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たんぱく質豊富で美味しい、「シードバター」の世界


優れた栄養価で注目されるシードバター

ニュージーランドでパンに塗るものと言えば、バターです。それに続いてジャムやピーナッツバターです。ピーナッツバターは、昔から身近で、人気だったそうです。
以前に紹介した、アーモンドバターやカシューナッツバターは、それほど昔から存在していないものの、栄養素が手軽に摂れ、さらに美味しいと言う理由で好評です。

そして、最近ではナッツバターに続き、シードバターが注目を集めています。

シードバターの人気の秘密には、効果的にたんぱく質と体に良い脂質、ミネラルが摂取できることと共に、アレルギーがあります。

ニュージーランドでは、アナフィラキシーショックを引き起こす可能性がある、ナッツアレルギーが、かなり重要視されています。

ランチが提供される保育園や幼稚園では、ナッツフリーと言って、ナッツ類を使用しない食事やおやつが提供され、親や職員も含め、建物の中にも入れてはいけないと、徹底されています。

そういった理由のため、ナッツアレルギーの人々にも安心な、シードバターが関心を得られているのです。それに加えて、グルテンフリー食品であり、ビーガンという点でも、多くの人に気兼ねなく使用されています。


簡単な使い方は、ナッツバターの代わりに使うことが多く、

  • パンやトーストに塗る

  • 生のセロリ、キュウリ、ピクルスに塗る

  • ブルーベリーやイチゴと一緒にヨーグルトに入れる

  • ジャムを塗ったパンやザワークラウトをのせたパンに塗って、サンドイッチにする

などがあります。今回は、こちらニュージーランドのお店でよく見られる、3つのシードバターを紹介します。



パンプキンシードバター

かぼちゃの種のペーストです。たんぱく質はもちろん、ミネラルが豊富で、特に鉄分、亜鉛が多く含まれています。鉄分が十分に摂りにくいベジタリアンにとっては、大変有効です。また骨と筋肉を健康に保ち、睡眠の手助けをする効果もあるそうです。味は、ピーナッツバターのようなコクがあり、クラッカーとチーズに良く合います。



ヘンプシードバター

ヘンプシードは、全ての必須アミノ酸を含んでいる、有能なたんぱく質源となる食べ物です。
植物性のものには、必須アミノ酸が完全に含まれていることは少なく、とても便利でレアな食べ物です。
さらに、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸を、効率よく摂取できます。
味は、とてもリッチでクリーミーな、ナッツのような美味しさです。比較的、アジア系のお料理にも合う味です。

お味噌と混ぜたソースや、お醤油とニンニク、ショウガ、お酢を混ぜたドレッシングも、意外と美味しいです。
その他に、バニラとメープルシロップを混ぜて、タルトのフィリングにしたりもします。


サンフラワーシードバター

ヒマワリの種のペーストです。
ビタミンE、チアミン、ビタミンB6の含有量が多いです。強い抗酸化作用があり、老化の進行を遅らせる効果があります。マグネシウムも多く含まれており、筋肉疲労の回復を助けたり、消化を手助けします。

使用方法は、パンケーキやワッフル、スムージーに加えると、コクが出てより美味しくなります。
ピーナッツバタービスケットのレシピをアレンジした、サンフラワーシードビスケットやマフィンにも活用されます。


ブランドによっては、少し苦みがあるものがあるので、お塩やメープルシロップなどの甘味が必要かもしれません。
この他に、日本でもお馴染みのゴマペーストがあります。こちらではタヒニと呼ばれ、フムスやババガヌーシュなどの地中海地方の料理に使われます。

これらのシードバターは手軽で美味しいのですが、一気に大量摂取すると、脂質の摂り過ぎにより、腹痛を引き起こすことがあるので、気を付けてください。




By Me Webstor
南半球から、食情報をお届け
南半球に永住した、管理栄養士です。多文化国で、様々なお料理や食材と栄養に、いつも興味津々です。ガーデニング、お買い物、お料理、空手などが好きです。空手は地元の子どもにも教えており、ここでも文化の違いを感じさせられます。



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