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ASDさんは白黒思考に振り回されやすい!特徴とその理由について解説!!


はじめに

このようなお悩みを抱えている
ASDさんはいませんか?

  • 一つでもうまくいかないと「もうダメだ」と落ち込む

  • 相手から返事が来ないと「私は嫌われている」と不安になる

  • 少し注意されただけで「私って何やってもダメだ」と思い込む

  • 何かと一番にこだわる

  • 一度失敗したら再挑戦しない…etc.

ちょっとしたミスでも
「もうダメだ…」と落ち込んでいませんか?

日常生活を送る中
上記のような生きづらさを感じているなら
「白黒思考」が原因かもしれません。

白黒思考は
ASDさんの抱える生きづらさや
悩みに深く影響を与えています。

今回の記事では

  • 白黒思考にはどのような特徴があるの?

  • ASDさんが白黒思考になりやすい理由は?

  • 白黒思考に振り回されないようにするには?

上記3点を中心に
分かりやすく解説していきます。

Ⅰ.白黒思考にはどのような特徴があるの?

白黒思考は
以下の特徴が挙げられます。

  • 物事を勝ち負けで判断する

  • 一度失敗したら、失敗を恐れて次からは再挑戦しない

  • 人間は良い人or悪い人に別れている

  • ミスや失敗をすると「もうダメだ」とネガティブになる

  • 好き嫌いがハッキリしている

特に、何か失敗やミスをしたり
良くないことが起こったりなどすると

「もうダメだ…」と落ち込んだり
不機嫌になりやすくなったり
します。

まさに「この世の終わりが来た」
という感じですね。

白黒思考はその名の通り
「白か黒か」「善か悪か」「好きか嫌いか」など

物事がハッキリしていないと
気持ち悪い
と感じます。

また、完璧主義
1番になることにこだわりやすいゆえに

物事が完璧でないと
満足せず、落ち着かない
のです。

白黒思考は別名

「全か無かの思考」
「0か100かの極端な思考」
「二極思考」とも言います。

Ⅱ.白黒思考にはどのような困り事があるの?

白黒思考には
次のような困り事が挙げられます。

①完璧主義にハマりやすい

ASDはこだわり特性ゆえに
物事を極端に捉え

また視点も一点に偏ってしまいがちです。

そのため、白黒思考のASDさんは
完璧主義になりやすい傾向があります。

白黒思考のASDさんは
勉強や仕事、プライベートにおいても
完璧でなければ気が済みません。

また、完璧であることを
自分にも他人にも求める傾向があります。

自分のダメな部分ばかり
目を向けて自分を責めたり

他人に対しても
不満を抱きやすくなったりします。

「完璧でなければ意味が無い」
という思考から

少しでも躓いたりミスしたりすると
ひどく落ち込んだり
パニックを起こしたりします。

ちょっとした失敗やミスをすると
途端にやる気を失ってしまうのも
あるあるです。

②ネガティブ思考になりやすい

ASDの特性が原因で
失敗やミスが多いASDさん。

小さい時から
失敗やミスを重ねているため

ASDさんは総じて
自己肯定感が低い傾向にあります。

ネガティブな経験が多い影響から
「私なんて何やってもダメだ…」
ネガティブ思考になりやすいのです。

ネガティブ思考が原因で

新しいことを始めたり
「変わりたい!」と願ったりなどしても

ネガティブ経験の影響が強いことから
結局一歩踏み出せず…
というASDさんは多いです。

③対人関係でトラブルを起こしやすい

白黒思考のASDさんは
自分の考えを曲げず
また偏った思考による思い込みから

物事の捉え方が歪んでいる
という特徴があります。

白黒思考は、対人関係にも影響を及ぼします。

偏った思考による思い込みや
自分の考えを曲げない頑固さが原因で

周囲とトラブルを起こしやすく
相手に不快な思いを
知らず知らずさせていることも。

結果、周囲とうまく行かず
孤立してしまいやすいです。

④人間関係リセット癖を起こす

白黒思考のASDさんは
長年親しく付き合っている相手でも
一度ケンカしたり嫌な目にあったりすると

「もうダメだ、この人とは付き合えない」
「この人は私が嫌いなのでは」

関係性をリセットする傾向があります。

また、曖昧さを嫌う特性のため

たまに連絡するけど
それほど親しくない人に対して
自分から関係を断ってしまうことも。

⑤マイナス感情の処理が難しい

白黒思考は、以前紹介した
「マイナス思考」とも深く関係しています。

ASDさんは
ネガティブな経験を覚えていやすい特性から

気持ちの切り替えが難しい
という特徴があります。

一度悪い方向に想像すると
悪い想像ばかりしてしまいます。

『あの時こうすればよかった…』
『本当はこうしたかった…』

など、ASDさんは
過去の失敗やミスに捕らわれやすく
後悔や反省の感情が定型よりも強いです。

いつまでも過去の失敗に思い悩み
ストレスの高い状態が続くため

人生の満足度が低下して
生きづらさに繋がります…

⑥何かと一番になることにこだわりやすくなる

①の「完璧主義にハマりやすい」
にも繋がります。

勝負事や勉強
仕事や遊びにおいて

何かと1番になることに
こだわりやすくなります。

1番になることにこだわるあまり
ちょっとでもうまく行かなかったり
失敗したりなどすると

パニック状態を起こし
癇癪を起こしたり
自分を責めてしまったりします。

Ⅲ.なぜ、ASDさんは白黒思考になりやすいの?

ASDさんが
白黒思考になりやすいのは
主に以下の原因が挙げられます。

①あいまいな物事への苦手意識や恐怖心が強い

日々を過ごす中で
私達は様々な物事に遭遇します。

物事とは
常に白黒ハッキリしているものではなく
グレーゾーンな部分も多々あります。

グレーゾーンとは
「暗黙の領域」とも呼ばれる
曖昧な部分のことですね。

ただ、ASDさんの場合
この曖昧さが分かりにくいという
特性を抱えています。

ASDさんは脳の特性から
『想像力の偏り』を抱えています。

想像力がうまく働かないことから
ハッキリしていないことに対して
強い不安や憤りを感じることが多いのです。

②感覚過敏&心身の疲労

ASDさんは
感覚過敏心身の疲労から
ストレスを溜めやすい傾向があります。

疲れている時は、思考力も鈍くなりやすい…

ストレスが強い時は
思考や判断力が鈍くなりがち。

ストレスが強いと
思考のコントロールが難しくなるため
極端な思考になってしまうのです。

③こだわりが強く、興味の差が激しい

他にASDさんの特性として

特定の物事に対する執着やこだわりが強く
物事への興味の差が激しい
という特徴が挙げられます。

こだわりが強いゆえに
柔軟に物事を考えることが
苦手
な傾向にある他

「〜するべき」思考
なりやすい傾向があります。

こだわりの強さや関心の偏りも、白黒思考が原因!

他に興味のあることにしか
関心が無いため

自分の価値観や感覚に
頼ってしまいやすい
のも挙げられます。

④マルチタスクが苦手

ASDさんは「マルチタスク」という
一度に複数のことをするのが苦手

ASDさんはマルチタスクが苦手!

この「マルチタスクが苦手」という
特性も、白黒思考に起因しています。

様々なことから注意を絞るために
二択思考で考えるクセがついているのです。

Ⅳ.私の場合

私の場合
白黒思考で当てはまるなあと感じるのは
主に以下の3点です。

①ネガティブ思考

悪いことを考えてしまうと
一日中その考えが頭から離れず
気分が落ち込んでしまいやすいです。

「○○になったらどうしよう」
と不安で頭がいっぱいになり
集中しにくい…ということは度々です。

②人間関係リセット癖

相手と疎遠になったり
「相手から嫌われている?」
と不安になったりする時に起こりやすいです。

ストレスなどから
何もかも投げ出したくなる時

今やっているXやLINE、
電話の連絡帳に載っている繋がりを
すべて断ちきりたくなる衝動に駆られます。

③完璧主義

私自身、日頃生活でも仕事でも
「完璧にやらなきゃ」という
考えが頭のどこかにあります。

日常生活でも
自分の考えたスケジュールでないと
落ち着きません。

ちょっとでもスケジュールが狂うと
途端にやる気を無くします。

Ⅴ.白黒思考にならないようにするには?

【多角的視点で物事を捉える】

物事を様々な視点や別の角度から
捉え直していくやり方を
「リフレーミング」と言います。

ASDさんは
視点がどうしても1点になりやすいので

視点を増やして
物事を見つめていくことが
大切になります。

【結果だけにフォーカスしない】

白黒思考の人は
結果だけに視点がいってしまいがちです。

過程や状況にも目を向けて

「全部できなかったけど、半分はできた」

など良かったところ
少しずつ見つけていくことを
意識するのがおすすめです。

【思考を切り替える】

白黒思考の人は
一度一つの考えに捕らわれると
延々と取り憑かれやすいです。

そういう時は
1分と時間を決めて
その考えから目をそらします。

目をそらす時間を
だんだん増やしていくことで
気持ちの切り替えができるようになります。

私自身も一つの考えに囚われやすいので
時間を決めて意識を逸らすことを
意識するようにしています。

【客観的に見る】

白黒思考を改善するには
物事を客観的に見るクセ
付けることが大切です。

ASDさんは
客観的に見るのが苦手なので
一番難しいところですが

  • 自分の言動や行動を振り返る

  • 紙に書き出す

  • 他の人に意見を聞く

上記を意識して
少しずつ取り組むことがおすすめ。

私自身も少しずつですが
客観的に見る癖をつける
練習をしています。

まとめ

白黒思考は
思考や認知が偏りやすくなります。

物事の受け止め方が歪んでしまいやすく
偏った考えや勝手な思い込みから
周囲とトラブルを起こすことも。

他に一度悪い想像をしてしまうと
ずっと悪い方向ばかりに
考えが向きやすいのもあるあるです。

後悔のループにハマりやすいため
鬱などの2次障害を
引き起こす要因になります。

白黒思考を和らげるには
様々な観点から物事を見ることが
大切になります。

多角的な視点を持つことが大切。

ASDさんは
視点がどうしても
一点ばかりに行ってしまうため

すぐに様々な視点で
物事を見るのは難しいです。

「自分はこういう思考をしやすい」
ことを頭の片隅に置いて
少しずつ向き合っていきましょう。

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