痛みについて勉強しなおす(15)---小ネタ集(2)---

今回も引き続き、私が去年からずっと勉強させていただいているpainscience.comからのブログやe-bookからの小ネタ集です。私自身はこうやって一度読んだものをまとめて、後日もう一度目を通すと改めて「あ~、なるほど!」と思うのですが、一度も元の文章を読んだことのない人にはあまり響かないのでしょうか?前回も今回もすごい情報満載だと思うのですが・・・。

ところでこの記事を書いている最中に「徒手療法批判への検証」(最近言われ始めた世界の理学療法界での徒手療法批判への批判)の小論文が世界の理学療法界でバズっていました。painscience.comの著者のPaul Ingraham氏もそのやり玉に上げられたひとりで、主にAdam Meakinsへの批判ではないかと感じました。まずは「The demonization of manual therapy」(リンク)と「The hands on/ hands off debate」(リンク)をdeepl.com等で日本語訳にして読んでみるといいかと思います。(だいぶ日本語が変になって訳されてきますが大筋は理解できると思います。)

Adam Meakinsの反論がこちら(リンク)で、Paul Ingrahamの反論がこちら(リンク)です。

私は「徒手療法批判への検証」を読んで、全くAdam Meakinsへの批判になっていなく、むしろAdam Meakinsの主張を全面的に支持する内容だと思ってしまいました(笑)。

特に徒手療法の一番の罪悪である「患者を無駄に依存させてしまう」という事実は我々は肝に銘じておくべきだし、またもう一つの小論文「The hands on/ hands off debate」でも述べられているように、「徒手療法は心理・社会的要因へのアプローチなしで行われてはいけない」という主張はこのブログでもずっと書いてきたことで、ほとんどの日本人がまだよく認識していない事ではないでしょうか?

それと悲しいかな「徒手療法は非科学的、時代遅れの理論に則って行われている」とか、「徒手療法家は患者とのコミュニケーションスキルに欠ける」とかは大当たりで悲しくなってしまいました(笑)。

徒手療法家のコミュニケーションスキルの欠如について私なりに補足しておくと、多くの徒手療法家は未だに自分の行っている手技療法の理論に固執し、その世界観だけで治療しがち。例えば「○○が歪んでいるから腰痛がでるから定期的に通って矯正しないと・・・」というのが最たるもので、痛みは骨格の歪みからだけで起こるとは到底考えにくく、患者さんの心理的状況や社会的状況までもちゃんと聞き出している人はあまりいないのではないでしょうか?

ちょっと余談が過ぎましたが、今回はebookの「腰痛」について私が、なるほど!と思った所、再確認したい所、知らなかった事柄などを列挙してあります。

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