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こっちの飴の方が美味しい

美術(絵画の良さ)がよくわからないという劣等感がある。いろんな場所に住んだので、多くの美術館に行ってみたのだが、なんかこう有名だから行ってみた的なところがあり、ほんとに芸術(美術?)を楽しみに行った気がしない。あ、この絵は有名だなとか、絵なのに写真みたいだ、とかいう低い次元の見方しかできない。美術鑑賞というのをどうしていいかわからない。育ちのせいなんでしょうか。

子供が4歳ぐらいかな、サンフランシスコのMOMA(現代美術館)に行った時に、飴が小山のようにこんもりとあちこちに積み上げてある作品があった。いったいこの芸術作品をどう鑑賞すべきなのかと思っていたところ、どこかの子供二人が座りこんで飴を食べながら「こっちの飴の方が美味しい」とか言いあっていたのを思い出した。どっちの飴がおいしいかはわかる。

沢山の美術館や博物館に連れて行った息子もおなじです。これはなんだろ。Gogh Experienceは面白かったけど、なんか正当的な美術鑑賞という気がしない。鑑賞はこうあるべきという呪縛があるんだろうな。飴を食べていた子供みたいになりたい。