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霞ヶ浦に帰りたい  京都から茨城  自転車旅 3日目

アーバンホテル南草津スタート。2泊して気づいたのだが、どうも駅前のホテルに自転車で来る、と言う人があまりいないらしく(そりゃそうか)自転車も、はて?という対応をされる事が多い中、地下に駐輪場があり、ラッキーって感じだった。

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滋賀県はどこか城下感と言うか、関西感を感じる。城下感に関しては事前の知識があるからバイアスかかってるだけかもしれないが……このあたりの街づくりは何か関西の感じを受ける。


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この飛び出し君もそうだ。京都から岐阜までの間にはかなりの数がいて、バンバン飛び出し感だしてくる。飛び出し君とか、あばれる君みたいな言い方で勝手に名付けてしまったが、本当の名前はなんだろう。関西の文化なのだろうか、愛媛や兵庫にもいた気がする。

街並みがごちゃつき、道が狭いつくりが多く、また、「ガキ飛び出てくるかもしれへんで気ぃつけや!」という関西人の心意気なのだろうか、興味は尽きない。茨城にはあんまり無い気がする。見晴らしがいいからかな。


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晴天である。夏の空の色は青くて濃くて深い。死にたくなる。

わりと生徒に話すのだが、夏の空を見て死にたくなるトークはみんな何言ってんだこいつ? みたいな顔をされる。僕は夏が好きだ。体調が良くなる、というのもあるが、夏の方が自由な気がする。僕は28歳以降は常に現在が充実のピークなので、本気で死にたいとか鬱とかではないが、それなのに夏の空を見ると魂を吸い込まれそうになるのは何故だろう。

子どもの頃の思い出がフラッシュバックするのか、もしくはそれとの相対性の問題なのだろうか。夏そのものが他の季節よりも日々の物、事が、はっきりしているせいだろうか。光あるかぎり闇もまたある、とか五条悟が生まれたから世界の均衡が変わり、呪霊の力が増したとか、そういう相対性の問題かもしれない。夏の暑さと、光と、熱に、暗がりにあるものがはっきりしてくるのかもしれない。

こんな感じだから猛暑が好きで、赤道直下とかの国に住んだら楽しいのかなとかは思う(虫は嫌い)

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画像を見ただけで分かるかもしれないが、この日は暑かった。僕の好きな夏だ。自転車の異音も、前輪のゴムがちょっとだけ巻き込まれて鳴っているだけだった。新車の時点で邪魔するくらいだったこのゴムいらなくね?


寄る気はなかったのだが、安土城跡があったので寄ってみる事にする。

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山である。


琵琶湖によると数km遠回りになるが、まぁ見るべきかな、と思って見に行く事に。

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琵琶湖は美しくあった。昨日は琵琶湖の隅っこだったからか、別段思う事もなかったが、これは綺麗だなぁって感じがする。僕は猛烈に飽き性なので、こういうあまり変化しないものはちょっと見るだけだが、わりと立ち止まってしまった。

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なにか城が見える。彦根城だ。
僕は可愛いものが好きなので、ひこにゃんの存在は把握している。ひこにゃん=彦根城の関係者だろうという事で、寄ることにした。城は別段こう、大好きと言うわけではない、神社仏閣と同じ感じである。

こういう時に、「何かを本当に大好きな人」との差を感じてしまってちょっと思う事がある。これは何か長くなりそうなので、ひこにゃんの話に戻る事にしよう。

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坂だ……そりゃそうか。体力が奪われていく。

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彦根城ははだしで入る。清水寺もそうだったが、はだしは何か良い。常にはだしでいたい。

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1:30からハイパーひこにゃんタイムらしいので、待ってみることにしたら、ほんとにきた。わーかわいい、暑そう。中の人大変そう(中の人などいない)

一緒に写真撮って欲しかったけど、完全にアイドルみたいな扱いで、カメラ小僧(僕含む)が囲っているような感じだった。しゃーないので彦根城主にも会えたし彦根城をあとにすることとした。


米原から岐阜、関が原へ抜ける道は明らかにのぼりである。うねうねのぼって、関が原まで登って、あとは名古屋まで多く下り、と言う道であった。

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ちなみに、京都から名古屋まで米原経由すると600mほどの獲得標高で、最短で突っ切ると1100mくらい、甲賀忍者コースだと1500mくらいという感じだったので、僕は米原側を選んだのだが……

関が原までの登りは道も広くなく、交通量も多く(みんなどこ行くんだろう)自転車に優しい道ではなかった。おすすめは出来ない。


米原からのタイミングで中学生4人組と一緒になる。僕の自転車をこぐスピードは中学生の通学用のチャリのそれ以下である。名古屋市内で幼女の自転車に抜かれた時は、え? と思ったがそれだけスピードが出ていないという事だろう。

僕のスピードはいいとして、中学生4人組から、「関が原が~」とか言う会話が聞こえてきた。4人で山をこえて、関が原に行くのかな。中学生が関が原に行く意味はないと思うので、名古屋まで抜けるのかな。夏休みのみんなの遊び、って感じだと思う。なんだか羨ましい。


僕は憧憬と言う言葉が好きだ。
童と言う漢字と景という漢字を使いながらもあこがれると言う意味を持たせているのは芸術的だと思うのに加えて、僕は、何か憧憬たる物を探しているんだろうと感じている。


夏休みに友達とどこか自転車で遠くに行こうぜ!って言うのは男子の遊びだとは思うが、何とも愉快そうだ。


名古屋まで多く下りで、快適に走れた。もう二度とこないのではないだろう、と思っていた名古屋についた。

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9時間8分自転車の二って
127kmである。もちろんすぐ疲れるので、ちょくちょくコンビニによってはいるが、時速10kmちょいくらいが僕のペースなのだろう、スーパー帰りのママチャリと同じくらいである。


まぁ、時間さえ確保すれば1日に100kmこげる、と分かったのはいいことだと思う。マウンテンバイクの重さもややあるのだろうが、のぼりがつらい。ただ、今日の路面は名古屋に入るまではあまり良くなく、ロードではパンクの可能性が増えるだろうなとは思った。

おわり。


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