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復興シンドローム

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2011年3月11日東日本大震災が起こり、僕らの生活は一変した。様々なことがあり、人々の心が様変わりした。避難し新生活を迎える者、そこに残ることを選んだ者。そして、ただ茫然と居続…
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#福島第一原発近くの被災地

復興シンドローム【2017/04/01~】㉖

何事もない日常がただただ延々と続いていく。 夜がまだ明けやらぬ闇の中、まだ復興関係の作業…

復興シンドローム【2015/04/01~】⑫

20才の青年がいた。 寡黙でいつも真面目だ。 性格は・・・・・・話さないので、よく分からない。 生…

復興シンドローム【2015/03/30~】⑪

花粉症の季節になると、寝ても覚めてもイライラがつのる。4月迎えた今は春真っ盛り。検問所は…

復興シンドローム【2015/03/21~】⑩

「土下座しろーーー!!」 反対側の車線で通行証確認作業をしている車両から突然怒号が響…

復興シンドローム【2015/03/11~】⑨

彼岸の季節だ。今月はやはり人の往来が激しい。3月11日があるのと、彼岸があるからだろう。11…

復興シンドローム【2015/03/01~】⑧

春になったとは到底思えない極寒の早朝。しかし、帰還困難区域に向かう車の中では確かに春の足…

復興シンドローム【2015/01/01~】⑦

2015年1月1日 早朝   初日の出もまだ出ない暗闇の中、地元に帰らない数少ない隊員さんと、唯一の地元の隊員の自分が、車に乗り込む。帰還困難区域と居住制限区域に今年も向かっている。新年の装いはどこにもない淡々とした車窓が徐々に薄暗い中から浮かび上がってくる。コンビニはいつもと違い、混雑していない。ゆっくりと朝食と昼食を買い、車内で粗挽きフランクフルトに舌鼓を打つ。無言だが「明けましておめでとう」の社交辞令だけは忘れずに終始車の中は和やかな雰囲気で危険地帯へと今日も向かうので

復興シンドローム【2014/12/25~】⑥

師走も大詰め。クリスマスも終わり世間は一気に正月の装い。仮設住宅にもたくさんの明かりが灯…

復興シンドローム【2014/12/1~】⑤

年も押し迫った12月後半。隊員さんの中には遠くの故郷に思いを馳せる人もチラホラ。 年末年始…

復興シンドローム【2014/11/01~】④

「寒いですね」 昼にさしかかろうとしても、吹く風の冷たさに少し参ってしまいそうになる。通…

復興シンドローム【2014/11/15~】③

「おい、はやくしろよ」 怪訝そうなドライバーから投げか蹴られる一言に慣れることはない。通…

復興シンドローム【2014/11/01~】②

バリケードの鍵を開け、車を乗り入れる。輪留めをして、颯爽と降りると発電機を動かす作業。各…

復興シンドローム【2014/11/01~】①

あれから三年……。 あの震災から3年が経った。僕はまだ福島にいる。ここに愛着があるわけで…