「二人は生くるにも死ぬるにも離れざりき」ゴッホ兄弟の揺るぎない絆を知るための多機能ウォレット
ゴッホを誰よりも理解し支えとなった、彼の弟・テオ。ゴッホ兄弟の絆を感じるモチーフを落とし込んだ、特別な多機能ウォレットをご紹介します。
みなさま、こんにちは! 歴史が好きな、フェリシモの「ミュージアム部」プランナーのささのはです。
みなさま、こちらの「画家・ゴッホの逸話を落とし込んだイヤアクセサリー」についての記事は、既にご覧いただけましたか?
こちらのnoteでも紹介したとおり、フィンセント・ファン・ゴッホは「ポスト印象派(ポスト印象主義)」を代表する、世界的な人気を誇る画家です。
伝統にとらわれない表現を探求していたフィンセントは、当時の保守的なサロンや画壇とはそりが合わず、現代の絶大な人気とは裏腹に生前はほとんど評価されることがありませんでした。そして作品だけではなく、彼本人も少々変わった部分のある人だったようで、人間関係でうまくいかなかったエピソードも多数あり……。
しかし、そんなゴッホを生涯見放さず、支えた人物がいました。
それはテオドルス・ファン・ゴッホ、フィンセントの実の弟にあたる人物です。
~テオドルス・ファン・ゴッホとは?~
テオは、兄・フィンセントに振り回されながらも、彼の才能を誰よりも信じた一番の理解者でした。
ゴッホが夢見た芸術家たちの共同生活体の設立を応援し、画家・ゴーギャンにアトリエ「黄色い家」に向かうよう頭を下げたのもテオでしたし、精神的に不安定な部分があった兄を支えるべく、パリに暮らす自分がいつでも駆け付けられる距離にある町・オーヴェル=シュル=オワーズの家を探したのも、やっぱりテオでした。
ゴッホの人生の裏側には常にテオの助力があり、彼なしではフィンセント・ファン・ゴッホという人間は存在できなかったと言っても過言ではないでしょう。
そんな画家・ゴッホと、彼を支えたテオのエピソードをもっと多くの方に知ってほしい!
そんな想いから、ゴッホ兄弟の絆を感じるエピソードをぎゅっと詰め込んだ、キーポーチやパスケースとしても使用可能な多機能ウォレットが完成しました。
ゴッホ兄弟のエピソードを落とし込んだ多機能ウォレットの内部は、2部屋構造。グーピル商会のやり手画商としても活躍したテオが、ゴッホを経済的に支援していたことから、お財布として活躍する作りに仕立てています。
そしてパリで活動をはじめたゴッホが経済的に行き詰まり、同地で働いていたテオの家に転がり込んだ(=一時期同居していた)ことに発想を得て、キーポーチとしても使えるようにキーチェーンを取り付けました!
ファスナーの引き手は、ふたりが毎日のように書き送りあっていた手紙をモチーフに。
本体生地には、1890年にテオに子供が生まれたことを祝い、ゴッホが描き贈った作品「花咲くアーモンドの木の枝」を想起させる色合いの合皮生地を選びました。兄から贈られた作品のあまりの美しさ、そして穏やかさに感動したテオは、居間のピアノの上にこの絵を飾ったと伝わっています。
ウォレットの側面にはアーモンドの白い花に着想を得た、白みがかった青の美しい色合いの生地を使用しています。
正面にはデザインのアクセントとして、アーモンドの木をイメージした型押しを。春先に花を咲かせるアーモンドの木は新しい生命の象徴と言われており、ゴッホが新しい命の誕生をどんなに喜んだかが伝わるようです。
背面にはカードの収納にぴったりのポケットが3つ。スナップボタンで留められるので、安心してカードを収納できます。
リール付きなので、一番手前のポケットにICカードを入れれば改札でのカードのタッチもスムーズにこなせること間違いなし◎
必要最低限の物を詰め込んだら、身軽にお出かけできそうです^^
ゴッホは1890年にフランス・パリ郊外のオーヴェル゠シュル゠オワーズで亡くなり、その約半年後、テオも後を追うようにオランダ・ユトレヒトで亡くなりました。ふたりはそれぞれが亡くなった土地に葬られましたが、テオの没後23年を経た1914年にはテオの妻・ヨハンナの尽力で、テオの遺骨はフィンセントの隣に改葬されています。
そして改葬にあたって、ふたりが並んで眠るお墓を覆うようにツタ(アイビー)が植えられたのだとか……。
そんなエピソードから着想を得て、ウォレットの内生地はツタ(アイビー)イメージの総柄デザインに仕上げています。
眠るふたりを繋ぐツタは、ゴッホの主治医で彼を看取ったガシェという医師の自宅の庭に植えられていたものを、ガシェ氏の息子が移植したものと言われています。
死後20年経ってなお、ゴッホ兄弟ふたりの絆が、彼らを知る人々の中から色あせることはなかったという事がうかがい知れるエピソードです。
この多機能ウォレットが、ゴッホが残した作品の見方が、またひとつ変わるきっかけになりますように。
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