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ロンドン・ナショナル・ギャラリー展に行ってきました!

ミュージアム部のスーです。仕事がきっかけで”美術展”ファンに。友人との休日のお出かけも「美術展とランチ」がお約束。ひとりで夜間開館に滑り込むのも好き! 今回は、会期変更で、6月18日から開催となった国立西洋美術館の「ロンドン・ナショナル・ギャラリー展」に行ってきましたのでレポートします。

冬から楽しみにして前売り券を買っていたので、開幕2日目・6/20(土)に行くことに。この日は、事前予約の限定入場日。予約した時間に入り口前に集合し、玄関の検温を通り消毒をして、階下の会場には少人数に区切られて進みます。感染予防対策がしっかりとられ人数も限定されているので、安心して観賞できる環境でした。

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”美の殿堂”から61作品その全てが最高級、全て日本初公開、との解説の通り、宝石箱のように美しく、そしてわくわく楽しさもある展覧会でした。

全体が西洋美術史の時代やテーマにそって7つの章、7つの展示室という構成です。どの作品も素晴らしい中、「あら、フェルメールがこちらでいいの?」と思うくらい控えめに(でもオーラがある!)飾られています。

『ドーン!』と迫力があるのが、レンブラント《34歳の自画像》。

レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン 《34歳の自画像》 1640年 油彩・カンヴァス 91×75cm ©The National Gallery, London. Bought, 1861

レンブラント・ハルメンスゾーン・ファン・レイン 《34歳の自画像》 1640年

引き込まれるような美しさ、魅力、パワー。自信たっぷりの表情。自らを絵描きを越えた「アーティスト」と位置づけ、偉大なラファエロやミケランジェロに倣ってファーストネームで称したという解説に、なるほど〜と納得しました。圧倒される作品でした。

第4章の「グランドツアー」はちょっと面白かったです。18世紀、イギリスの上流階級の子息たちがこぞってイタリアに出かけ、芸術文化に触れて国に戻るというのが流行だったそう。イタリアの風景画をお土産としたり(今なら写真やポストカード)、イタリアの画家に自画像を描いてもらい、記念に
持ち帰ったり……と。きっと、5割増しに美男子に描いてもらっていたんでしょうね!

歴史を感じる作品の中で、スペイン人画家ムリーニョの作品《窓枠に身を乗り出した農民の少年》にはいつの時代も変わらない少年の愛らしさを感じ「だれだれ君に似てるわ!」などと素になって心が和みます。

バルトロメ・エステバン・ムリーリョ 《窓枠に身を乗り出した農民の少年》 1675-80年頃 油彩・カンヴァス 52×38.5cm ©The National Gallery, London. Presented by M.M. Zachary, 1826

バルトロメ・エステバン・ムリーリョ 《窓枠に身を乗り出した農民の少年》 1675-80年頃

あれもこれもと目移りする中、最後の第7章が「イギリスにおける フランス近代美術受容」、人気でおなじみの印象派など、楽しめます。そして、ゴッホの《ひまわり》の登場です。

フィンセント・ファン・ゴッホ 《ひまわり》 1888年 油彩・カンヴァス 92.1×73cm ©The National Gallery, London. Bought, Courtauld Fund, 1924

フィンセント・ファン・ゴッホ 《ひまわり》 1888年

ゴッホというと情熱や激しさのイメージもありますが、この《ひまわり》から私が受けた印象は、美しさ。まっすぐで生き生きとした力強さと、黄色のハーモニーの美しさでした。生涯7枚のひまわりを描いたうち、この4作目の《ひまわり》はサイン入りでゴーガンも絶賛、彼の寝室を飾るお気に入りの2枚のうちの1枚だったそうです。愛を感じますね!


すっかり堪能した後は、お楽しみのミュージアムグッズへ。
今回は、一筆箋とポストカードを買いました。図録が重くて……というときは、お手軽な「ミニ図録」がおすすめ。この展覧会でもありました。全作品がカラー掲載で、コンパクトにまとまったミニ図録、手元に置いておきたくなりますよね。
ポストカードは、好きな作品はもちろんですが、私は花を描いた作品を集めるようにしています。お礼のお便りなどは、お花を添える気持ちでお花のポストカードを選びます。ラトゥールの《ばらの籠》、美しいです!

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この企画展のグッズショップは企画展のチケットがなくても立ち寄れるので、もし買い忘れがあっても安心なのです。

また、見どころは公式HPで、学芸員の川瀬氏がとても丁寧にわかりやすく解説をされているので、予習にも復習にも、ぜひおすすめです。

東京展の会期は10月18日まで。(その後、国立国際美術館での大阪展も予定)展覧会で心をたっぷり解放して、ゆたかな時間を過ごすのは至福ですね 。

ロンドン・ナショナル・ギャラリー展 
東京展
 2020年6月18日(木)〜10月18日(日)
 国立西洋美術館(東京・上野公園)
大阪展
 2020年11月3日(火・祝)〜2021年1月31日(日)
 国立国際美術館(大阪・中之島)
詳しくは公式HPで→★



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