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唇のシミを取ってから 

 10年前、5日間にわたって、北アルプスを縦走した。毎日、長時間歩くせいか、足の甲が腫れた。最終日には唇が腫れたので、帰宅してから皮膚科に行ったら、疲れから来るヘルペスだと診断された。けれど、長い行程を歩ききったという満足感は得がたいものがあった。

 その後しばらくして、唇に小さな黒い点が浮き上がってきた。痛くもないし、腫れてもいないけれど、いつも海苔をくっつけているようで、気になる。そこで、勤務先の近くの皮膚科に行くと、シミと診断された。長期間の山歩きで唇も日焼けした結果、シミができたらしい。女医さんによると、レーザーであっという間に取ることができて、自由診療だけれど、費用は千円だという。私はレーザーを当てることを即決した。いつも混雑しているクリニックなのだが、その日はその場でレーザーを当ててもらえた。

 海苔のごときシミは、かさぶたになって、何日か経つとポロリと取れた。

 次に診察を受けたとき、唇のシミ取りで気を良くした私は、頬のシミも取りたいといった。すると、頬は、シミと、肝斑(かんぱん)が混ざっており、レーザーを当てると肝斑が悪化するため、できない、と言われた。
 肝斑を悪化させずにシミを薄くできるのが、レーザートーニングという施術だそうで、そちらを勧められた。か゚、なかなかよいお値段だったので、そのクリニックでレーザートーニングを受けることは諦めた。

 ネットで調べて、近くにあるチェーンの美容皮膚科で手頃な値段で受けられることを知り、何回かレーザートーニングを受けた。しかし、そこまで顕著な結果は得られなかったので、足が遠のいてしまった。
 肝斑は、閉経すれば自然と消えるそうなので、ジタバタあがかず、閉経するのをおとなしく待って、それからシミ取りをするのがベストなのかもしれない。

 シミ取りをしてもらった皮膚科では、肝斑対策ということで、シナールというビタミンCの錠剤とトラネキサム酸が、保険で処方された。飲んでみると、肌がワントーン明るくなる。それまでも、ウサギと見紛うほど、野菜をたっぷり食べ、他の栄養素もバランスよく摂るように気をつけていたつもりだが、化学の力も侮れないと思うようになった。

 それからは、皮膚科ではこの2種類をもらい、内科に行ったときに、プラスしてビタミンB群やビタミンEをもらうようになった。どれも肌によい効果がある、と聞いたためである。

 その後、転勤して、それまで行っていた皮膚科も内科も通らなくなった。そこで今は、決して近くはないのだけれど、東京のSにあるクリニックに行けるときに行くようにしている。いつも混雜しているけれど、一度処方したお薬は、2回目からは診察なしで出してもらえるという便利なクリニックで、トラネキサム酸、ビタミンB群、ビタミンEといった薬を保険で処方してもらっている。 
 プラセンタ注射やその他のビタミン注射も、自費にも関わらず、破格のお値段なので、行くとたいてい、注射も打ってもらう。シナールだけは自費なので、他のクリニックを受診したときにもらうようにしている。

 こんな訳で、唇にできたシミを苦にしていた私は、今あるシミを薄くし、シミができるのを予防するために、シミに効きそうなビタミン剤を飲む毎日なのである。


 最後までお読みくださり、ありがとうございました。みなさんは、シミ対策、何をしていらっしゃいますか?

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