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また夢を作る

向かう先なく走り出してしまった僕達は

闇の中を彷徨う。


走り出したスタート地点が

今までゴールにしてきた場所だったから

僕達は目的を完全に見失った。


何のために走ってるのか
どこへ向かっているのか

もはやどうやって走ってるのさえわかってない。


ここはどこ
僕達って何なんだろう


何とかして目標を持たなければ
走るエンジンが無くなってしまう。
僕達はバラバラになってしまう。


なんとかして
なんとかしなきゃ
どうしよう


僕達の中にもう共通の目的がなくなって
一緒にいる意味など消えかかっている。


このままでは僕達が消えてしまう。


何か新しい共通認識を、新たな道標を。






…夢だ。





夢を叶えてしまった僕達に今更もう夢はないと思っていたが、違う。



…無理矢理にでも作ればいいんだよ。




そうやってそれが今の夢だと自分に偽ればいい。
いつか僕達はこれが本当の夢だと錯覚する。
そしたらもう真実を語る奴なんて存在しない。





僕達のアイデンティティ、それがこの夢になる。




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