを鼠が走っていく描写とか、場末の酒場で汚いおじさんが演説しているときのどんよりした空気なんかを「リアルだ」と思っていた。
この感触を手がかりに、常に他の文学作