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買い物アレルギーな女~前編~

皆様、遅ればせながら
あけましておめでとうございます。

携帯で長文を打てない(打ちたくない)性分なもので年末のご挨拶も新年のご挨拶も仕事始めと同時進行になりました。

今年も家族や恋人とのあれやこれやを気ままに綴りたいと思います、読者の皆様今年も何卒よろしくお願いいたします。

年末年始は、年に一度の「重なる連休」である。
今年は恋人タミオ君の休みが急遽1日追加されて、4日も共に連休となった。万歳。

年末は毎度のことながら妹の家に集合する我が家に合流し、タミオ君も一緒に年越しした。正式にはタミオ君は途中で寝てしまい、年越しはしていないけれど。

私は自分の家で寝たいので、遅くなっても必ず帰る。2年前に一人暮らしを開始してからというもの、実家にも妹の家にも泊まったことがない。
今回の年越しで初めて、妹の家にお泊まりした。寝落ちしたタミオ君を置いて帰るわけにはいかなかった という理由だが、なんというか、良い機会になったような気がする。


31日は仕事の予定だったのが急遽休みになったので、全く予定を立てておらず、タミオ君と一緒にヘナで白髪を染めた。

最近私は一気に白髪が増えた。年齢の割には少ない方だったと思う。今は年相応ぐらいのホワイトヘアで前髪がメッシュになっている。

元々白髪の多いタミオ君と共に、お正月までにできればキレイにしたいね と話していたのでちょうど良かった。オレンジ最高。


妹の家には夕方合流して、みんなで一緒にご飯を食べた。

年越し前は、久々にみんなでお酒を飲んだ。
長らく禁酒していた三女も、子供が小さかった次女も、服薬を機にめったに飲まなくなった私も、みんなで少しずつ飲んだ。

母もそれぞれの旦那も、お酒は好きだけど浴びるように飲むタイプではないので みんなで適度に美味しく飲んで食べた。
そしてタミオ君は寝た。ギリギリまで我慢していたようだった。妹の旦那に促されて横になったら瞬殺で寝た。


そんなこともあろうかと(思わなかったけど)
持参していたお年玉をみんなにあげる。

私は毎年、妹たち夫妻にお年玉をあげているんだが
甥っ子に というよりは 一家に一年玉。


タミオ君の家では、子供が親にお年玉をあげるシステムらしく
今年は「まだ早いかな」と言いながら私の母にもお年玉を用意してくれていた。さすがにタミオ君のご両親と同じ額を頂戴するのは申し訳なかったので、二人で1万円ずつ入れて、連名で渡した。

妹たちの旦那が気を使うといけないので
システムの概要を説明して、みんながいない時にコッソリ母に渡した。

とても喜んでいた。
もしかしたら返されるかと思ったけど、「これで欲しいもの買っちゃお」と言いながら案外すんなり受け取ってくれた。気っと使わないだろうけど。でもそれが嬉しかった。


私が親や家族との関係を良好に保てるようになっているのも、こういう些細なタミオ君の習慣や考え方が影響している気がしている。



正月1日は、妹たちそれぞれが旦那の実家に行き
我々もそのタイミングで一度家に帰った。

夜は、お正月用の高級食材が余ってしまわないようにと再招集がかかっていたので、夕方まで一緒に少しお昼寝して、近所の新しい氏神さんにご挨拶詣りに行って、あっという間に再合流した。

その日はご飯を食べて、お片づけを済ませてから、ちゃんとその日のうちに家に帰った。2023年初二人暮らし。おめでとうとありがとうを交わす。


正月2日。
この日は少しゆっくり目覚めて、買い物に出かけた。まだゲットできていない食器棚と、ペランペランのラグマットをふかふかに変えるために。

ニトリであれやこれやを見ながら、結局ゲットしたのはなぜかカーテンとコタツ。どちらも欲しいものリストに入っていたものではあったけれど、優先順位は低いはずだったので何が起きたのかわからない。

確かにコタツも正月セールになってたし、カーテンも前見つからなかった我が家のおかしなサイズに合うカーテンが見つかった。だから良い買い物はできた。

毎度思っているんだけどタミオ君は買い物がとても優柔不断だ。リビングのレイアウトやセンスは私に任せる、と 何度聞いたかわからない。それでもラグマット一つ選ぶのに、私が決めたマットに 厚みが薄いだの、厚すぎると躓いて(私が)コケるだの、この幅でははみ出るだの、意見が出まくる。

じゃあこっちにするか?と聞いても決めかねた返事をするし
私に選んでくれと言う。
でも私が選ぶものはタミオ君の要望とは違う。
永遠に決まるはずがない。

柄だって色だって厚みだって大きさだって、妥協するつもりがあるのかどうかでその日に買うかどうかも変わる。
何度もフロアを往復してはそんな会話を繰り広げ続けることに疲れてしまい、結局ラグマットは買えなかった。

途中で夕飯の買い物をしてあったけれど、結局そんなこんなで疲労困憊し、夜ご飯も帰り道に済ませてしまうことになった。

買い物帰りの道すがら、ずっとタミオ君が一緒に行きたいと言ってくれていた星乃珈琲があったので寄った。


その日はもしかすると、体の疲労はタミオ君が強かったかもしれないけれど、私が心の疲労を貯めすぎた。

優柔不断なタミオ君と、結局買いに行ったはずのものが買えてないこと、買う予定じゃなかったものを買ってきたこと、それも必要なものではあるんだけど私はそもそも買い物という行為がなんだか苦手だ。

お金を使うという状況に自分でも理解できないストレスがかかる。必要なものを必要なだけ購入することに罪悪感はない。少し贅沢をしたりとか、買わなくても代用できるものを買ったりとか、なんだか悪いことをしているようで絶望的な気持ちになることがある。


二人暮らしを始めて、一番の苦痛が買い物だった。
特に冷蔵庫や洗濯機、コタツもラグマットも含めて、大きな出費だ。そのほとんどをタミオ君が出してくれているし、それに加えて誕生日やクリスマスが重なって ボーナスが入ったとは言えプレゼントまでもらっている。

普通ならただ喜べばいいだけのプレゼントだし
二人暮らしに必要なものを一緒に買い揃えるのは楽しいはずのことだ。現に「今が一番楽しいでしょ」って、周りから何度言われたかわからない。


かかったお金は、後でちゃんと返すからね ってタミオ君に伝えたけれど、タミオ君はそんなつもりじゃないので うん とは言わない。


こうして買い物が長引いて疲れて外食をする機会だって、買い物のキリがつくまで増えてしまう。

出費が重なって負担をかけすぎていることを気にしているものの、私もアホなので買ってもらった物の合計金額を計算できない。

そこで、なかなかペアリングしてくれない家計簿アプリに登録をしてくれないか 星乃珈琲で持ち掛けた。


すべてを共有しなくてもいいし、手入力が面倒なら銀行やカードを連携させれば自動入力もされるし、明らかに家賃より光熱費の方が安いんだから お互いの出費が見えるように共有出来た方が助け合えるじゃないか と伝えたが

カードを連携させて不正に引き落とされるのが怖い とか
銀行を登録して残金がゼロになったらどうする とか
連携させない場合の手入力については 何も言わずに【面倒くさい】表情をした。


言葉や表情から必要以上に感情を読み取ってしまう私の性質上、どうしてもそれを見逃せなくて
そこで一気にスイッチが切れてしまい、涙が出そうになった。
だからそれ以上お願いするのはやめた。

タミオ君も私が機嫌を損ねていることに気付いて、わざと明るく話しかけたりしてきたし、私も外であまり揉めたくなかったのでその雰囲気に乗っかる努力はしたけど、もう苦しかった。



平和に見せかけて家に帰って、夕飯の買い物を冷蔵庫にしまう。
買ってきたものを片付けたり広げたりしながら
何だったか忘れたけど私の言ったことがちゃんとタミオ君に届かなくて、え?と聞き返された時
優しく言い直すことができなかった。

強めに言い直した自分の言葉がキツくて、それがショックで悲しくて、我慢していたものが一気にあふれた。

買い物の片付けを途中放棄して
洗濯機の中で乾燥してもう冷めちゃってシワシワになった洗濯物を寝室に運んで泣きながら畳んだ。



8割方洗濯物も畳み終わった頃、タミオ君がそっと部屋に入ってきて「どうしたの」と聞いた。

どうもしてないけど言いたいことはたくさんあるし、でもちゃんと整理してから言おうと思うから待ってくれ と泣きながら伝えた。

残りの洗濯物を畳み続ける私を止めて、タミオ君は私を抱きしめる。背中をさすられながら抱きしめ返せずにしばし泣く。


少し落ち着いてから、ベッドにそのまま座らされて
タミオ君もすぐ横に並んで座った。


(長くなりすぎたので続く)


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