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vol.12バイオメカニクス基礎用語〜重心、身体重心、合成重心〜

こんにちは、サッカームーブメントデザイナー清水智充(ともち)です!
今回もバイオメカニクス、力学基礎用語、お伝えします。

まず、  
バイオメカニクスとは 
姿勢の調整や身体運動について、力学の観点から研究する学問のことです。

 力学とは 
物体(人、物)に、はたらく力とそれによって生じる運動を調べる学問で、中学理科、高校物理で習った「慣性の法則」「作用反作用の法則」などは力学の法則です。
最先端のバイオメカニクスの研究もこの力学の法則がベースとなっていて我々トレーナーにとって必須の知識となっています。もちろんムーブメントデザインにおいても、です! 

今回は、重心、合成重心 そして身体重心についてです。

重心
物体には質量がある、とvol.11でいいましたが、その質量の中心にある点を重心といいます。これは物体の質量が1カ所に集まったと見なすことによってできる点、のことです。

重心は物体の重さの中心ともいえます。

人や物体の動きを考えるには、人や物体の重心がどこにあるのかを知る必要があります。

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身体重心
人間の身体にももちろん重心があります。人が真っ直ぐ立っている時の重心は、体格などによる違いはありますが、足底から身長の55〜56%のところにあることがわかっています。正面から見ておへその少し下。解剖学的にいうと第2仙骨の高さにあります。重心の位置を足底から計測すると、成人男子で身長の約56%、女子では約55%の位置にあります。

身体重心をもう少し細かくみると、上半身の重心、下半身の重心にわけて考えることもあります。人間の移動を考えるときに特に重要なのは上半身の重心です。私はそこを、みぞおち、として捉え、みぞおちを中心に身体を動かすこと、みぞおちを速く移動かすことをムーブメントデザインとしています。

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しかし、身体はいろんな姿勢に変化するので重心の位置も姿勢によって変化します。

合成重心                  身体のそれぞれの部分をセグメント(体節)といい、セグメントそれぞれの重心を合成して求めた重心のことを合成重心といいます。身体を頭部、体幹部、上腕、前腕‥というようにセグメントで分けることができ、より正確な合成重心を求めることができます(合成重心の求め方については、今後、また別の機会にお話したいと思います)。

今回は重心、を中心にお話しました。前回に続きバイオメカニクス、力学の基礎中の基礎ですが、ちゃんと説明できない、といったことはよくあることです。しっかり整理しておきましょう。

続く


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