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公務員アレコレ話

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2022年4月の記事一覧

0580:起こりうることは、起こる

0580:起こりうることは、起こる

先日からアニメ『盾の勇者の成り上がり』第1期を観返している。第2期が始まったので、ここまでの話の復習というわけだ。

この作品には、序盤から明確な悪役がいる(未見の方のために誰がそうかは明示しないでおく)。主人公に対して権力を振りかざし様々な陰謀・罠・嘘・邪魔を仕掛ける人物だ。これが非道い。実に酷い。権力があるから、大勢の目撃者の前でバレバレの邪魔をして「そんなことはしていない、お前がやったんだろ

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0577:物価高と消費者行政

0577:物価高と消費者行政

コロナとウクライナ侵攻のダブルショックで物価がぐいぐい上昇している。少なくとも中期的にこの傾向は続くと予想され、デフレの長かった日本では近年馴染みのない事態だ。

二度にわたるオイルショックは、どちらも私の小学生時代だった。家計に何も関与しない子供なので、トイレットペーパーの買い占めとか世の中はなんだか騒がしいなあ、というくらいの印象だった。

オイルショックの時代、消費者行政にとって物価監視は重

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0574:OBは控え目に

0574:OBは控え目に

役所を早期退職してから丸一年と少しが経過した。かつて自分が担当してた業務はどうなっているかなと、たまにHPなどで情報を見ている。すると、やはり思う所があるわけだ。

昔から周囲でまことしやかにいわれていたことがある。「OBほどクレームが激しい」実際私も27年間の経験の中で直接・間接に、OBが無理な要求をする事例を複数見ているから、なんとなく同意する気持ちもある。ただ、「ハードクレーマーに占めるOB

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0572:自治体間の争い

0572:自治体間の争い

全国で枚挙に暇が無いのが、都道府県庁と市町村取りわけ都道府県庁所在地の基礎自治体との不仲だ。政治家間の確執であったり、役所間の権限争い(主に市町村側の自主判断に都道府県が口を挟んだ時に起こる)であったり、要因はそれぞれの地域毎に様相を異にする。

実は当地でも以前からそんな感じがあったのだが、最近再燃した。近隣自治体でも同じ事が起きているが、コロナ感染対策を巡る県庁と市役所の方針の違いが今回のモチ

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0560:プロパガンダと行政官

0560:プロパガンダと行政官

 これまでに戦争と行政の関係から思うことを2回記事にした。今回のウクライナ侵攻に関連して書いたのが↓の2回目、この記事中に1回目のリンクは貼っているので今回は省略。

 で。これまで2回は地道な行政活動に思いを馳せていたのだけれど、別の視点もずっと気になっていた。それは、対外的に──誰も信じないような話を──発信する役割を担う行政官たちの活動だ。

 今回の情報戦では、ロシアは国内向けに正義の特別

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