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なんか…気になる

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ふと気づいた、たいしたことないけどなんか気になることを集めているだけなので、基本たいしたことない内容です。
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2019年6月の記事一覧

カキモリ のペンが拗ねる

ここ数日バタバタしていて、あまりノートに書くことをしてなかった。

あ、そういえば。

と、カキモリのペンを買った時お店の人に言われたことを思い出した。

「このペンは使わない日が続くと、ペン軸のインクが乾いて書けなくなるから気をつけてくださいね」

慌ててペンを出し、とりあえずノートに線を描く。最初少しかすれたかな、と思ったが、そのあとは滑らかな線が生まれ、いつもの書き味に戻った。ふぅ。

数日

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お城の幼稚園

と呼んでいた場所があった、というおぼろげな記憶がある。

通っていた幼稚園の先生が時々そこに連れて行ってくれた記憶がある。

そこは本物のお城のようで、高い塔や大きな広間があった。

僕はその高い塔の中程にある、低い天井の砂場が好きでよくそこにこもっていた。

室内の砂場なので、どこか湿った匂いがする暗い場所なんだけど、その匂いと暗さが心地よかった。今でもその匂いは覚えている。

ただ、そのお城の

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朝の公園

最近、会社に行く前に少しだけ朝の公園で過ごすようにしている。

過ごすというか、ゆっくり通り抜ける感じ。

それは小さな児童公園だけど、緑が多いので通り抜けるだけでも結構安らぐ。

時間がある時は、ベンチに座って考えごとをしたり。でも一番いい木蔭をつくるベンチの前に公衆便所があって、そこに座ると便所と正面から対峙しないといけない。

居心地の良さと悪さがせめぎ合ってプラマイゼロ。もっとちゃんと設計

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クリムト「接吻」

クリムト展が絶賛開催中なので、いたるところでクリムトの「接吻」の絵を見かける。

この絵には思い出がある。学生時代お付き合いしていた女性がこの絵が好きで、クリスマスに額装したポスターをプレゼントしたことがあったのだ。

ただ結構でかいポスターだったので、デートの最中ずっと持ち歩く羽目になって大変だった。若気の至りだなあ。

そういう話をしたいんじゃなかった。

当時はこの絵を「ロマンティックな、情

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りんごかもしれない

「りんごかもしれない」はヨシタケシンスケさんの絵本で、子供がりんごをみながら「これはりんごに見えるけど、そうじゃないかもしれない」と色々想像と妄想を膨らませていく名作絵本だ。

まあヨシタケシンスケさんの本はだいたい名作なんだけど。

この「りんごかもしれない」は見た目で決めつけず常識から解放されるための考え方として役に立つなあと思って、時々自分でも実践している。

例えば今日は、綺麗に咲いたアジ

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細部に惹かれる

例えば同じ紋様が続く欄間の中に、一つだけひょっこり違う紋様が隠れているのを見つけた時。

入れた醤油が桜の形を描く醤油皿。

雨の日、カキモリ 文具店の入口に置いてあった折り畳み傘用の傘立て。

ほんの少しだけ窓側に角度を向けてつくられているロマンスカーの座席。

そんな細部に触れた時、ほんのり嬉しい気持ちが湧き上がる。顔も名前も知らない作り手と、少しつながった気がする。信じられる何かを見つけた気

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エレベーターの閉めどき

エレベーターのベストな閉めどきがわからない。

自分が先に入っていて、入口にまだ乗る人がいる時は当然「開」ボタンを押す。

そろそろみんな乗り込んだかなって時に「閉」ボタンを押そうとすると、ちょい向こうにエレベーターに向かってくる人影。ずっと開けとくには少し遠く、閉めたら閉めたで「あ、閉められた」と思われるくらいの距離。

大抵の場合閉めてしまうのだが、いつも心の中で「ごめんね」と謝っている。

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トンネルの境目

新幹線に乗っていると、トンネルとトンネルの境目で、小さな村が一瞬だけ見えることがある。

その瞬間が好きだ。

トンネルがそこに通らなければ、ひっそりと奥深い山の谷間で恐らく一生目にすることがなかったであろう山村。

その一瞬の光景を目に焼き付けて、そこで暮らしている人たちの生活に想いを馳せる。

あの炭焼き小屋ではおじいちゃんが今でも炭を焼いているんだろうか、とか、あの農家の庭の木につくられた手

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