切除した肺の記憶 〜肺腺癌サバイバー〜
肺腺癌で右肺上葉切除手術を昨年末に実施して4ヶ月以上経過しました…そう右肺の3分の1を失いました…
何とか、感覚的には馴染んできたものの、時折呼吸のタイミングが悪いのか、急に息を吸い込むような時もあります…
肺そのものの痛さなどは感じないものの、時々、右肺の気管支側がチクッとするときがあります…
そのたびに、肺の叫びを感じるような妙な感覚がします…
手術後に感じるのはその程度で、速歩きする時に、やっぱり肺活量が足りないことに気づくくらいかと…
背中が痛む
それでも不思議なことは、右肺上葉切除手術の前に、昨年10月にCTガイド下肺生検で、背中に部分麻酔をして、右肺上葉の患部に向けて針を刺し、検体を4サンプル確保する施術をしています。
この生検で肺腺癌であることを宣告されたのですが、その際の針で刺した背中の部分が、今でも時々チクッとするのです。
そのチクッとした部分の内蔵には、もともと切除した右肺上葉があったところで、個人的には胸の内側の感覚はないものの、まだ右肺上葉が存在しているような妙な感覚なのです…
別れた肺は灰になる?
その切除した右肺上葉の病理検査で、癌の遺伝子特定やリンパ節への浸潤が確認され、つい先日まで実施した化学療法(抗癌剤治療)を受けることになりました。
そのわたしの右肺上葉も、今は焼却処分にされたのか、ホルマリン漬けになっているのかはわかりませんが、今後の十分な治療方針の道筋に最後まで貢献してくれたことに感謝です…
右肺上葉にも魂というものがあるのだったら、わたしがこの世から消えた時に、また戻っておいでと声をかけたい…
存在意義
きっとCTガイド下肺生検での背中から針を刺した部分のチクッとする現象は、切除した右肺上葉をわたしの記憶の中に留める架け橋の役目をしているのかも…
そうであれば、チクッとしたら「ありがとう」と応える以外にない…
今、生きていられるのは君の犠牲のおかげだと…
5月2日
化学療法(抗癌剤治療)の4サイクル分が終わり、5月2日に採血や造影剤入りのCT検査を受けてきた…
個人的には、花粉症ですが、アレジオンを服用しても鼻水が止まらないので、この現象は風邪をひいていると自覚…
これに加え、咳やくしゃみで肺に響いて痛い…
多分、白血球が少ない時期が長かったから、軽い肺炎を起こしていると個人的には感じている…
それも含め、CT検査結果として現れてくるかと…
その前に、造影剤入りのCT検査の造影剤なのか、検査のあとに若干のふらつきがあり、吐き気もしたので、検査から帰って横になってました…
また、咳も辛いので、連休も基本的に寝正月状態で5月3日、4日と寝てました…今日5日で若干体調が良くなってきたので、とりあえずネットサーフィンしたり音楽を聴いたりしています…
5月9日に検診で病院外来…
何となく検査結果に悪い予感しかしないけれど、それでも前向きにならないと…
不幸は続くよどこまでも…
それでも前向く勇気は何処から来るんだろう… 不思議、不思議…
現在の手術跡
手術後の痛々しい写真を以前掲載していましたが、その後は以下のように変化し、思いの外、切り口も大きくなかったことが理解できます…
右肺上葉切除で合計4箇所。背中に1か所、脇に大一つ、中一つ、小一つ…
多分、胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術で、手術用2か所、カメラ用1か所、ドレイン用1か所だと思います
昔は肋骨を切断しないと手術が出来なくて、切除した肺を取り出せなかったらしいけど、それに比べると、この程度で手術が完了しているって驚きです。医療の進歩ってすごいですね~♪