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「心理的な壁」FM佐藤本部長 Vol.165

FMグループ社内報Vol.165【投稿者:佐藤本部長】

物理的壁より怖い、心理的壁の話(陸上競技の1マイル4分の壁)。

1マイル競技(160.344m)の歴史を見ると、1923年にフィンランドの選手が4分10秒3の当時の1マイルの世界記録を樹立しました。
これは、その前の記録を2秒更新したものですが、この2秒更新するのに実に37年もの年数が掛かりました。
その後、スウェーデンの選手が1945年に、4分01秒4の世界記録を出しましたが、依然として4分の壁は、世界中の陸上選手の前に大きく立ちはだかっていました。

陸上競技で1マイル4分を切ることは、不可能とまで言われ「レンガの壁」と呼ばれていました。
当時、それはエベレスト登頂や南極点到達よりも困難だと言われ、医学的にも科学的にも、もしその記録を達成する選手が現れたら、死に至る記録と呼ばれていたものです。
しかし、イギリスオックスフォード大学医学部の学生であったロジャー・バニスター選手が、陸上競技に科学的手法を持ち込みその記録に挑戦し、1954年見事に3分59秒4の世界新記録を打ち立て、そのレンガの壁を越えました。
ゴールに倒れこんだ後、立ち上がったバニスター選手は「本当に自分は死んだのか」と思ったそうです。

観客は絶叫し、この常識を覆すような歴史的記録は、世界中を驚かせました。しかし、この記録はこれだけでは終わりませんでした。
それ以上に大きな変化は、「1マイルを4分以内で走るのは不可能」と言うのは迷信だったと世界中の陸上選手が気づき、世界中の陸上選手が、心の壁を打ち破るきっかけとなったことです。
なんと、その1か月後には、3分57秒09であっさりとその歴史的記録は塗り替えられ、その後3年で15人もの選手が、4分の壁を破っていきました。

日本でも長く、100mで10秒を切ることは日本人にはできないと言われてきました。日本人として初めてのオリンピック100m参加した三島弥彦選手が、1912年のストックホルム大会予選で出した記録は12秒0です。
そして、2017年に桐生選手が初めての10秒を突破しました。その2秒のタイムを縮めるのに105年かかりました。

しかし、それからたった4年でみなさんもご存じのように、3人の選手が10秒の壁を破ってしまいました。
桐生選手が、日本人には不可能だと言う記録を突破することにより、心理的壁が取り払われ、一気に9秒台突入の選手が出てきました。

フォーメンバーズは日本一の管理会社を目指しています。
日本一の管理会社になるための大きな壁は様々な、物理的な壁ではありません。一人一人の心理的な壁です。

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