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「不動産豆知識32 不動産信託受益権」笹谷部長 Vol.218

FMグループ社内報Vol.218【投稿者:笹谷部長】

今日は、不動産ファンドやREITにも組み込まれている、信託受益権のお話です。

そもそも、信託受益権とは何か?という所から始めます。
信託とは、委託者(財産のもともとの所有者)が信託行為(信託契約等)によって受託者(信託銀行等)に対して、金銭や不動産などの財産を移転し、受託者は委託者が設定した信託目的に従って、受益者(信託財産から派生する収益等を受け取る者)のために、その財産(信託財産)の管理・処分などをする制度です。
受益者は、委託者がその地位を兼ねる場合もあれば、信託行為により第三者が定められる場合もあります。

簡単に例えると、お爺さんが1棟アパートの大家さんだとします。
高齢になってきて管理実務が辛くなってきました。そこで実の息子と信託契約を結び、アパートの所有権は息子に移し、アパートから得られる賃料収入のみをお爺さんが受け取るなんて事が出来るのです。

この利益を受け取る権利の事を、信託受益権と言います。
アパート経営に係る諸々の面倒な事は、全部息子に任せて自分は利益だけゲット出来る訳ですね。
そしてこの受益権は売買したり、抵当権の担保に入れたりも出来ます。

私が前の会社に居た頃、銀行経由で信託受益権売買の話が入って来て、当時何も分からなかった私は、苦労して調べながら取引に当たった記憶があります。
残念ながら、今は法律が変わり、通常の宅建業免許だけでは取扱いが出来なくなっています。第二種金融商品取引業登録というものが必要なようです。

今後みなさんが取り扱う物件の中で、このようなものが出てきた場合には、そのままでは我々が取り扱えないものとなりますので、ご注意下さい。


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