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記事一覧
1043:ふたつの訴訟報道
今日はふたつの興味深い訴訟関係報道が目に付いた。どちらも公務員の不正に関するものだ。
まずひとつは大川原化工機冤罪事件、東京地裁が公安の捜査及び検察の起訴の違法を認めて一億六千二百万円の賠償を命じた。
10月にNHKが放送した『“冤罪”の深層〜警視庁公安部で何が』を観た時、とんでもなく粗雑な捜査の進め方に驚いた。組織は閉鎖的であれば必ず淀む、それを思い知らせるような内容だ。先日の続報は録画だけ
1039:やくみん覚え書き/ディレクターズカットの功罪
「義母と娘のブルースfinal」が1月2日に放送されるという。
実はこのドラマは数日前まで観たことがなかった。シリーズ第一話本放送時に録画予約をしたのだけれど、うっかり毎週録画にし損ねて第二話以降を録画できなかった。こうなるともう第一話も観たくなくなるオタク気性なので、そのまま消してしまった。
ところがその少し後、kndleでセールになっていた原作本を読んで、そうかこういう内容だったのかとドラ
1029:note記事をダウンロードしてみたけれど
『やくみん! お役所民族誌』第一話の最新形態は、夏にnote創作大賞に応募したバージョンだ。
ただ、noteは小説以外にもいろいろ吐露している場所なので、人に紹介しにくい。そもそも若い頃に書きためた小説などはカクヨムの方に載せているから、そっちの方がいいんだよな。今はカクヨム版は16万字超のおでぶちゃん(note版は14万字にスリム化)、これをnote版と同じものに修正しよう。
小説のデータは
0995:やくみん覚え書き/見えない力を可視化する
今日の報道特集の特集はジャニーズ問題、それもTBSとの関係について検証する内容だった。
TBSはオウムの坂本弁護士事件の時に大失態をやらかしている。おそらくその経験が、今回こうした踏み込んだ特集に結びついたんだろうな。
ジャニー喜多川の性加害についての噂は、芸能情報に疎い私の耳にも以前から聞こえていた。読んでないけど『光GENJIへ』刊行は学生時代だっし、でもその後事件化したとも聞かなかったし
0993:創作大賞2023中間選考、轟沈
創作大賞2023に私は公務員小説『お役所民族誌』第一話を応募した。
本日、その中間選考結果が発表された。結果は轟沈。
応募総数33,981作品から選ばれた202作品、なんという狭き門。お仕事小説部門からは13作品が選ばれているが、部門応募総数も気になるところだ。
もちろん、こんなことで挫けちゃいられない。書き続けることだけが道を切り開く。さ、第二話構想進めよう。
--------以下not
0990:声優業界の取材
エンターテインメント公務員小説『やくみん! お役所民族誌』は、第一話をnote創作大賞2023に応募して首を洗って待っているところだ。
結果がどうあれ、第二話に取りかからねばならない。今はその準備段階だ。
第二話では「彼女」の過去が明かされる。それは声優業界での挫折体験だ。第二話の中で描写量は1/6くらいか。大きな流れは考えてある。ならすぐ書けるか。書けない。何故か。声優業界なんて全然知らない
0989:さなコン3は一次落ち
「第3回日本SF作家クラブの小さな小説コンテスト」さなコン3に応募した話は以前に記事にした。
先日その一次選考結果が発表された。奇しくもnote創作大賞2023締切と同じ日だった。
結果は落選。しかしそれは応募した翌朝に分かっていた。レギュレーション違反を犯していたことに気付いたのだ。それは「オチまで分かるあらすじ」、普通の小説紹介のようにオチの手前までの粗筋にしてしまい、審査の入口にすら入れ
0987:創作大賞応募作品『お役所民族誌』について
■note創作大賞2023応募作品リンク
■シリーズ『お役所民族誌』構想
この作品は当初『やくみん! お役所民族誌』と題していましたが、今回創作大賞応募にあたり『お役所民族誌』としました。その名のとおり主人公が「お役所」に潜入して「民族誌(エスノグラフィ/異文化観察記録)」を書くという物語設定です。
主人公の名は香守みなも。澄舞大学で文化人類学を専攻する学生です。なりたい将来がみつからな
お役所民族誌 第一話 エピローグ 日記3
○月○日
今日から新しいノート。十七冊目だ。日記で自分のことを「私」と呼ぶこと。標準語を使うこと。ノートに手で書くこと。日記を書き始めた中学生のあの日から、ずっとそうしている。ペンを動かして「私」の心を書くことが、一日を終える儀式。それはいつか、人生を終える儀式になる筈だ。
○月○日
デブ親父からひどく叱られた。客引きすらまともにできない私は、社会では使い物にならないと。知るかボケ、死ね。
お役所民族誌 第一話第六章 インターンシップの終わりと次のステップ
(44)恋人たちの夜
二日目のインターンシッププログラムを終え、みなもは県庁前のバス停から澄舞大学行きのバスに乗る。すぐ先の県民会館がバス路線の結節点になっているので、この時間帯は次々とバスが来て、大勢の人を運んでいた。
ラインで秀一に帰宅の目安を尋ねると、ノー残業デーの水曜日なので十九時くらいには帰れるという。ならばと最寄りのひとつ先のバス停で下り、スーパーましみやに立ち寄った。
まし
お役所民族誌 第一話第五章 澄舞と東京、姉と弟 後編
(41)犯罪への招待
池袋は落ち着かない街だ、と充は思う。正直あまり好きではない。
上京した当初こそ、茗荷谷のアパートから一番近い大都会池袋はもの珍しかったが、じきに飽きた。生活に必要なものは身近で済むし、何より池袋は人が多すぎる。充が苦手とするタイプの人間とすれ違う機会も増える。腕や顔に大きなタトゥーを施した大股大声の男たちを見かけるだけで、充は呼吸が浅くなるのだ。
池袋は華やかな表通
お役所民族誌 第一話第五章 澄舞と東京、姉と弟 前編
(36)消費者法と行政の役割
インターンシップ二日目は、消費者被害事案のケーススタディだ。法学専攻の小室の希望に沿ったプログラムで、みなもにはいささか敷居が高い。なのでまずは二階堂から昨日の入門講義を深掘りするレクチャーが行われた。
「私たちの社会の基本原則は「自由」。日本国憲法は国家権力を統制して国民の自由を最大限に保障しています。でも、全てを自由に任せた弱肉強食の社会は、大変なことになる