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出会いと別れ、ジャポニカ学習帳

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童話風に書く妄想Another Story

ことしのはる となりのせきの つとむくんが てんこうすることになった つとむくんは にっこりわらって「また ぶらんこして あそぼうね」といい ひらひらてをふった

つぎのひから となりのせきに まなぶくんがやってきた かみがたも ふくそうも つとむくんとは ぜんぜんちがう

「また」って いつなんだろう そうおもいながら まいにち ただただ まどのそとをながめていた もうゆきが ふっているのだった

編集後記

わたしはなぜ、書いているのだろう。書くことを続けているのだろう。SNSにあふれかえる文章を読んでは、とりとめのないことばかり考えていた。誰も、見向きもしないかもしれないのに。

そんな折、小学生のとき、ジャポニカ学習帳にだだだっとショートストーリーを書きつけていたことをふと思い出した。「書く」のがただただ楽しかった、あのころ。誰に読んでもらうでもなく、自分の頭の中のどでかい氷をしゅるしゅると溶かしていたひとりの休み時間。人の目なんて、評判なんて、度外視だった。

生きていると、出会いの数と同じくらい、別れがある。誰かと出会うたび、もう会えなくなってしまったかつての人々のことをふと、思い出す。

そんなどうにもやりきれない日は、こうして文章を書く。書きたいから。書かずにはいられないから。それだけでいい夜だって、きっとある。

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