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月と森のサブマリン ⑩       自作製材機 試運転              


■たったひとりの建築冒険物語■
…。
試作機第一号完成(写真)。
やりました。
ニコニコ。
製作期間はおよそ1カ月。
バンドソーを横置きにし、
太い丸太もスライス出来る様に首を延長。
下部に金属車輪を4個取り付け、
レールの上をスムーズに移動できるようにした。
本物のレールは無いので、
買い取った鋼材の中から選んだ幅35㎝、
長さ6mのH鋼材二本を真ん中で接続した物を使用。
ちょうどH鋼材のアングルの部分が二本平行に走っている。
これをレールにすればいい。
と。
これでイケると思った。
レール長は12m。
長い丸太も製材できる…はず。
さて、ここで相当思案したのは、
丸太を横置きにし、
板状にスライスするには、
丸太をセンチ単位で水平に上下する構造が必要。
そうでないと板を作る事は難しい。
問題は、
どうやって重量5~800キロの丸太をセンチ単位上下できるようにするか?。
これが難問。
重量物を上げ下げでイメージしたのは、
車を持ち上げるジャッキ。
ネットで見ると数千円程で売っている。
これを使って上げ下げを…。
問題は水平を保ったまま上げ下げを出来る構造だ。
数日考えていると良いアイデアが浮かんだ。
二個のジャッキの上部と下部を溶接し、
ひとつのジャッキを上げると連動して、
もう一つのジャッキも上がるという構造。
こうすると水平を保ったまま上げ下げができる。
アイデア時点では上手くいくか自信はなかったが、
実際に作ってみたら思った通りに動いた。
やりました。
ニコニコ。
写真を見ていただければ、
構造がわかる。
この連動ジャッキを、
レールの下に溶接した角形鋼管に、
ジャッキを入れる穴を開け、
取り付けた。
次に、
バンドソーの駆動モーターは三相200ボルト仕様。
ちょうど溶接用のエンジンウェルダーが、
三相発電も出来るタイプだったので、
そこから給電。
一カ月ほどかかり完成した試作小形製材機で、
試し切りに挑戦。
緊張の瞬間。
細めの丸太をジャッキの上にのせ、
バンドソーのスイッチを押す。
シャーと音を立て帯ノコの刃が走る。
ゆっくりと移動させ帯ノコを押し、
丸太に刃を押しつけて行った。
…。
すると、
…。
シャ---。
お?。
なんと、
あっさりと丸太がパンを切る様にスライスされたのだ。
ゲ!。
息を飲んだ。
や、やった。
自作の製材機が丸太を切った。
ハハハハ。
ウッシシ…。
ガハハはHaハ歯…。
スゲ-。
自己開発した製材機が丸太を切った。
喜び爆発。
ク苦ククヒィー。
これで赤松の板が大量生産だ~。
と、
思った。
が。

甘くはなかった。
…。
つづく。

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