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上念司著(2023)『何をしなくとも勝手に復活する日本経済』株式会社ビジネス社

これからはインフレ時代という前提での本

本書では日本がデフレを脱却し、これからインフレの時代になるという前提で、むしろ政府は何もしない方が日本経済は復活すると説いている本である。

日本のメディアは日銀の黒田総裁(現在は上田総裁)の記者会見などでもそうであるが、まるで経済がわかっておらず、単に財務省などが流すことを、有難く記事にする始末で、経済ジャーナリストとしての専門能力もないことが、この本でも誇張されている。
 
本書は、まず為替に関して現状と未来を分析している。次に世界の動向として、主には中国問題に焦点をあてている。本書でも、これからの中国に明るい未来はなく、日本企業も撤退した方が無難であるという論調である。
 
また、インフレ時代については、どことなく日本の1980年代や90年代に近づくような感覚を著者は漠然と抱いているようで、日本の経済にとっては良い方向に向くという予測をしている。
 
最後は、インフレ時代のローンやマイホームなどに関する解説が躍っている。
 
過去の上念本に比べると、本書は最後の締めのようなところがなく、あっさりと読破して読み終わってしまった感がする。
 
病院で入院中の暇な時間を埋めるために、読んでみた本です。やっぱり最近の本は、タイトル次第で購買が増えるようですね…
 

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