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キタダヒロヒコ詩歌集 112 冬至の夜のこと

 

 冬至の夜のこと

短日(みぢかび)の宵まだ浅き湯の面(おも)を寄らで離れで柚子の浮きゐつ


昼といふ都を逭れ来し膝も孤島のやうに湯の面にあり


柑橘の香のくつろぎよ、こんな夜はただきみの香りにしたがつてゐよう


逭れ来し=のがれこし




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