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NYでのコロナウイルスによる影響日記16
昨日の日記で「オンライン飲み会やってみたい」なることを書いた直後、マレーシア在住の友人から仕事のプレッシャーとコロナのダブルパンチで参っている旨の連絡があったので「ならばオンライン飲み会で発散を」と提案したところ、もう一人の友人を加えた計3名で早々に実現した。
この3名は高校の同級生で、一時はみんな東京にいたので年に2度ほど集まって飲んでいた仲であり、余計な緊張などもなく始められた。
利用したのはGoogleのhangoutというサービス。特別なソフトを持っていなくてもGoogleアカウントだけで会話が可能だ。Googleのすごさには不快感も伴うけど、にっちもさっちもいかない状況だと正直、非常に助かる。
時差があるため私だけが朝10時から酒を飲む羽目になってしまったが、魚肉ソーセージと卵を炒め合わせたものをアテに、ブルックリン産のクラフトビールでもって臨んだオンライン飲み会は想像を超えた楽しいものであった。
ぜひみなさんにもオススメしたいし、どっか他でもオンライン飲み会やってれば誘ってほしいとも思った。気分転換は重要だ。
「リュウジのバズレシピ」というYoutubeチャンネルがある。自炊のためにレシピを探していたら、その名のとおりリュウジと名乗る青年がレシピを紹介するこのチャンネルが目に入った。
さっそく見てみたが、このリュウジ、あまり良い印象が抱けない。なんかいちいちうるさいのだ。動画タイトルの付け方もSNS意識のためか非常に大げさだし、そもそも「バズレシピ」なんていう名称がマーケティング臭きつくて受け付けない。
文句ばかり言ったけどメニューは確かに魅力的なので、多少の不快感はもう「自分の好みが偏狭すぎるのだ」と思って我慢して、レシピをひとつ調理してみることにした。
試したのは、「日本酒だけで蒸しあげる…史上最強の旨み「鶏の酔いどれ蒸し」」というレシピ。これなら、今ウチにある貧弱な調味料ラインナップでも作れそうだった。
動画に従って調理を進める。フライパンで炒めた鶏に、日本酒をドブドブと注いで蓋をする。
蒸している間の時間を使って洗い物でもしようとジャブジャブしながら、念のためコンロのほうにも注意を払わねばと思って目をやると、
なんと、蓋をしたフライパンから激しく火が上がっているではないか。
もちろんこれは日本酒のアルコールが燃焼しているだけで直ちに火災とかそういう話になるものではないとわかっていたけれど、それでもこんなにすごい勢いで燃え上がっていると不安になるもので、とりあえず火を止めてみた。
しかし全く変わらず火は上り続ける。
フライパンの温度を下げようと思って蓋を開けてみると、予想とは逆にフライパン全体から高い火柱が立ち上り、余計に手がつけられなくなってしまった。
「どうか、周りに燃え移りませんように」
そう願いながら、ただ燃え上がる火柱を呆然と見つめていた。
10秒もしないうちに火は沈み始め、まもなく穏やかないつものフライパンの姿に戻った。
ホッとしたのも束の間、次は周囲にすさまじい酒の匂いが漂い始めた。これは、酔う。蒸発したアルコール臭気を一気に吸入した私はキッチンで泥酔し、どうにか鶏肉を器に移して部屋で食しようと思ったころにはフラフラに酩酊していた。
「酔いどれ蒸し」というタイトルでまさか自分が酔いどれになるレシピだとは思わなかったが、完成した鶏肉はまあまあ美味しかった。なのに動画タイトルが大げさすぎたがゆえに、「史上最強ってことは無いわ…」とガッカリしながら食べることになってしまった。
そういうわけで、なんだか総合的に残念な気分になってしまった。
まあ今回は選んだレシピが悪かったということにしたい。次はタイトルの表現が穏やかな「海老を越えた旨さ…【鶏チリ】」を試してみようと思う。
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