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「家売るオトコが聴く心の声」FM佐藤本部長 Vol.117

FMグループ社内報Vol.117【投稿者:佐藤本部長】

鑓水本部長の心の声を感じ売買に付いてのパート2です。
お客さまに本気で考え抜いた提案・準備はできていますか?以前の会社でのこと、ある日の平日奥さま一人で購入の相談に来られました。
お話を聞くと、戸建賃貸を出て行かなくてはならなくなり、そのタイミングで奥さんの実家を売り、土地を購入して二世帯住宅を自分で設計して建てたいので、そのための土地を探してほしいと言うご要望でした。

今は、実家の近くに住み、ご主人は積水ハウスの一級建築士で大阪の本社に単身赴任中とのこと。
そこで「いい土地があったら決められますか」と聞いたところ「一人では決められないので、主人が3ヵ月に一回帰ってくるときに見てもらいます」とのこと。
そんな要望に対して何回か物件を提供しましたが、本当にいい物件はすぐに決まってしまい一向に前に進まない状況でした。

そんなことが3ヵ月ほど続いたある日、ご主人が戻ってきたのでと言うことではじめて二人で相談に来られました。
賃貸の解約日も近づいてきており、ダメなら諦めて賃貸への住み替えでもしょうがないとのこと。
契約に向けては今日しかもうチャンスはないし、それは現実的ではないなと半ばあきらめかけていた私に、当時の店長がいきなり「これで決めたらいいよ」と、お客様希望エリアにある建売の新築物件のマイソクを渡してきました。
積水ハウスの注文住宅を建てたいと希望しているお客さまのとは、エリア以外に何の接点もない物件で、いったいどうしろと言うのか?と、不信感しか沸きませんでした。

そこで店長に
「お客さまは注文住宅希望なので建売は考えていません。この建売を進める何かいい方法はありますか」と聞きました。
しかし「近くにはこれしかないから決めるしかないな」と、まったく的確なアドバイスもなく、ただ決めてこいと背中を押されました。
それから30分ほど考えに考え抜きましたが、土地を探しているお客さまに建売を売る方法は見つかりませんでした。お客さまが着席されたので接客テーブルに向かい歩いていきましたが、何も浮かんできません。

もう万事休すと、まさにソファーに座ろうとした瞬間、営業の神さまが微笑んでくれたとしか言いようがないことが起きました。
自然に出た言葉は「奥さん、一つ質問をしてもいいですか。本当に二世帯住宅を望まれていますか」と質問すると、奥さんから「実家と今の賃貸の距離感がよく、本当は一緒に住むのは嫌なんです。ただ、主人の夢も叶えてあげたい、との思いもあり我慢して協力しているんです」とのこと。

この一言でご主人も「実は私は本当は独立したいんです」とのこと、これには奥さんも驚いていました。
そこで「それならいい物件があります。こちらの新築建売です」とマイソクを出していました。
この担当はいったい何を言ってるんだろう?と驚いているご夫妻に続けて「なぜなら、この家なら実家から5分で、今の賃貸の距離と変わりませんので、奥さんの本来の希望は叶います。それに、独立したいご主人にも条件はピッタリなんです。
なぜなら、今独立してしまうと、本当にうまくいくかどうかは数年たたないとはっきりしません。もし、あってはならないことですが、独立して状況が厳しいときはせっかく建てた二世帯住宅を手放さなくてならない場合もでてきます。
そうなると、ご両親にも迷惑が掛かってしまいます。しかし、新築建売ならローンの支払いに無理がなく、その後の独立がうまくいかないときでも住むところとして残しやすいですし、最悪、奥さんの実家に一時的に同居もできます。
そして、独立がうまく言ったときは、築浅の戸建は売りやすいので、堂々と安定した収入で本当に納得するお家を建てましょう」と話していました。

二人の曇った顔が一気に晴れやかになり、ご主人から「二人の中でももやもやしたまま進めていましたが、そのもやもやが一気に晴れました。こう言うアドバイスを求めていたんだと今気づきました。
ほんとうにありがとうございました。是非、この物件を見せてください」と、さっそく案内し気に入っていただき、その日のうちに無事契約となり、ご夫妻にとても感謝され、ご主人はにこやかに大阪に帰っていきました。

なかなか積極的に動けないお客さまも多いかと思います。
そんな時に動いていただけるお客さまは本当にありがたいです。そんなお客さまに対して、本気で考え抜いた提案・準備はできていますか⁈

営業にとって月の期日はとても大切です。
この期日までに必ず達成させると言う思いは、どんな時も決して失ってはいけない自分自身との大切な約束です。まだ、2日あります。

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