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そこにある女性の物語をそのままに:ポッドキャスト「女性の声アーカイブ」をはじめました

11月に大学院を卒業して、2024年1月に、学んだことを活用しながら始めた「女性の声・プロジェクト」では、

  1. 女性同士で語り合うことで社会の構造やその中での立ち位置の解像度を上げる(抑圧からの解放)

  2. 女性の声を作る(言葉を持つ)

  3. 女性の経験を可視化する(光を当てる)

  4. メディアで発信する(社会に知らせる)

といったことを目標にしています。

オンラインコミュニティで毎月定期的に交流会と勉強会を行う(1)を1月にスタート、「私のライフストーリー講座」の開催(2)は2月スタート、そして、女性の経験を可視化させる(3)として、ポッドキャスト「女性の声アーカイブ」をスタートさせました。

これらの活動のベースとして経験主義というのがあって、周縁化された人の経験物語に光を当てて可視化するということが、イギリスでは政策にも反映されています。

この経験主義は、フェミニズムにおいては女性の実際の経験や視点を重視し、その経験を通じて社会的な問題や不平等を理解しようとする立場としてイギリスでは重要視されています。女性の日常生活や社会的地位における実際の経験を通じて、ジェンダーに関する問題や不公平を浮き彫りにし、それに対処するための解決策を提案しています。

例えば、医療政策では、国民保健サービス(NHS)が経験主義に基づいて運営されています。NHSは女性の実際の経験や医療ニーズに基づいてサービスを提供し、公正で包括的な医療を目指していて、以前に書いたイングランドの女性の健康戦略レポートに関する下記記事もこの一環です。


この経験主義の考え方を用いたポッドキャストが、今回の記事でみなさんにぜひ聴いてもらえると嬉しいと思っているポッドキャストです。

日本では特に女性が周縁化されていて、女性がどんな経験をして何を感じているのか、女性自身のレンズを通して語られ記録されているものはほとんどありません。(日本は社会正義のための経験主義後進国でもあります)

3月に「女性の声・プロジェクト」で行った【オンラインセミナー】なかったことになる『私の声』:ドキュメンタリー番組で使われることのない女性のストーリー | Peatixでは、日本でどれだけ女性の声が記録に残されていないかということを講師をしていただいた中里雅子さんに教えていただきました。

私は日本で社会運営において周縁の経験が軽視されていること、女性の声がなかったことにされていること、この2点を問題視しています。そこで中里さんやデジタルアーカイブに詳しい友人、女性の声コミュニティメンバーに相談しながら、まずは「女性の声アーカイブ」というポッドキャスト番組で、普通の女性の経験と感じていることに光を当てることにしました。語ってくれる女性の言葉をそのまま音声記録するのを目的としていて、アーカイブとして残していくためにも基本的に編集なしでアップしています。

昨日アップしたポッドキャストでは、精神科看護師をしているヤマモトユキさんが「女性性」について語ってくれています。勉強がんばれという父親や学校と女性性を期待する母親の言葉との葛藤、中高一貫校(共学)で漏れ見えてしまう男子優遇への羨望など、丁寧にたくさんお話ししてくれています。女性にとっては共感ポイントたくさんあると思います!(私より20歳も年下のユキさんですが、私もお話し伺いながら共感の嵐でした)

ぜひ聴いてみてください。シェアもしていただけると嬉しいです!


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