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シンガポールで見た、コロナ渦での変化とクリエイティブ人材について

【私たちについて】
クリエイター専門のマネジメントを提供している「株式会社フェローズ」の初の海外拠点として設立された、Fellows Creative Staff Singapore(フェローズシンガポール)

私たちは、「一者一社と熱くむきあう」ことを理念に、現地クリエイターやエキスパートと、海外進出を目指す日本企業の出会いを実現します。
 東南アジアで構築してきた独自のネットワークを活用し、東南アジアのクリエイターや、各業界の専門性を持ったエキスパートを紹介しています。

また、シンガポールの優秀な人材、制作クリエイター探し、東南アジアへ進出といった「ご縁」をつないでほしいという相談は、弊社TwitterのDM、HPから受け付けています✉



いつもNoteをお読みいただきありがとうございます。
フェローズシンガポール、代表大石です。

シンガポールに来て、かれこれ3年になります。シンガポールに来る前と来た後では、シンガポールのクリエイター、クリエイティブに関する見え方が変わったと感じます。そこで、3年間クリエイターエージェントとして活動して、気づいたシンガポールのクリエイティブ事情について私の言葉で“アップデート”をすることにしました。

多くの出会いがあった3年間。リアルな接点から“シンガポールのクリエイティブ”を語ってみる

私は入国当初からシンガポールのクリエイティブは“常に合理性とともにある”と感じていました。シンガポールは建国58年で初代リークアンユー首相の時代から圧倒的な国家戦略を打ち出し、力強い国作りを進めてきた国です。ただ、歴史が浅く資源も少ないからこそ、限られたリソースの中で目標を達成するために「何をやるか」ではなく、「何をやらないか」を決めてきた国ではないかと感じていました。だからこそ、シンガポールの文化として“合理性”を重視する人が多い、という印象だったのです。

これまで出会ってきたシンガポール人クリエイターも、そのサービスがデザインであれ、映像制作であれ、「クライアントが好むものは何か?」というところをもっとも重要視している印象を受けました。それが悪いということでも面白くないということでもなく、シンプルに相手の求めていることを、相手の予算に合わせたクオリティで体現することがプロフェッショナルだ、ということを大事にしていると私は受け取っていました。


“It depends” シンガポールにいるからってみんな同じだと思わないで!がリアルな声

そういった「“合理性”を重視するのがシンガポールのクリエイターだ」という印象を持っていたので、私が「シンガポールのクリエイターって合理的だよね」と、シンガポールでマーケティングやコンテンツ制作をやっているシンガポール人の友人に話をしたところ、“It depends!(場合による/人による)”と返されてしまいました。

確かに合理的に、ビジネスライクにやっているクリエイターも知っているし、別のシンガポール人の映像ディレクターは「国内に留まっているだけでも日々勉強になることは多いんだ」と教えてくれました。また一方で、別のシンガポール人のグラフィックデザイナーは「積極的に海外のトレンドを調べたり、デザインのアイデアをいろんな海外の文化に触れたりしながらアップデートしてる」と話していました。そして「とにかく良いものを作ろう」として、お金の話をせず「まずはやってみよう」と言うクリエイターもいました。

つまり言いたいのは、いろんな視点でものづくりをしている人がいるから、「シンガポールのクリエイターは……」みたいに一概には言えないってこと。冒頭の彼の言うとおり「It depends!」でシンガポール人はこうだよ!と括られたくない部分は私も一緒ですし、万国共通かもしれませんね。

私自身、シンガポールの人たちは無駄なことをしないで、効率よく合理的に働いている人が多いと思っていたし、いつの間にかそのイメージだけが強くなっていたのかもしれないと気付かされました。


コロナ禍を経て変化したシンガポールのクリエイティブ人材

では話を少し変えて。「クリエイターの需要」はこの3年間でどう変わったかということを考えてみると、私が感じる変化は「フリーランスで仕事を受けるようになった人が増えた」ということ。シンガポールでは、コロナ禍の2年間で小さい案件でもコツコツ受注したり、映像やデザインやマーケティングの勉強をしたりしたっていう登録者の方々に多く会いましたし、フリーランスとして独立はしていなくても空いている時間に副業的に受けているという声を聞くシーンが増えました。

日本でも同じような流れみたいなものはありましたよね。フリーランスは少し前からあったし、副業もリモートワークが普及してからはそういった働き方にOKを出す求人を目にすることが増えたと思います。

これまでインハウスや企業勤めとしてデザインや映像制作、マーケティングなどを担当していた人々がその枠組みの中から一歩出て、自由にプロジェクト単位で経験を積んでいくことでスキルだったり感性だったりをアップグレードしてきているように受け取っています。

これまでいろんな人のポートフォリオを見てきましたが、洗練され、エッジが効いている作品を手がけている人が増えてきたな、という印象です。


結論、だからクリエイターとの出会いは特に面白い

クリエイターを求める企業と仕事を探すクリエイターをマッチングさせる自分の仕事が、これほどまで面白いものだと言うことにシンガポールに来てから改めて気付かされたかもしれません。日本とシンガポールで違うことばかりかと思っていましたが、けっこう共通点もある。それはクライアントが探したいクリエイター像だったり、クリエイターがやりたい仕事像だったり。
3年前にシンガポールに来た時の自分は「シンガポールのクリエイティブはこれ!」、と偏見を持っていたのだと改めて思いました。

シンガポールは東南アジアにある欧州やアメリカ、インド、中国など様々な国が交わるハブとなっている場所で、多くの“外国産“が入ってきます。ここに住む人々はいろんなクリエイティブコンテンツに触れていて、あれが好きこれが好き、と無意識のうちに感度が高くなっているのかもしれません。

私も知らない日本のデジタルコンテンツを知っている20代に出会ったりすることもありますし、日頃からクリエイティブに関するインプットが日常なのだと感じます。将来的にどんなクリエイターが生まれてくるか楽しみですし、すでに私がチェックできていない新星が現れているかも!?
だからクリエイターとの出会いは面白いし、その面白さをぜひフェローズと共にいろんな企業に体感して欲しいと思っています!


【次回のお知らせ】
「ああああああああああ」では、シンガポールのクリエイターに依頼する際の見積もり金額や会社で働く際のお給与など、みんな気になる“お金”事情について書いてみたいと思います。ネット情報にはない、リアルな部分が知れるかもしれません!


【私たちについて】
Fellows Creative Staff Singapore(以下、フェローズシンガポール)では、「日本企業に東南アジア現地クリエイティブ人材」、「現地ローカル企業に日本人クリエイティブ人材」といった越境での人材紹介に取り組んでいます。

また、シンガポールの優秀な人材、制作クリエイター探し、東南アジアへ進出といった「ご縁」をつないでほしいという相談は、弊社TwitterのDMでも受け付けています✉

弊社による、現地の経験者、現地クリエイティブ人材の紹介についてはこちらで詳しく解説しています。


【お問い合わせ】
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例えば、このようなを受けることがあります。
「シンガポール向けにこういうことをしていきたい、どうしたらいい?」
「タイ向けにWebサイトとSNSをやりたい。適した人材を採用したい!」
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具体的な相談内容が決まっていない場合は、願望、要望でも構いません。そこからどうしていくか一緒に考えていきましょう!


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