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【青く染まったマンチェスター】〜衝撃のWハットトリック〜 プレミアリーグ第9節 マンチェスター・シティ×マンチェスター・ユナイテッド
マンチェスターが青と赤に分断する日.今季初のマンチェスター・ダービー。衝撃の点の取り合いとなった90分。この試合主役となったのはあの同級生コンビ。誰にも止められないコンビネーションを終始見せてくれた。それでは興奮冷め止まないうちに早速試合を振り返っていきましょう!
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行くのか.行かないのか。行きたいけど.行けないのか。
アウェイのユナイテッドにはどこか迷いを感じた。全ての局面がなんだか曖昧というか、定まっていない様な前半45分の戦いぶりだった。
なぜそうなってしまったのか?その理由の一つは、4連勝中の戦い方を継続して挑んだことだったかもしれない。調子の状態が良いということはチームが噛み合っている証拠でもあり、なかなか変化を求めることは逆に難しいという状況でもある。しかし、いざ試合に挑むとその良い戦い方がシティ相手に封じ込まれてしまった。
あれ?上手くいかないぞ?プレスも噛み合わない。ボールもイメージ通りに前進できない。それが迷いとしてピッチに現れてしまったのかもしれない。見方を変えればユナイテッドにはプランBが用意されてなかったのかもしれない。プランBだけでなくプランCそれ以上の戦い方が対シティとなれば必要だったかもしれないですね。
ボールを握るのがシティ。ボールを握られるユナイテッド。そんな構図があっという間に出来上がった。
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この試合ユナイテッドの布陣は4-2-3-1。この布陣そのままにシティのビルドアップを妨げにいった。シティの陣形はいつもの様に4-3-3。配置を噛み合わせるとシティの2CBはユナイテッドがワントップということでどちらかがフリーになる。
シティのCBは自分がフリーになればお馴染みのアレを発動させる。アレとは「CBの運ぶドリブル」だ。この試合CBに入ったのはアケとアカンジ。どちらもフリーとなった時悠々とドリブルでビルドアップを完了させていった。
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これに対してユナイテッドはワイドのサンチェとアントニーのどちらをCBまで押し出す選択を見せる。しかしこの振る舞いをユナイデットが見せるとシティのCBはGKエデルソンへバックパス。そして彼から高精度なキックを、ユナイテッドのワイドアタッカーがCBに食いついたことでフリーとなったSBへ送り込み前進していった。
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そこからシティのSBがワイドでボールを受けると、ユナイテッドの陣形は当然ボールサイドへスライドする。するとユナイテッドの最終ラインは4バックなので、逆サイドに張るシティのSBがフリーとなるので、そこへの対角のパスも織り交ぜる前進も見せたシティ。
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GKエデルソンの頭を越えるサイドへの蹴り分けを使った前進に加えて、左IHのベルナルドが列を降りて、この試合アンカーに入ったのはギュンドアンの脇でボールを受けて、後方と前線の繋ぎ目になるシーンも。これにはしっかりユナイテッドのCHが前に出てくるのか?と思ったが、あまり付いてこない。
前からプレスに出る前線と、前には行きたくな後方。ユナイテッドの中盤にはぽっかり穴が空いた状況となった。
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前からプレスに出たいけど、行けないのか。行けないのではなく、行けなくされたのか。前線と後方の繋ぎ目を失ったユナイテッド。そうなれば当然シティが前進し、ユナイテッドのゴールへ迫る回数を増やしていった。
グリーリッシュ節全開
余裕でビルドアップを完了していったシティ。それではその先.フィニッシュ局面ではどんな振る舞いを見せたのか。
フィニッシュ局面になればやっぱりあの男に注目が集まる。当然対戦相手のユナイテッドもハーランドに注目しまくっていた。だからこそ他の選手もフリーとなる。それをフォーデンが1番上手く利用しハットトリックを達成した。ハーランド自身もこの試合今季3回目のハットトリックを達成する大活躍を見せた。2000年生まれの仲良しコンビだけで合わせて6点の大車輪の働きを見せた。
デ・ブライネ?もちろんこのお方も大活躍。
そしてあの男もらしさ全開だった。スコアこそ残せなかったものの、左WGに起用されたグリーリッシュはユナイテッドをきりきり舞にしていった。影のMVPは彼だった。
Offfttt… What a day at the Etihad!! Manchester is BLUE 😍💙💙💙💙 pic.twitter.com/N6wRokVUxP
— Jack Grealish (@JackGrealish) October 2, 2022
左サイドでボールを持つとゆっくりじっくりドリブル開始。グリーリッシュとマッチアップすとユナイテッドの右SBティアゴ・ダロト。開始早々彼のドリブルの罠にまんまとかかりイエローカードを受けてしまった。イエローカードをもらってしまったことでグリーリッシュへの対応はますます難しくなったはずだ。
グリーリッシュはワイドでボールを受けると決してスピードを上げなかった。ジリジリとゆっくり縦に中へドリブルする。
なぜグリーリッシュはゆっくりドリブルするのか?
①相手を集める
②味方の上がりる時間を作る
③ユナイテッドを押し込み、トランジションプレスをかける為
④1vs1ではなく、複数の選手と関わって崩すのがグリーリッシュが得意だから
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⬆︎これが簡単な理由だ。
グリーリッシュがゆっくり.じっくりドリブルすることでシティの左サイドからの攻撃は厚みを増す。コンビで切り裂きまくり、奪われてもすぐさまボールを奪える状況も作り出し、ユナイテッドに息つく暇を与えなかった。
今季の特徴。早いカウンターも。
ゆっくり、じっくり攻めるペップシティらしさ全開でユナイテッドを切り裂く。それだけでなく今季の特徴のひとつとなっているのが、早いカウンターアタックだ。
ハーランドの加入により少ない人数であっという間に攻撃を完結する鋭いロングカウンター。前半の4点目は正にこの形だった。
Our Move of the Match 🚀💫
— Manchester City (@ManCity) October 3, 2022
What a partnership @ErlingHaaland & @PhilFoden are forming! 🤝#ManCity | @Sure pic.twitter.com/gfKbvhZzek
おわり
試合は後半ユナイテッドが意地を見せて3点を返すも、シティの怒涛の攻撃を受けた4点の前半ビハインドはあまりに大きかった。シティも後半2点を重ねて終わってみれば6-3の乱打戦でホームチームがマンチェスターを青く染めた。
史上最もゴールが生まれた #マンチェスターダービー となりました👊#ManCity pic.twitter.com/pZuSHS6FLO
— Manchester City (@ManCityJP) October 2, 2022
⬆︎マンチェスター・ダービー歴代最多のゴール数になったそうだ。両チームが演じた非常にエキサイティングなゲームに大きな賞賛をおくりたい。
この試合ハーランドにくわて、同級生のフォーデンもハットトリックで2人でシティの全ゴールを奪った。恐るべし2000年生まれコンビ。まだ22歳。これから2人でどんなマンチェスター・シティの歴史を築いていくのか本当に楽しみだ。
しかし大勝をおさめたシティだが課題も残った。
この試合のシティや今季のバイエルンを観てて思うのは、今季の過密日程を考えると疲労コントロールを考えた交代が必要なのは間違いないですが、その交代によりリズムが低下することがあり得るということ。そういう意味で、今季は色々なものが予想しにくいですよね。
— 下田恒幸 (@tsuneyukishimo) October 2, 2022
6点目を奪った後一気に4枚を変えたペップ。その後マルシャルに2点を奪われた事は忘れてはいけないだろう。⬆︎実況を務めた下田さんのコメント。
今季からプレミアリーグの交代枠もやっと5枚に。こういった面との向き合い方も今季は試合を左右する要因になりそうだ。
さぁミッドウィークにはチャンピオンズリーグがやってくるシティ。この試合負傷交代したウォーカー。代表戦で怪我を負ったストーンズ。明るい要因とセットで悪い要因がまとわりつくのがこの世界の宿命。他の選手たちの奮起に期待しようではないか。それも含めて楽しみな要因だ。
次節も楽しみ。
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