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【読書日記】 「リ・アルティジャーニ ルネサンス画家職人伝」を読む
以前読んだ時には少々不消化だったため、再度読むことにしました。最近、レオナルドダヴィンチを描いたドラマ「レオナルド」を見始め、その頃の工房にも関心がありましたので。
第1刷:2022年6月30日
発行元:株式会社新潮社
著者:ヤマザキマリ
内容:ルネサンスの繁栄を支えたのは職人としての絵師だった! 巨匠たちの青春時代から老境までを活写する、著者初の本格オールカラー漫画。(Amazonより)
とても素敵な本でした。
その頃の様子が絵を通してわかりやすく伝わってくる
とにかく絵がきれいで、時折出てくるイタリアの街の風景も素敵。ウットリして読みました。
また、当時の工房の様子、顔料の扱いや道具などもカラーで表現されているため、想像力の乏しい私でも十分イメージを膨らませることができました。
画家は「職人」として仕事をもらっていた
当時の画家は、芸術家ではなく「職人」としての絵師。
ボッチチェリが父親から「これからの時代 職人になるのなら 絵が一番だ!」と言われ、当時通っていた金細工の工房をやめさせられ、絵師の工房に入れさせられました。
その頃は、絵師の工房には様々な仕事の注文がきて、様々なところに絵の装飾が必要とされており、絵を描けるようになれば儲かるという時代だったとのこと。昔の日本で言う「丁稚奉公」みたいな感じだったのでしょう。こういった「絵師」の位置付けについて知ることができ、新たな発見でした。
「芸術家」として認知されるようになったのは、レオナルドダヴィンチが年を重ねてからのことでしょうか。
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画家はその時の政治背景や経済状況に影響を受けながら生きていた
レオナルドダヴィンチはこの本の中で次のようにボッチチェリに語っています。
「我々は経済を支配し権力を持つ者達によって特別扱いをされてきたが よく考えてみれば我々は時代に欲されたに過ぎない」
「時代が変われば また新たな表現者たちが選ばれる 我々の肉体は朽ち
作品は残ってゆく」
「つまり我々は時代を象った職人だった」
生きていた時代の政治や経済にある意味では翻弄されていたのでしょうか。
そんな歴史を知ることができてよかったです。
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