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異なる食感が生み出すハーモニー―西荻窪のアテスウェイ


 久しぶりに西荻窪のパティスリー、アテスウェイへ。かつては吉祥寺の漢方医に通っていたので、2ヶ月に一度、受診する際に、アテスウェイにも行き、ケーキを買っていた。季節限定のモンブランが有名で、栗が好きな家族は、その外見からして抜群だと絶賛していた。

 漢方の本も出している漢方医が、クリニックを辞めてしまってから、それほど遠くないけれど、吉祥寺に行くことも、アテスウェイに行くことも滅多になくなってしまった。

 久しぶりの訪問で、以前の1.5倍ぐらいに値段が上がり、写真撮影禁止になっていることに驚いた。前にはなかったチョコとアイスのお店も隣にオープンしていて、欧米人の観光客がアイスを食べていた。SNSで知ったのかな、スイーツのためにわざわざすごいな、と思う。

 シトロン&ココナッツのサントノーレ(810円)と、キャラメルテンダンス(702円)を購入。購入した後、井の頭公園まで歩き、公園内を散策した。そのせいで、保冷剤を入れてもらったけれど、サントノーレは上のクリームの形が崩れてしまい、写真はなし。キャラメルテンダンスも、移動時間が長かったために、お疲れ気味で、少し型崩れしている。

サントノーレ(今回、購入したものとは異なります。アテスウェイのホームページより)

 シトロン&ココナッツのサントノーレは、夏ならではの商品なのだろう。シュークリームの上にかかったシトロンの爽やかさが、シュークリームを彩る生クリームの重さを和らげている。

 土台になっているパイ生地はザクザクと、シュークリーム生地は、外側はちょっとカリッとしているけれど口に含むとぺしょっと崩れ、生クリームはまったりとした舌触り。一つのケーキで異なる食感を楽しむことができるけれど、どれか一つが主張しすぎることはなく、美しいハーモニーが奏でられている。

 と書いたが、キャラメルテンダンスを口にしてみると、これもまた。上に乗った薄いチョコはパリッ、ムースキャラメルはとろりと、スポンジはしっとり、一番下に敷きつめられた砂糖はジャリジャリと。

キャラメルテンダンス

 キャラメルテンダンスは、直訳すると「キャラメル傾向」となるが、ムースキャラメルショコラ、ムースキャラメル、クレームキャラメルヴァニーユの3種からなる。チョコ、ムース、バニラ味のクリームと、キャラメルの異なる味わいも楽しむことができる。

 キャラメルテンダンスは何度も食しているけれど、キャラメル味がしてうまいなあ、としか考えていなかった。私のようなものに食されたのでは、パティシエの工夫も台無しである。

 次はやはり、モンブランの季節に伺って、その見た目と味わいを共に楽しみたいと思う。


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