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大局を見る力がつけば、自分たちがどの位置にいるのかがわかる


20世紀以降の文学や哲学などに
多大な影響を与えた
ドイツの哲学者「ニーチェ」氏が
活躍した19世紀後半、
経済の合理化と科学技術の発展で、
ヨーロッパはかつてないにぎわいを
見せていましたが、
民族間の小競り合いが絶えない
日常には、目に見えない緊張が
漂っていました。


こうした社会の閉塞感に敏感に
反応していた「ニーチェ」は、
宗教や時代の精神といったものに
しがみつくのではなく、
自らの意志で「どう生きるべきか」
を考えよ、と声を上げました。
『ツァラトゥストラはかく語りき』は、
そんな「ニーチェ」の思想が
主人公“ツァラトゥストラ”を通して
寓話(ぐうわ)形式で語られている
本です。


「ニーチェ」は、
『ツァラストラはかく語りき』の中で
「ラクダ→獅子→幼子」という
順の精神の変化によって、
新しい世界を獲得すべし、
つまり、考えていたわけです。


三段の変化を簡単にいえば、
「精神が駱駝」となり、
「駱駝から獅子」となり、
「獅子から幼子、になる、
すなわち、この三段の変化は、
精神の優劣という話というよりも、
新しい価値を見つけるために
必要なステップといった
内容になるかもしれません。


今なお読み継がれている名著には、
現代の悩みや疑問にも通ずる、
普遍的な答えが記されていますが、
そのような本はとんでもなく難解で、
一冊しっかりと理解するには
何年もかかるものもあります。


今、私たちは、どちらに向かって
いいかよくわからない、
何が大切な価値ある生き方
なのかもわからない、
だから、なかなか元気が出ない、
このような状態のことを、
ニーチェは「ニヒリズム」
と呼んでいますが、


「ニヒル」とは「無」の意味で、
ニヒリズムとは「これが大事だ」
という信じられる価値を
見失ってしまうことをいいます。
ニーチェはまさに私たちの生きている
現代を正確に予言していました。


自分がどんどん楽しくなってくる、
アイデアや想いが溢れてくる、
そんな方向を自分で見つけて
行かなくてはいけない、
ニーチェはこのニヒリズムの時代に
“創造”する生き方を私たちに
提案していました。


一方、世界三大投資家と称される
「ジム・ロジャーズ」氏は、
米アラバマ州の田舎町で
生まれ育ち、家はあまり裕福では
ありませんでしたが、
幼い頃からビジネスに興味を持ち、
街で動物的な投資センスを磨き、
”他人が目もくれない場所に
チャンスは転がっている”という信念で、
投資家としての揺るぎない地位を
確立した人物です。


そんな「ジム・ロジャーズ」氏が、
投資活動において欠かさなかったのは、
いろいろな情報を集め、
対象を徹底的に調べること、
そして、
常識を疑い、何が正しいのかを
自分の頭で考え、判断すること、
華やかな成功は、泥臭い作業と
たゆまぬ努力があってこそ、
という信念をつら抜き、
結果的にはそんな環境が彼を成功に
導くことになったという人生です。


そのジム・ロジャーズ氏は、
今の日本に対して、
”日本は衰退すべきではない、
しかし、現実としては衰退している
それを知っておく必要がある”
”これは日本だけでなく、
世界中で起こっていることなので
みんなが知っておく必要がある
と思っています。”


”あなたが誰で何をするかは
関係ないのですが、自分たちが・
正しいことをしていたとしても
取引相手に問題があれば、
日本(あなた)にも問題が起きる、”


”「子供は増やさない」
「借金は増やす」
「移民を受け入れない」
その道を日本自身が選択をした、
今後もどんどん衰退し続けることを
意味します、数年前に気づいたんです、
日本は深刻な問題を抱えている、
しかし、日本は全く気にしない、
そして日本は変わろうとしていない、
私にはそれがはっきりわかります。”


「20年後の『日本終了』が現実になる」
と警告しており、
大恐慌のような未曾有の危機に備えて
「災い転じて福となす」ということが
できるようにする、別プランの準備が
重要だと示しています。


本当にそのあたりで思考をとめて
いいのかという視点から考えてみると、
「働く」、とくに「勤勉に働く」
というのは「いいこと」だ、
したがって
「働かないことは悪いこと」と、
多くの人は信じ込んできました。


ある人が
「仕事を辞めようと思う」
といえば、
多くの人はほとんど自動的に
「どうやって生活をするの」
と尋ねるでしょう。
そこには、「働くこと」について
それ以上考えさせない
「倫理とお金 (生活費)」という
「疑うことない思考の出発点」
のようなものが染み付いています。


でも、本当にそれは出発点なのか、
何が「生活のため」の前提水準なのか、
自分のアイデンティティの土台を
仕事におくことは、
仕事をなくしたときに自分自身も
失ってしまう、
これはとても危険なことで、
他のざまざまな要素に基づいて
自分のアイデンティティをもっていると、
仕事がなくなっても大丈夫なので、
仕事の奴隷にならなくなると
考えることはできると思います。


私たちは「マインド=心」を
使って生活していますから、
「心」を使って
他人とコミュニケーションを
取っていますし、
仕事を円滑に進めてもいます。
心を使って悩みを解決したい、
あるいは、
マインドを効果的に使って
効率よく目標を達成したい、
つまり、自分のマインドを上手に
使い切りたいと強く思っている
と思いますが、


たとえば、
下記の図を見てください。
黒いブロックが5つ集まっています。
「黒い形を見てください」
それぞれの黒いブロックは、
どんな形に見えますか?

この5つの黒いブロックには、
すべて意味があります。
一度意味がわかったら、
次からはそのようにしか
見えなくなります。
”まったく気づかない”、
あるいは、”そういうことか”
という人もいるでしょう。


しかし、これがマインドの
使い方の大きなヒントです。


実は普段の私たちは、
モノを見ているようで
意外に見ていないもの。
そして、なぜ、
「黒いブロックを見てください」
と繰り返していったのか、
これもマインドの使い方と
大きく関係しています。


この図の上下に黒い線を
引いてみてください。
最初は黒い凸凹のブロックが
5つ並んでいるだけで、
意味がよくわからない、
しかし、上下に線を引くだけで
はっきりと「LIFE」という
白い文字が見えたと思います。


これは最初の段階で
「黒い形を見てください」
という条件づけをしたからです。
このような認識や行動に
影響を与える条件づけを
「コンディショニング」といい、
「コンディショニング」によって、
「黒い形」にロックオンして
しまったということです。
と同時に白い部分をロックアウト
してしまいました。
そのため最初は「LIFE」の文字が
認識できなかったのです。


私たちのマインドは何かに
ロックオンすると、
それ以外のものがロックアウト
されるという働きを持っています。
これを
「ロックオン&ロックアウトの原理」
と言い、
→ 一つの物事に注目すると
他のモノが認識できなくなる作用です。


いつも私たちのマインドは
何かにロックオンしています。
それは同時に何かをロックアウト
することでもあります。
ということは、
私たちは目の前にあるのに、
ロックオンの仕方によって、
見えたり、見えなかったり
することがあるのです。


自らの可能性を
知らず知らずのうちに
ロックアウトしてしまう、
つまり、
『認識の盲点』ができてしまう、
この盲点のことをギリシャ語で
「スコトマ(Scotoma)」と言います。


スコトマは、
視覚、聴覚、味覚、嗅覚、触覚、
情報にもあります。
たとえ、大切な情報であっても、
マインドの使い方によって
「スコトマ」は作られます。


ちなみに「マインド」とは、
「心」のことだけいうのではなく、
「脳と心」2つのこと、
「心」という曖昧模糊とした
ものだけでなく、
脳という身体的なものの機能も含めて
一緒に考えていかなければ、
「マインド」を理解して
使いこなすことは
なかなかおぼつかないものです。


そして、この「スコトマ」に隠れて
認識できなかったものの中にこそ、
新しい可能性やチャンスはある、
逆にいえば、スコトマを外して
隠れているものが見えるようになると
選択肢やチャンスが大きく広がり、
人生を変えることができます。


アイデア作りというのは、
難しいものではありません。
何かを実現するための方法や
手段について考えを巡らせた結果、
思いついたものが「アイデア」です。
これまで思いもつかなかった
問題解決の方法や手段を
思いつくことによって、
物事が前に進みやすくなります。


アイデア(idea)とは本来、
「自分の頭で考えること」
突飛な発想は入りません、
自分の頭で考えて、
それをきちんと表に出す、
これさえできれば、
誰でも簡単に作れるもの。
「生まれ持った発想力がある人」
「先天的にインスピレーションがある人」
というのは存在しないと考えています。


皆様の周りにいる
「アイデア力がある人」というのも
「自分の頭で考える」
「それをきちんと表に出す」
ということができているだけで
それは訓練すれば、
誰でも身につくもの、


世の中が求めている能力とは、
「知識をたくさんインプットする」
能力でもありません。
「知識をどう活用するか」という
”知識の運用能力”
つまりは、
「自分の頭で考えて発想する力」です。
AIのIQは人間の100倍以上、
知識の量では、人間はAIに
敵いません、


だからこそ、
必要不可欠になってくるのは、
「アイデアを自分の手で生み出す力」
「0から1を作る能力」
それを裏付けるかのように
最近の入試では、理由や原因を
求める問題が出題される
「自分の頭で考える力」です。


すなわち、
何かを成し遂げようとする場合、
求めるものを明確にして、
ゴール設定する必要があります。
現在のリアリティを変えなければ、
昨日と同じものしか見えません。
昨日と同じものしか見えなければ、
「人生とはこんなもの」だと
思うでしょう。


しかし、マインドの仕組みを
上手に使えば、
必要なモノを認識できるようになり、
未来をコントロールできると思います。
新しいビジネスチャンス、
新しい仕事のやり方を見つけるなど
今は見えていない、他の選択肢が
見つけられれば、人生はより
楽しいものになるでしょう。


そして、
これこそがマインドを変える
必要がある理由です。


あなたをいつでも応援しています。
ありがとうございます。


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