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岡本純子著(2023)『世界最高の伝え方』東洋経済新報社

さくさく読める昼休み読書にぴったりな本

もともとは新聞記者らしく、その後、PRコンサル、米国でコミュニケーション術などを学び現在はエグゼクティブ対象のスピーチコーチなどをされているらしい。

最近は昼食を食べないので、昼休みはiPadで本を読むことが多く、できるだけ簡潔にまとめられて、そして軽めの、重たくならない内容の本を好んで読んでいたりする。

この本もその範囲にぴったりな本として、実際にサクサク読み進める事ができました。

コミュニケーションは特に自分では強い思いがあったとしても、それが相手に伝わらなければ意味が薄れるということで、言葉選びから感情の入れ方まで難しいですよね。また正論ばかりで押すと、聞く方も嫌がりますから、そこは十分な配慮も話す方に求められてしまうのが常ですね。

本書はそれらを「7つの言い換え」としてまとめています。そして、その前に「叱り方」、その後に「ほめ方」ること、ニュートラルな立場としての説明・指示・伝達のルールを語る章立てです。

特に今の御時世、人を叱ることって難しいですよね。下手な言葉や態度になると、直ぐにセクハラやパワハラ扱いされる可能性があるので、十分に言葉を選ばないといけないわけで、本書では叱ることには意味がなく「人は変化に抵抗するのではない。変化させられることに抵抗するのだ」というピーター・センゲの言葉を借りて、叱る行動を諌めています。北風と太陽ではないけれど、自発的に行動するようにサポートするって大切ですね。

その章の最後にエピソードが書かれているのですが、そこに書かれていた人こそ、現在転職先の一番のボスの名前であったことに、何か因果を感じてしまいました。本当に素晴らしい方です。

さて、本書の「7つの言い換え」ですが、それはSPECIALだそうです。
Small/Specific、Proposal、Elect、Cause、I、Affirm、Likeの7つの頭文字で、SPECIAL。

各々の説明は、本を読んでもらうと理解されると思うので、わたしがなるほどと思ったところを上げると、人を本当に動かしたいときは「◯◯しなさい」と命令するのではなく、質問形式で促す方が受け入れられやすいというところ。結果的には変化を決意するのは本人次第。追い込むのではなく、諭す方が得策なのです。

あとは褒めたり、認めたり、共感したり、コミュニケーションも適切な後フォローは必要ですね。簡単にエッセンスがまとめられていますので、伝え方やコミュニケーションの傾向と対策的な本でした。

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