#40 葬式には出ろ。なんならお通夜も出ろ。そして入院されているならできる限り毎日会いに行け。
当初、私は祖父の葬式に出るつもりはなかった。
あれは残されたもののために行うものでもう故人と話すことができないなら行っても意味がないと思っていたからだ。
それを母も祖母も承認した。その分、私は病院に通った。ほぼ毎日会いに行った。
祖父が鎮静剤で眠ったら地元をでて家に帰るつもりだった。
祖父が眠る3日前、私は彼女と電話をしてそのことを伝えた。
「何言ってんの?」
そんな返答はあらかた予想できたからきちんと説明した。
説明をきちんと聞いてから彼女は口を開く。
「わかった。でもそうじゃない。親族で集まって顔を合わせて故人の話もしてこれから頑張ろうっていくんだよ」
「うーーーん・・・」
私が決めかねていると
「どうせあんたは行けば良かったって言い出すんよ。後悔するなら行って後悔しなさい」
「・・・」
確かに私なら言いそうである。
「どうせそうなんやから良いから行ってきなさい」
「確かに俺は言いそう・・・」
こうしてお通夜から参列することになった。
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