見出し画像

新日本海フェリーで札幌1人旅2021(前編)

フェリー旅が大好きだ。

仕事終わりのその夜に、フェリーに乗り、微かな船の揺れに身を任せてると、非日常旅感覚に、心揺さぶられる。

7月某日。

夏季休暇を使って、北海道まで新日本海フェリー(舞鶴〜小樽)の旅に出ることにした。

朝から、もうソワソワしている羊好大尉(仕事中)。職場に旅荷物を持ち込み、その足でフェリー旅に出発する予定だ。

魂は、すでに大阪にはなく、先行して札幌時計台あたりをグルグル回っている。

終業後、デッカい旅行カバンを持って梅田の地下街へ出る。
フェリー飲みのアテを買い込もう。

前回は奮発して、大丸デパ地下でサイコロ・ローストビーフをガサっと買い込んでみたが、フェリー飲みにしては、いささか上等すぎた。

もうちょい、ジャンキーなアテでいいねんな。

ササッと見つくろい、焼き鳥を何本か買っておく。

丸ビル地下の『中央軒』で夕食も済ませ、神戸三ノ宮駅へ。

20時、三ノ宮発の舞鶴港フェリーターミナル行き直行バスに乗りこむ。

ウォークマンで、音楽を聴きながら、夜バス移動。
仕事終わりで、休暇前夜の、フェリー旅の序章。
ワクワク感が、もう、たまりまへんな!

22時。
舞鶴港フェリーターミナル到着。

フェリーターミナルの外から、フェリーを仰ぎ見る。

デッカい!カッコいい!ヨッ!

乗船開始まで1時間はあるので、待合室のイスに座って、スマホをいじくりながら、ゆっくり缶コーヒー飲んだりして待つ。

23時15分。乗船開始。

新日本海フェリー『はまなす』に、乗船。
平日でもあり、乗船客は少ないようで、船室もデッキもガラガラだ。

1年ぶりの船内をウロウロしてみる。

船内レストランのメニューをチェック。
ふむふむ、どれも美味しそうなので、楽しみだ。

船内売店の品揃えも見る。
去年は、売店前でニンニク醤油味のザンギを売ってた。アレはうまかった。ビールに合ってたなあ。

後方デッキに出て、舞鶴港の夜景を眺めてみる。

夜景鑑賞のあとは、プロムナードの窓際席に陣取る。

ここで、ビールやサワーを飲みながらPSPでゲームするか、読書をする予定。

沖合に出たら、ほぼネットにつながらなくなるので、今のうちに電子書籍の読み込みや、メールチェックを行っておく。

アナウンスによると、今回の航海は、時化でけっこう揺れまくるらしい。

フェリー売店で、『リボンナポリンサワー』『イカピー』『ホタルイカの魚醤干し』を買い込み、出港飲み準備も完了。
『はまなす』バスタオルも買ってきた。

梅田の阪神百貨店で、さっき買ってきた焼き鳥もつまみながら、出航飲み開始だ。

休暇前夜感と、フェリー出航感が、程よい酔いと相まって、多幸感を増幅させてる。いいですねー!

0時ごろ、フェリーは、ゆっくり離岸を開始し、舞鶴港から遠ざかっていく。

出航!カンパイ!!
新日本海フェリー旅、開始の宴じゃ!

飲んでたら、フェリー大浴場の開場がアナウンスされてたので、ひとっ風呂しにいく。
湯船につかってホコホコ。

入浴後、プロムナードに戻り、リボンナポリンサワーをチビチビやりながら、ゆっくり読書。

フェリー旅、優雅やねえ。

村上春樹の『色彩をもたない多崎つくると彼の巡礼の年』を、夜の2時半までかけて、最後まで読む。

読み終えた時に気がつけば、プロムナードには私以外、誰もおらず。

無人の静かな船内デッキで、ひとり佇む。
飲み&ハルキ読書には最適な環境やったなー。

そろそろ寝て、明日もたっぷりフェリー船内生活を満喫しよか。

『ツーリストA』の寝台に戻って、ベッドで寝る。電灯消して、と。

船の振動と揺れは、そんなに気にならない体質なので、一瞬で眠りにつく。
おやすみなさーい。


翌日。

けたたましいスマホ目覚まし音で、ビックリして目を覚ます。

あ!?スマホ目覚ましの設定を、平日通勤のままにしてた!

同室の人(1人だけいた)に迷惑なので、慌てて目覚ましをとめる。
とはいえ、もう7時45分か。

顔を洗って歯を磨き、船内レストランで朝食をいただきましょう。

船内レストランは、並べてある皿を、選んで購入するスタイル。
朝からお刺身、ビールといくツワモノもおられる。

私は、モーニング洋風プレートにして、海の見えるテーブル席に着席。
オニオンスープがおいしい!

食後にコーヒー飲んで、ようやくアタマがスッキリしてくる。

・・・そうだった。私は今、海上にいて、小樽へ向かうフェリー船内にいてるのだ。
優雅なフェリー旅の1日のはじまりだ!

コーヒー飲みながらスマホを見るが、日本海の沖合にいるので、圏外だ。

この後、夕方になり、北海道沖合に近づくまで、ネットは一切繋がらない。

大浴場へ行って、朝風呂。
誰もいない船内大浴場をひとりじめし、ゆらゆら揺れながら、チャプチャプお湯と戯る。

なんて、ステキなリラックス時間なんでしょ!!
風呂上がりに一句。

たわむれに お風呂入りてそのあまり 
熱きに泣きて シャンプーかけぬる

【石狩川たくぼっくり 作】


ホコホコ湯気をたてながら、プロムナードの席に座り込む。

PSPを取り出して、不朽の名作RPG『幻想水滸伝』の続きをロード。
セーブデータが、2020年8月19日になっとる。去年フェリー旅行行った時にやってた続きのヤツだ。

1年ぶりになるので、どんなストーリーだか、よく覚えてない・・・適当にレベル上げ、金策に走る。
なんにせよ、パーティの装備が揃ってないからな。
金、カネ!!
夢中になってフィールド内をウロウロしてたら、あっという間に時間は過ぎ。

熱心にゲームを進めていたら、お昼レストラン開場のお知らせが、アナウンスが流れる。おー、遊んでたらもうお昼ですか。

パブロフの犬のように、条件反射で船内レストランに向かう。

ワンワン!!

昼メシは何にしましょうか。
ラーメン、豚丼、カレー・・・よし、カツカレーに決めた!

濃い目ドロドロ系カレー🍛、三元豚のカツ、福神漬が相まって、白米が進むやら進むやら。
ここでも、オニオンスープが良い仕事してるぜ。

ワフワフ言いながらペロリと完食。
美味しゅうございました。

後部オープンデッキに出てみたら、天候はどんより気味。

海上の波は、なかなか激しめ。
そんな荒波を切り裂いて、フェリー『はまなす』は、日本海を、順調に北上中。

相変わらずネットは繋がらないので、プロムナードに戻り、イカピーをガリガリかじりながら『幻想水滸伝』の続きに勤しむ。

・・・ふあ、眠なってきたなあ。
昨晩も、夜更かしして、そんなに寝られなかったし。
このあたりで、お昼寝しましょうかな。

寝台に戻り、3時間ほど、スヤスヤと優雅にお昼寝。

たっぷり昼寝して、スッキリ目覚めたら、夕方の4時だった。
いつの間にか、スマホもアンテナ立ってる。

後方デッキへ出てみたら、右舷に渡島半島が見え出してるべさー。
ついに、北海道の沖合いまで航行してきた!

小樽港まであと4時間ちょい。

18時になって、夕方レストラン開場。

夕飯には、ホエー豚ジンギスカン風定食とした。
味付けはやや薄めかな。そのぶん、野菜の甘味と旨味が引き立つ。
熱々の味噌汁は、夏でも美味しい。
白米も進んじゃう。

ゆっくり味わって、フェリーメシを締めくくる。
あー、おいしかった!
ごちそうさまでしたー!

船内販売所で、上陸後のホテル飲みのアテを見つくろう。

カルパスと、干しイカ、ホッケ干し。
こんなものかな。

小樽港まで、あと2時間。スマホをいじったり、船内をうろうろしたり、海から景色を楽しんだり。

楽しい新日本海フェリー旅は、いよいよお終いかあ。
毎年毎度の事だが、小樽に近づくにつれ、ちょっぴり寂しくなる。

20時45分に接岸。

定刻通り、小樽港到着でござる。
荷物をまとめて、下船準備だ。

小樽港に上陸。20時間の船旅でした。

さらば、新日本海フェリー、はまなす!
ありがとう!

小樽駅前行きのバスが来るまで、小1時間あるので、フェリーターミナルの待合室で、PSPでゲームしながら、ボケーっと待つ。

夜22時前。バスで小樽駅前に到着。
ドーミーインpremium小樽にチェックイン。

今回は安さを追求し、キャビン室(カプセル寝室)にしてみた。
なにしろ、22時に小樽港に着いて、そのまま寝るだけやからね。

ドーミーイン名物、温泉大浴場で、潮風にあたってた顔や身体を洗い流し、ゆっくり湯船でリラックス。

湯上がりに、無料アイスを貪り食い、夜鳴きそばもツルッといただく。

揺れのない、静かなカプセルで、落ち着いて眠りにつく。

フェリー旅は終わってしまったけど、明日は、札幌観光を楽しもう。

今日は朝から食っちゃ寝てばかりだったが、すぐに睡魔が襲ってきた。

おやすみなさい・・・。

【つづく】

この記事が参加している募集

振り返りnote

旅のフォトアルバム

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?