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「不動産豆知識13 道路では無い道」FM笹谷部長 Vol.95

FMグループ社内報Vol.95【投稿者:笹谷部長】

皆さんが日頃、取り扱う物件の中には、ちょっと特殊な物件が紛れ込んでくる事があり、あまり馴染みがない為、どう取り扱ってよいのか思案してしまう物件もあるかと思います。
今回はそんな物件の中の一つを取り上げて解説してみようと思います。

具体的に言うと再建築不可物件のお話です。
再建築不可になってしまう代表的な理由は、接道義務違反です。ご存じのように建物を建築するには、建築基準法第43条に定められた接道義務を満たさなければなりません。
要は、建物を建築するには、建築基準法上の道路に間口2m以上接しなければならないという規定ですね。

ちなみに建築基準法上の道路は基本6種類あって、これは皆さん良くご存じのはずですから、簡単にサクッと書いておきます・・・

① 道路法による道路(国道、都道、県道、区道、市道など)
② 開発道路、区画整理道路など
③ 既存道路(昔からある道路で幅員4m以上あるもの)
④ 計画道路(2年以内に事業が予定されているもの)
⑤ 位置指定道路(建築目的で作られた道路で特定行政庁から位置の指定を受けたもの)
⑥ 2項道路(セットバックが必要な道路)

このような感じです。上記6つが所謂、正式な道路です。
ところが、上記以外にも例外的に建物建築が可能となるケースがあります。それは何かと言うと本稿の表題である「道路では無い道」です。

ここからが本題です。
結論から言うと、「法第43条第2項第2号(旧 法第43条第1項但書き)の規定による許可」となります。
これだけだと「ハァ?何それ?」だと思うので解説します。

その敷地の周囲に広い空地があり、特定行政庁が交通上、安全上、防火上及び衛生上支障がないと認めて建築審査会の同意を得て許可した場合、特例的に建築確認を受けることが可能となります。一般的に「但書き通路(道路)」と言われたりします。
但し、許可はその一回限りの許可であり、将来的にも許可を受けられる保障はありません。法改正や許可条件が厳しくなったりすると建築が出来なくなります。

お客さまの事を考えると、再建築の条件や住宅ローンの可否などについて先手を打って調べておくことが大切です。

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