片山廣子の随筆集『燈火節』の中でネタとして使われたフィオナ・マクラウドの随筆を紹介。
*更新予定*
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燈火節異文|「海の呪縛」フィオナ・マクラウド
海の呪縛
昔の魔術的な著述家たちは、わたしたちの誰のうちにも存在する隠された扉である、元素との親和性について記している。扉を見つけよ、そうすればおまえは魂に至る道に立つことになるのだ、彼らは要するにそう言っている。火の子がいれば、大気の子、地の子、そして水の子もいる。さらに人間の強みや弱み、美徳や悪徳までもが、これら元素の働きに帰せられる。これこれの美徳は火のものである、これこれの資質は大気の